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映画 記事まとめ

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映画の感想文や、おすすめ映画について書かれた記事をまとめていく公式マガジンです!主にハッシュタグ「#映画」「#映画感想文」が付けられている記事を自動で追加し、紹介していきます。
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#映画感想文

お題企画「#映画感想文」開催中!受賞者は映画『マイ・ダディ』を輩出したTSUTAYA CREATORS’ PROGRAMの公式ライターに!

映画をみて感じたこと、考えさせられたこと、考察、振り返りなどを「#映画感想文」で募集します! 映画を愛するクリエイターを応援します!今回のお題企画は、2022年1月27日から2月28日の間、クリエイターの発掘コンペティションを運営する「TSUTAYA CREATORS’ PROGRAM」に後援いただくことになりました。 後援期間中に「#映画感想文」をつけて投稿された作品のうち、TCP担当者が最優秀賞、優秀賞を選定。受賞された方には、公式ライター就任などのすてきなプレゼント

認識したらもうアウト!鼻歌混じりにやって来る“あのコ”は誰なのさ「あのコはだぁれ?」現在上映中【ホラー映画を毎日観るナレーター】(592日目)

「あのコはだぁれ?」(2024) 清水崇監督 ◆あらすじ ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 夏休みに臨時教師として補習クラスを担当することになった君島ほのかの目の前で、ひとりの女子生徒が突然屋上から飛び降りて不可解な死を遂げる。教室にいるはずのない生徒の謎に気づいたほのかは、補習を受ける三浦瞳や前川タケルらとともに、生徒たちの間で囁かれる“あのコ”にまつわる驚きの真実にたどり着く。(映画.comより引用) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ジャパニ

ジョン・カーペンター監督 『マウス・オブ・マッドネス』 : 地上に堕ちた「狂気」

映画評:ジョン・カーペンター監督『マウス・オブ・マッドネス』(1994年・アメリカ映画) 気になりながらも、ずっと見る機会のなかった作品のひとつである。 このところ、「ヌーヴェル・ヴァーグ」関係のお勉強で、正統派の古典映画ばかり見てきたから、たまにこういうのを見ないと「頭がおかしくなってしまいそうだ」と、本作を見ることにした。 本作が気になっていた理由は、主に次の二つ。 (1)については、とにかく私は『遊星からの物体X』が好きなのだ。 クローズド・サークルのメンバーの

【Netflix】「ファインド・ミー・フォーリング」日系女優フミコ初主演作 爽やかなキプロスの恋

【概要】ファインド・ミー・フォーリング Find Me Falling 2024 | 年齢制限:13+ | 1時間 33分 | ラブロマンス 復活を期したアルバムが大コケし、キプロス島に移り住んだロックスター。ところが、崖っぷちに立つ彼の家は望まぬ訪問者たちを次々と引き寄せ、さらには昔の恋人まで現れ...!? 出演:ハリー・コニック・Jr、アグニ・スコット、アリ・フミコ・ホイットニー (Netflix公式サイトより) 予告編(英語) 【評価】 心の傷を癒そ

運命の輪が回る -フリッツ・ラングの映画の魅力

【木曜日は映画の日】 よく、ホラー映画や小説の惹句に、「人間が一番怖い」というのがありますね。 「人間が一番怖い」映画で私が思い出すのは、『メトロポリス』を撮った巨匠、フリッツ・ラングの映画です。 ラングは、サイレント時代から撮っており、おそらくは映画史上10本の指に入る、重要な巨匠です。 ジャンルとしてのホラー映画は一本も撮ってはいませんが、その容赦なく暗い人間観と、精巧な機械のように組み合わさって、破滅へ向かう運命の過酷さは、並みのホラーよりも背筋が

台湾映画「My Heavenly City」(我的天堂城市)

主演:ビビアン・ソン(宋芸桦)、ギョン・トウ(姜涛、MIRROR)、ジャック・ヤオ(姚淳耀)、マンディー・ウェイ(魏蔓) 2023年 120分 いしゃーしゃ的オススメ度:★★★★☆ (写真=台湾の各サイトよりお借りしました) ちょっと飛行機に乗ったのだが、割と長時間だったため、どんな映画があるかなーと探してみたら、キャセイでもないのに、香港映画が結構ある。むむ、意外。早速ラインナップも見てみると。。。ビビアン・ソン主演の香港映画??? そんなのあるの?と思ってよく見たら、中

【ひと夏の冒険と本当の別れ】映画『クレオの夏休み』感想

フランスには「バカンス映画」と呼ばれるジャンルがある。 これはフランスのバカンス法という長期休暇を題材にした映画のことなのだが、本作もそれに該当するのかな。 物語は6歳のクレオが母国に帰ってしまった乳母のグロリアに会いに夏休みに彼女の住む国を訪れるというあらすじ。 ただ6歳の女の子が1人で遠く離れた国に行くのはバカンスというよりもはや冒険だと思う。「小さい子供×夏休み」という点では日本の夏休み映画の方が近いかもしれない。 本作はとにかくクレオが可愛い。本編の主な魅力を担

