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台湾映画「My Heavenly City」(我的天堂城市)

主演:ビビアン・ソン(宋芸桦)、ギョン・トウ(姜涛、MIRROR)、ジャック・ヤオ(姚淳耀)、マンディー・ウェイ(魏蔓)
2023年 120分
いしゃーしゃ的オススメ度:★★★★☆
(写真=台湾の各サイトよりお借りしました)

ちょっと飛行機に乗ったのだが、割と長時間だったため、どんな映画があるかなーと探してみたら、キャセイでもないのに、香港映画が結構ある。むむ、意外。早速ラインナップも見てみると。。。ビビアン・ソン主演の香港映画???
そんなのあるの?と思ってよく見たら、中華圏の映画がすべて「香港映画、言語:広東語」になってた次第(笑)。
いや、確かにアンディ・ラウのとか何本もあったけど、台湾のも大陸のもすべて広東語映画になっていた。。。
ビビアン・ソン、ジャック・ヤオ主演ということで、まずはこれを視聴。

ニューヨークに移住した台湾人たちの物語

ビビアン・ソン演じるメイヴィスは、ニューヨークの大学に留学し、卒業論文を準備しているものの、卒業後はここに留まるか故郷に帰るか迷っている。生活のために通訳の仕事を見つけるが、そこでさまざまな人たちの人生に出会う。。。

ギョン・トウ演じるジャックはヒップホップに憧れて、ダンサーになってみたいと思うものの、現実はそう甘くない。同じように進むべき道を見つけられない、ジェッシカ・ルー演じるシンガポール人のルルと出会い、お互いに惹かれあっていく。。。

香港人の二人だが、それぞれ台湾人とシンガポール人という役柄


ジャック・ヤオ演じる台湾人のジェイソンと、その妻でマンディー・ウェイ演じる台湾系2世のクレア。二人の間には5歳のアスペルガー症候群の息子がおり、暴力的なため、二人も接し方に困っている。クレアの両親も近くに住んでいるのだが、彼らは孫の精神疾患を信じず、クレアたちの育て方が悪いと非難。。。

二人の演技にはグッときた

移住先のニューヨークで奮闘する3組のストーリーが、細い糸で絡み合っており、ニューヨークで生き抜くことの意味を、それぞれが違った形で模索していく。

視聴者の年齢層によって共感できるストーリーが違うかも

最初のメイヴィスや、二番目のジャックのストーリーは、海外留学したことがある人なら色々な意味で共感できる部分があるかもしれない。

特にメイヴィスは留学先の大学で卒業した後の進路を悩む。そんなとき見つけた通訳の仕事というのは、中国語関連だとどこでも需要がありそう。もちろん、完璧さを求められるだろうが、中国からの移民が多いところでは、イミグレーションから裁判所までかなり必要とされる場面があると見える。
そういう人たち相手の仕事にやりがいを感じれば、とりあえず生活はできそうである。

個人的にあまり共感できなかったのが、ギョン・トウ演じるジャックのストーリー。金持ちのボンボンがなーんとなくヒップホップが好きでアメリカに来てみたって感じ。

明確な目的がなく、でもお金はあるようなので、ずるずるいることができるのだろう。
MIRRORファンなら楽しめるのかもしれないが、私はこのストーリーでちょっと本作を挫折しそうになった。しかしまだジャック・ヤオを見てないぞ!とことで頑張って続きを見る。

そんな中始まった、ジェイソンとクレアのストーリーは、一番面白かった。これだけで一本の作品にしても良かったぐらい。これは海外で暮らしていく云々関係なく、子供が精神疾患を患っているということで直面する、夫婦及び家族の問題は、なかなか現実味があり、色々と考えさせられてしまう面もあった。

3つのオムニバスストーリー的な構成で、すごい盛り上がりがあるわけではないが、留学や海外移住経験者なら共感できる部分もあったりする内容かもしれない。
主演キャストたちも英語がみな上手で、びっくり。

こちらが予告編。


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