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5か国を巡り、数字を集める旅をした話

旅をすることも好きだけど、旅先で写真を撮ることも好きで、旅と写真はセットになっている。
いつもだいたい一人旅なので自分を撮る時はほとんど手や足ばかりで自分の姿はめったに撮らず、景色や食べ物など、自分の目に映るものばかりを撮っている。


ある時、旅好きの年配の男性がタブレットで自分の撮った写真を私に見せてくれる機会があり、タブレットの壁紙がその人が旅先で撮った標識の写真だったのを見つけた。標識には数字が書かれており、日めくりカレンダーのようだった。
それを機に私も数字が入った風景が気になってしまい、日めくりカレンダーとして1から31まで集めてみたいという思いに取りつかれるようになった。
その後、ヨーロッパの数カ国を3週間で巡る旅をすることとなり、いろんな国のいろんな町で数字の写真を集めるいい機会だと思い、「数字を集める旅」を実行に移すことにしたのである。

しかし、何かに取りつかれると、そればかりしか見えなくなるタイプの私なので、「数字を集める旅」のルールを事前に決めておくことにした。


数字を集める旅のルール

①数字の写真のことばかり考えずに普段通り気ままに旅すること。
②1から順番に探さないこと。あくまで偶然に見つけること。
③数字を集める目的の街歩きをしないこと。あくまで偶然に見つけること。
④1つの町で3つ以上撮らないこと。
⑤1から31まで見つけないと日本に帰れないこと。(突然厳しいルール)

私は、もともと数学が得意で、数字が大好きな文系の人間である。
どういうタイプかイマイチ自分でもよく分からないが、簡単に言うと、文章を読んだり書いたりするのが好きなのと同じように数字にこだわりがあって、自分でデータを集めて分析することにも喜びを感じるタイプである。
数字を覚えるのも好きだし、フォロー人数を77で固定したり、最近は85のままで固定しているのも、好きな数字だからである。(阪神ファンの方なら77と85にこだわる意味は分かってくれると思う。)
なので、旅をしながら数字を集めるというアイデアにワクワクしてきた。
ただ、あまり数字に夢中になりすぎて旅自体を楽しめなくなると困るのでとにかく数字を偶然見つけること、偶然の出会いを重視するルールを自分に課した。

旅で集めた数字たち1~13

そして集まった数字の写真がこちら。

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オランダのトレッキングイベントにて。友達のエイファ越しに1kmの1。残り1km地点だったと思う。エリナとエイファと3人のトレッキングイベントは楽しかったなぁ。


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スペイン、グラナダのアルバイシンの1。これは数字の写真として以前に、シンプルに写真として好き。ヤラセのようにいかにもなスペインのギター弾き。


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あまりに好きで夜にもう一度撮った。猫と緑の扉と、イケメン無しバージョン。


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これは旅の序盤で撮影した2。場所は見ての通りの桜田さん。これが撮れた時は嬉しかった。こういうのを集めたいのよ、と方向性が見えて、数字集めの旅にワクワクし始めた頃。


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これはグラナダの雑貨屋の3。こういう値段の写真は、一応パシャパシャとたくさん撮っておいて保険に使おうという作戦を思いつく。


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モロッコの青い街シャウエンでは青い数字がたくさんあった。数字の多い街ではフォントのかわいさで数字を選ぶ余裕も出てくる。


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これもすごく好きな4。一番好きかも。ベルギー、ブリュッセルの宿の鍵。手に持つシリーズの写真としても私の中ではレベルが高い写真。木の手触りと、リュックの中でかさばった思い出が蘇る。


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この5も好き。バルセロナの宿の壁。夜中でもバーの音楽がやかましい宿だった。5は私の部屋番号だった気がする。


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これも宿の壁。宿には数字が溢れていることを発見した。だけどそれも一桁台の数字がほとんどではあるが。


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アントワープのバス停の7。バスや電車を待っている空き時間に数字を発見しやすいことも分かった。
ベルギーからオランダ、アムステルダムへ向かう日の彼との別れの場所。涙のバス停。別れの涙の中、「あ、7や」と思い一枚撮影し、ペロンって何やろって冷静に思う余裕もあった。


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この8も3と同じグラナダの雑貨屋にて。多分保険で撮った。雑貨がかわいいし許すとして、少しグラナダで数字を拾い過ぎている、反省。


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これはロンドンのハリーポッターの例のプラットホーム。観光名所と数字の組み合わせ。


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スペインのコルドバの壁の9。文字のフォントが好み。デザインもかわいい。


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モロッコ、タンジェの壁の10。住所とはつまり数字。なかなか見つからない数字は住所を見つければいいなと発見。


しかし、10という数字はあちこちにあって。 

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モロッコ、タンジェの壁の絵の中の10や


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スタンの住む街ベルギー、ゲントの駅の出口の10がかわいかった。待ち合わせの場所。



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10がかわいいと思いきや、ななめの11もさらにかわいかったのでついつい同じゲントの駅にて。
ベルギーは旅の後半だったので、彼との再会を喜びつつ、数字を激写する余裕もこの頃には持ち合わせていた。



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ロンドンの11。最初の方にロンドンで撮った。それからは、ロンドンのバスのナンバーもバスを見るたびに撮ったりして、いまいちまだ数字を見つける旅のコツを掴みきれていない時の写真。

