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なんだろう

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自分でも不思議に思う詩のような、エッセイなのか…内容もなんなのでしょうか?と思うような作品です
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2023年10月の記事一覧

書き続ける

書き続ける

山根あきらさんのこんなエッセイを見つけた

このエッセイ、もうなんにもいうことありません…ってくらい、こころをグサッとわしづかみ

読んでみて、読んでみてとみんなにオススメ致したい

「若い頃から物書きになりたいとずっといっていたよね」と先日、久しぶりに電話で話した友だちに言われた

「えぇ~、昔からそんなことを言ってた?」

「うん、言ってた」

そうだった、そうだった
結婚して、子供か生まれて

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マキネッタ

マキネッタ

「珈琲とシュークリームを持ってゆくね」
息子が母のところに来る時は必ず言う

マキネッタで珈琲を入れてくれる
ピィ~っていう音と共に
苦い苦い珈琲ができる

母と三人でお茶会を

出来たてのシュークリームを買って来て

孫がいれた珈琲とシュークリームを嬉しそうに見つめてる

ミルクをたっぷりいれた珈琲とシュークリームを頬張り

「美味しいね」って母の笑顔

喫茶店に行っても必ず「ホット」を頼む母

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飛び出したい

飛び出したい

わたしの世界からみんな

飛び出した

昨年の暮れの母から始まり
二男、長男と家庭を作り自立した

分かっている
それはうれしいことなんだ

でもわたしは空の巣症候群
毎日毎日
なぁんにも手がつかない
ひとりぼっち
ひとりぼっち

本当はみんなが
見えない家族が守っているはずなのに
目の前にだぁれもいない

それはわたしの選んだこと

そんなこと言われなくても…

ひとりでもふたりでも
孤独は孤独

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無理してる?

無理してる?

頑張っているつもりはないんだよ
必死になってもいないから

でも無理しないでねって
言われちゃう

ちょっと前を向こうとしてるだけ

でもその人だけには分かるみたい

何を感じるの
何を受けとるの

わたしのこころのうちから

不思議なの
わたしよりわたしのことが分かるみたい

あなたは悪魔

あなたは悪魔

あなたに関わるとみんなが不幸になるという

それは病のせいなのか
それとも性格なのか
持って生まれたものなのか
生き方が悪いのか

多分ね、あなたの父親の持ってきた遺伝のようなものだろう
考え方、生き方の全てが当てはまる

あなたは自分の母を独り占めにしたくて
妹と甥を追い出した
甥と張り合う幼いあなた

あなたの母は弱い人
夫にもあなたにも巻かれてしまう

わたしはあなたの母のようにはなりたくな

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真っ赤なりんご

真っ赤なりんご

りんご箱からひとつりんごを取り出して

籾殻に包まれた真っ赤なりんご

なぜだろう

いつそんなことをしたのかと記憶をたぐりよせてみる
昔々にたどり着く

母が黙って見守っている
若くて綺麗な母
おしゃれな母
大好きな母
幼いわたし

そんな景色がよみがえる

真っ赤なりんごというよりも

わたしには籾殻が気になる
籾殻の感触がなつかしい
籾殻の入ったりんごの木箱がお気に入り

いまは見かけなくな

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思ひ出

思ひ出

リンゴ箱はね、やっぱり昔のように木で出来てないと

わたしもいつの間にか年をとる

懐かしく昔を思い出す
思い出の中に生きている

今はもう木箱なんて見つからない
みんな段ボール

そういえば一升瓶のケースもプラスチックになっている
昔々は木のケース

あれはどこにいったのか…

なつかしい、なつかしい思い出の中に
祖母がいる、祖父がいる

りんごの木箱がある
昔の祖父母の家を思い出す

「りんご

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大丈夫?

大丈夫?

「大丈夫?」って聞かれたら
ぜんぜん大丈夫なわけはない

何でそんなことを聞くの?

わたしは口をへの字に曲げる
わざとじゃない

母がいなくなって
まもなく一年が経とうとする

いつでも思い出す
今でも生きていて欲しいと願う

涙が流れる
もう戻って来ないことは分かっている

頭では母がいないことは理解してる
でもこころはもぬけの殻のまま

もう一年、まだ一年

いくら時が経とうとも消えることは

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一本道

一本道

あの時にちがう道を選べば良かった

でも他の道はなかったと
今は気づく

道は一本しかなかった

失敗したと思っても
その失敗は
いつか成功につながる

生きていれば

死んでしまいたい

そう思うのも仕方ない

もう無理だも仕方ない

生きている価値もない

そんなどん底から
立ち直っても立ち直っても

また頭を叩かれ
どん底に引き戻される

それはわたしが悪いのか

小さな選択でも決めるのは自

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危ないよ

危ないよ

「走らない、走らない」
危ないよ、転ぶよ
転ぶと痛いよ

ほら、膝を擦りむいた

泣き虫だった幼子のことを思い出す

公園に遊びに行っても私から離れない

かわいい子、やさしい子、思いやりのある子、内気な子

今でも気持ちはやさしいのだろうけど
早く巣立って行ってくれ

巣立ったと思っても
まだつながって来る
甘えて来る

いつまでも甘えられても
こっちも困る

本当はちゃんと自分で立って欲しいの

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ひらひらと

ひらひらと

今日も庭にやって来る
ひらひらとひらひらと
アゲハ蝶

何でだろう
どうしてだろう
毎日毎日やって来る

御霊様、御霊様
わたしを守ってくださるの

さっきも二羽でひらひらと
仲良く、仲良く戯れる

じっと見つめいると
二羽のアゲハも動かない

たのしいの、うれしいの
おやすみしていたの
安心できるの

気がつくと
二羽はひらひら飛びさった

あっという間にいなくなる
ふうっと高くに飛んでゆく

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