アルフレッド・ヒッチコック監督 『ロープ』 : 「現場視点」の快楽と陥穽

映画評:アルフレッド・ヒッチコック監督『ロープ』(1948年・アメリカ映画) 本作『ロープ』は極めて特徴的な作品である。 そのため、通り一遍の紹介や評価で良いのなら、その特徴を挙げて誉めるだけでいいのだから、これほど容易いことはない。まただからこそ、それ以上のことを言おうとすれば、それなりの見識が必要ともなる。 その意味で本作は、「評者の試される作品」だと言っても良かろう。 本作の「基本的な性格」は、「Wikipedia」の紹介文冒頭の、次の一文に尽きる。 この紹介文は

どーもくん似の殺人ソファが激ヤバ野郎どもを一掃!意外と人間みたいな殺し方なのね「キラーソファ」【ホラー映画を毎日観るナレーター】(588日目)

「キラーソファ」(2019) バーニー•ラオ監督 ◆あらすじ ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー フランチェスカは事件に巻き込まれ行方不明になった知人の所有する一人掛けソファを譲り受けることに。だが、そのソファは呪われていて、変わった男たちを魅了するフランチェスカに恋をしてしまう。殺人鬼と化したソファは彼女の身も心も独占しようと家を訪れる人間に次々と襲いかかる!つぶらなボタンの瞳、快適な座り心地からは想像できない残忍な手口、そして想像を超える機動性。果たして悪夢の

低予算サメ映画へ宣戦布告!どんぐりの背比べなZ級ワニ映画「ワニゲーター」【ホラー映画を毎日観るナレーター】(584日目)

「ワニゲーター」(2022) ポール•デール監督 ◆あらすじ ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ワニが多く生息しているティボドー市は6日後に50周年を迎えるゲーターフェスティバルで浮かれていた。そんな時トレーラーパークに暮らすフランクがトイレで何者かに食い殺される事件が発生する。すぐに保安官のミッチェルは駆けつけ、ワニが下水から襲ったものと断定した。その後、町中でワニが目撃され被害者も増していた。州立湿地調査員のローラが駆けつけ事態に対応するも、既にワニが大量発

映画感想 『関心領域』 目を向け耳を傾け、考え続けなければいけない

先週くらいに『関心領域』を観てきたんだけど、なかなかまとまった文章書く時間が取れず、やっと投稿。 以下ネタバレ含むのでこれから観るよ〜という方はご注意で。 場所はポーランド、アウシュヴィッツ収容所の隣で暮らす家族の風景を淡々と描く映画。 ホロコーストに関する本をそれなりに読んだことがあったので、ルドルフ・ヘスという名で「あぁ」となった。収容所所長を務めその管理や絶滅計画に携わったことは知っていたが、まさかこんな近くに住んでいたとは思わなかった。 タイトルになっている「関心

感染するカニバリズム!一口かじったらダッシュで逃げろ!「地獄の謝肉祭」【ホラー映画を毎日観るナレーター】(585日目)

「地獄の謝肉祭」(1980) アンソニー•M・ドーソン監督 ◆あらすじ ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ベトナムの戦場でカニバリズム(人肉嗜好)に取りつかれた2人の兵士。帰還後、彼らは忌まわしい記憶から逃れようとしながらも人肉の味が忘れられず、生肉を求めて大都会を彷徨する。彼らに襲撃された人間は次々と食人鬼と化し、大都会は地獄絵図となる。(Filmarksより引用) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 『カニバリズム(食人)が感染する』 というあ

美のつづれ織りが踊る -イヴ・サンローランの二つの映画について

芸術家の伝記映画は沢山あります。それらを観ていると、同じ人物をここまで違う感触で描けるのか、と感心することがあります。 フランスのデザイナー、イヴ・サンローランの二本の伝記映画は、偶然同じ2014年に制作されて、ほぼ同じ事実を描いているのに、対照的な印象を受けるという、興味深い現象を起こす映画です。 イヴ・サンローランは1936年、当時のフランス領アルジェリア生まれ。18歳の時にパリに移住し、服飾学校に通っていたところ、クリスチャン・ディオールに見出されてディオー

映画「君たちはどう生きるか」の衝撃から一年

 宮﨑駿監督作品「君たちはどう生きるか」が公開されてから一年が経った。 ということで、私のnoteでは何度か「君たちはどう生きるか」について書いているのだけど、改めて個人的な作品の感想などをこの映画を振り返りながら書いていこうと思う。 ※ネタバレあります。 驚きの映画体験「君たちはどう生きるか」は「宣伝をしない」ことで話題になった。 前情報はあのポスターのみ。 「本当に宣伝なしで行くのか!?」っていう人もいれば宮﨑駿の新作が出ることすら知らないという人もいた。 そして