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ベルギー、アントワープの12。12が意外と見つからなくてどうしようかと思っていた旅の後半に、12が2つ並んで現れた時は感動した。


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ロンドンのサヴィルロウの13。キングスマンのロケ地を探して格好いい13も見つけたという写真。

と、1~13はこのような感じで、14~31の数字はまた別の機会にご紹介するとして、この数字集め:ナンバーハンティングの旅は、イギリス、スペイン、モロッコ、ベルギー、オランダを3週間で5か国を駆け足で旅した時に集めたものである。

数字を集める旅のルールを守れたかどうか

①数字の写真のことばかり考えずに普段通り気ままに旅すること。
②1から順番に探さないこと。あくまで偶然に見つけること。
③数字を集める目的の街歩きをしないこと。あくまで偶然に見つけること。
④1つの町で3つ以上撮らないこと。
⑤1から31まで見つけないと日本に帰れないこと。(突然厳しいルール)


①数字の写真のことばかり考えずに旅をすることはできたが、数字の多い場所にやってくると数字探しに夢中になってしまった。

②1から順番に探すということはしなかった。なぜなら最初に撮影したのがロンドンで見つけた31だったから。あくまで偶然に見つけるということに関しては、新しい街での数字との出会いは偶然でも、「あ、10がある、でも10の写真のストックはあるから、11はないかな…」と11を探したりはした。

③あくまで偶然に自然に、旅をしながら1~31の数字を見つけて集めるというのはやはり難易度が高かった。数字を集める目的の街歩きはしなかったが、街歩きをしていると数字集めにふさわしい街というものがあったり、絶好のナンバーハンティング場所というものがあった。

④1つの街で数字の写真は3つまでと決めていたが、数字を探したいモードの時や、かわいい数字にあふれている町などがあり、町をあてもなくぶらぶらしている時に数字に誘惑されて3つ以上の数字を撮影した町があった。スペインのグラナダやモロッコのシャウエンなどがそう。フォトジェニックな町はナンバーフォトジェニックな町でもあった。

⑤何とか無事に1~31の数字を集めることができて無事に帰国することができた。良かった良かった。しかし、私のルールに基づいて数字を集める旅をするには、3週間で31までがちょうど良い量だとも思った。

数字を集める旅を楽しむためのポイント

このnoteを読んで、「私も数字を集める旅をしたい!」と思う人がいるのかどうなのか謎だが、勝手に数字集め旅のポイントをご紹介しておく。

①宿や駅、バス停には1桁台の数字が溢れているし、旅の移動の時の座席番号なんかは2桁の中途半端な数字と出会える。
5の倍数は、セール中のお店に入った時によく出会えるし、素敵な街の路地裏歩きでなかなか出会えない2桁の数字に運命的に出会えたりする。

②偶然に数字と出会うというルールをもうけていたが、やはり偶然だけを頼りにしていると限界がある。
私は数字がたくさん集まってきた中盤頃にだんだんと煮詰まってきて、そこで秘策を打ち出した。私がよくやる「困ったらなんでもiphoneに頼る術」の一つである。iphoneのメモ機能に1~31の数字をあらかじめ入力していて、見つけて撮影した数字を消去していくという技である。
これで、どの数字が集められていないかを把握できたため、旅の後半は、「あとは1と12と26か」と意識することができた。(あくまで偶然に出会うというルールからはみ出ない程度に意識)

③同じ数字ばかりと出会うことがよくある。
「いいのを見つけたけど、また10か…」とがっかりせずに、「でもこっちの3の方がいいな」と数字の写真のクオリティーを求めるようになっていったのも楽しかった。

④たかが数字の写真ではない。「ここの7のバス停でスタンと別れたなあ」とか、「この23のバスの座席から見た窓の外の花が綺麗だったなあ」とか、数字の写真を通して、私にしか分からない私の旅の物語も浮かび上がったりした。今のこの景色をおさめておきたいという風景に数字が入っているのは数字の写真の理想形である。

⑤日めくりカレンダーを作る名目で1~31を集め始めたが、もはやカレンダー作りは重要ではなく、数字と出会うこと自体が楽しくなっていった。
今、このnoteでは1から順番に数字の写真を並べたが、撮影した順番に並べるのも面白いかもと思った。
そして、思い入れのある写真の順に並べても面白いかも。
数字の写真の遊びのアイデアが今溢れてきたので、あとでやってみようと思う。
3週間も旅ができない人は、1週間くらいの旅で1~12を集めてカレンダーにするのもまた良し。
数回に分けて集めるのもまた良し。
私もまた長旅に出られるようになったら、場所を変えて世界中の数字を集める旅を再びしてみたい。
32~100くらいまでやってみようか。いやそれは一気に難易度が上がりそうなので、今度は偶然に出会う数字ばかりを集めてどの数字がたくさん集められるかをやってみてもいい。

楽しみ方は人それぞれ。
色んな楽しみ方ができる「数字を集める旅」は全力でおすすめしたい。

なお、勝手にやってる毎月7日の「のりまき記念日」にて毎月、数字の写真を発表中。


今回は特別に、日めくりカレンダーには使えないからボツとなった「94」の写真を紹介して終わります。

画像16

注)この人は日本人ではなかった。


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