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インド映画「WAR」を見てウォー!!

先週は、緊急事態宣言以降初めて映画館でレイトショーを見にいけた。大阪はコロナが猛威を奮っているが、ストレスMAXで私の心はコロナよりもヤバいものに感染しそうなリスクもあったので、治療として映画館に出向くことにした。
こんなに映画館で映画を観なかったのは何十年ぶりだろうか、と感慨深い気持ちでしっとりと…
と思いつつ見たのは、まるで違うテンションのインド映画
「WAR ウォー!!」だ。ウォー!!
今日はひたすらウォー!と心で叫びながら映画の感想を綴ることにする。

この映画は、ミッションインポッシブルと007とキングスマンの世界を、むちゃくちゃマッチョなインド人俳優2人がキレッキレの肉体で魅せに魅せる3時間弱。筋肉体操3時間バージョン。
最高、バホットアッチャー。
ちょっと何かをまたぐにしても、足を斜めにピーン!と無駄に綺麗に飛んでしまうし、ジャンプして殴る時も足は関係ないけど足をピーンと綺麗な形に決める。
主人公の初登場は、大袈裟なBGMでスローモーションだし、サングラスを取るのも無茶苦茶スロー、もう1人の主人公が熱い目でその姿をじっと見つめる、もはや男同士のラブシーンだし、そのアップも長い長いカメラワーク、まるで漫画のような映画。久しぶりの刺激的なインプットだ。
映画予告と主人公の登場シーンだけのYouTubeを見つけたので貼ります。


私がかねてから、数いるインド人俳優の中で最もダンスが上手いと思っているリティク・ローシャン(立ち位置右の歳上の方)も、少し歳をとっていてちょっと前のラッセル・クロウみたいになりつつも、キムタクばりのオーラを纏ったダンスも健在で、タコみたいな、題して「体幹どうなってんのダンス」も披露してくれていた。老けても相変わらず目玉の色が美しすぎるビー玉でびっくりする。
相棒のタイガー・シュロフ(立ち位置左の若手)は、まだ若くてムキムキで体操のオリンピック選手みたいな姿でアクロバティックに飛び跳ねて踊る。もうほとんど内村航平だし白井のフレッシュさもある。あんまり好きじゃなかったが、初めて可愛いなと思った。

そしてそして、「WAR ウォー!!」の劇中歌がとにかく最高なのだ。「Jai Jai Shivshankar」という曲。
昨年の秋にインドを旅していた時、ちょうどこの映画の公開中で毎日TVで1日30回くらい流れていたMV。
「ドン!タケダタケダタケダー武田ー!」と空耳アワーな前奏が流れてきて、「またこれやん!」と思いつつTVに釘付け。私の泊まっている宿の部屋やレストランで何度見たり聞いたりしたことか。現地のインドで、結局違う映画を見に行ってWARは見れていなかったのだが、この曲を聞くと、私が昨年旅したハンピの遺跡や、バラナシのキャンドル、ゴアの海がなぜか思い出される。私の見たインドとこの曲のMVが完全に紐付けされてしまっている。spotifyでこの曲をダウンロードし朝の目覚めの曲にしている。ドン!タケダタケダタケダ。ちなみにYouTubeは2億回以上再生。


2人はイスラム過激派のテロリストを追うスパイ。厳しい訓練を重ねて任務後、上官が部下の才能を認めたシーンの次になぜかこの曲で楽しく踊り狂う2人。
認め合った喜びの表現にしてはいささか派手すぎる。タイガーが体操の演技を見せつけ、リティクが自然体なフリして格好つけてるキムタクのようにジーパンでカッコよく現れる。キムタクのように、難しいことしてませんよという顔で複雑なダンスをする。すっかり老けておじさん顔になってしまったリティクがそういった意味でもキムタクぽいが、キムタクの1.5倍の長さの足が眩しい。ブロマンスの妄想も膨らむ最高のペア。もうかっこいい通り越して噴き出して笑ってしまうレベル。ウォー!
マジで、2人でダンスバトルしている間に作戦の訓練をした方がいいと思うし、そんな秘境でパーティーなんかしてる暇があったら、テロリストを追った方がいいと思う。
とか、そういうことを思うのは野暮なのです!ウォー!
手作りの強力磁石を両手に持って飛んでいる飛行機にくっつくとか、トム・クルーズですらNG出すだろうとびっくりだけど、そんなのはいいのだ。ウォー!
何も考えなくても楽しいし、エンターテインメントはこうでなくちゃ、と感心してしまう。

この映画では、インドはもちろん、どういうわけかロケ地だったポルトガルのリスボンやポルトなど、私が旅したことのある土地でカーチェイス、いやハードな追いかけっこをしていて、また旅に出たいと思わせる映像に痺れた。

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ちなみに映画では、私のnoteのトップ画面で使っているポルトのこの写真の橋を2人が追いかけっこしながら全力ダッシュして、挙げ句の果てにドボンと飛び降りていて、ウォー!っと驚いた。それにリスボンを走ってたらポルトの街に出たり、モロッコのマラケシュと言われているシーンは私の記憶を蘇らせても一体どこなんだか分からない(多分別の場所)など不思議なことも多かったが、それももはや大した問題じゃない。

日本人ならまず思いつかない展開や演出。
外国の映画は、異国の文化やセンスなど、コロナ禍の今、旅をせずに触れられる貴重な体験になっていると思う。映画館で映画を見ている間はもう旅と同じだった。
noteでのアウトプットは続けているが、なかなか映画や芸術に触れてインプットする時間が持てなかったので、また少しずつ色んなものをインプットして、アウトプットとバランスよくやっていきたい。
インプットはできるだけ振り幅の広い方がいい。
インド映画の「WAR ウォー!!」は色んなメーターを振り切っていて、映画としての出来とかそういうものでは測れない域だった。ストーリーはハリウッド映画で使い古されているような裏切るスパイの謎を追う話だし、それはもうどうでもいいくらい。個人的にはせっかくリティクを使っているのに、歌とダンスのシーンが少な過ぎると思う、とか言っちゃうくらい私は映画にダンスシーンは必要だと思ってしまっている。ウォー!

ちなみにインド人俳優の中でダンスが一番うまいのはリティク・ローシャンだと思っているが、一番セクシーに格好良く踊るのはランビール・カプールだと私は思っている。ランビールは筋肉がダンスの邪魔をしないからシルエットがいい。昔の細長いトヨエツがタイプの私にとってリティクのようなムキムキ逆三角筋肉は、私の好みではないせいもあるが。
と、知らない人からすると何のこっちゃ、誰やねんなボリウッド映画界の話は、語り出すと止まらなくなる私なので今日はこの辺で。
まとめるとするなら、映画館がレイトショーを復活させてくれて本当に良かった。それにソーシャルディスタンスを取るために両隣は必ず空けて予約されるのもありがたい。また映画館へ映画を見に行こう、と思った、ということ。
ありがとう、シネリーブル。
ダンニャワード、ボリウッド。



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