のれん。短編小説

超短編の恋愛、SF的な小説かいてます。浮かんだものを頭に留めておくと頭爆発しそうになる…

のれん。短編小説

超短編の恋愛、SF的な小説かいてます。浮かんだものを頭に留めておくと頭爆発しそうになるので、発想力の整理として。 発達障害、ADHDとか色々かけもち人間なので自分だからこそ感じることを書いてます。あとお絵かきします。 とにかく好きに筆を走らせる🐒

最近の記事

【短編小説】フェイクだって

「私って、やっぱり フェイクなんだ」 そうつぶやき、私と同じ顔をした女子高生が目の前にいることをモニターを通して確認する 40 × ×年から、人間たちの寿命のことを考えて、Fakeと呼ばれる人間のコピーを一人一人が作ることになった 大体200歳位まで、人間の寿命は伸びているけれど それでも、やっぱり人間の体って限界が来るようで 誰もが不老不死でいたいしたいことを一生したい。病気もなく… そんな思いを抱えているのは、人間の欲望として当然のもので、私たちがfake

    • 【短編小説】才能の花

      「どれにしようかなぁ」 店に並んだたくさんの小さな種を見て私はつぶやく 直接最近流行の不思議なお花。 種をを育てると自分の一生ものの才能や能力としてお花になるらしい 育てた人の得意な事 その才能が開花して まるで、その咲いたお花の開花して その人の能力になるんだとか… 才能は様々でスポーツだったり芸術。 優しさなんてものも一生ものとして身につく… 私の能力か… どんなものなんだろう? たくさんの並ぶ種を見て、 私は1つのくるみみたいな種を選んだ コロンとしてて

      • 【短編小説】砂が落ち切るまでに

        こんな年齢にもなって、 結局何も成し遂げないまま生きてきてしまった 家庭や妻や子供も持たず、仕事は派遣会社で転々とし… 大きな夢もなくひとり暮らし。 親は寿命で幸せそうに天国へ旅立って行き、結局気づくとは俺1人になっていた。 「…このまま生きていて、俺の命はなんのためにあるんだろうか」 そうつぶやいて。 今日も縁側に座り殺風景な庭を眺める 特に病気を抱えているわけではない いたって健康だ。 こうやって動けているし、食べることができて… でも度々感じる寂しさ

        • 【短編小説】全てがタカラモノに見えていた

          あの頃は全てがタカラモノに見えていた いつからだろうか… キラキラした雑貨のショーウィンドウを見つめて俺は考える。 幼い頃や貧乏で1日を過ごすことだけが精一杯だった。あの一人暮らしの大学生時代 あの頃に見ていた並んだ雑貨はもっとキラキラに見えていた。 全てが宝物に見えていたのに もう一家の大黒柱として家族をしっかりと養うことができるくらい稼げるようになった この宝物だったはずのキラキラした者たちが何でもないただのぬいぐるみやおもちゃに見えてしまう。 そんな俺がすご

        【短編小説】フェイクだって

          【短編小説】赤ちゃん戦争

          今日も今日とて始まった赤ちゃん戦争 誰もが本気で戦うのだ お日様が昇ってきて次第に目を覚ます赤ちゃんたち 1人が泣き目を覚ますと釣られるように、他の赤ちゃんたちも目を覚まし泣き声を上げていく それが今日の赤ちゃん戦争始まりの合図である 初めて声を上げたほほ笑み赤ちゃんが1番乗りで母親にミルクをあたえられている 周りから聞こえる批判の声 その声を聞いたほほ笑み赤ちゃん どこかニヤリと下卑な笑みを浮かべている 先手が打たれたところで 誰もが負けまいとさらに鳴き

          【短編小説】赤ちゃん戦争

          【短編小説】心配かけても

          ゴホゴホっ! わざと大きな声で咳をする。 お母さんが大丈夫?と駆けつけてきて 僕はちょっと胸を撫で下ろす。 『かまってくれた』 こころで響く僕の声 「ありがとう」と重い体を起こす おかゆを作ってくれたけれどうまく力が入らなくて、 スプーンが持てない 心配そうに眺めるお母さんに 「大丈夫だよ」 僕が言う でも お母さんの優しい瞳は僕の手元にある 心配をかけて申し訳ない でも ほんのり嬉しい 心配されたいと言う気持ち 寂しいから だめだなぁと思うけど

          【短編小説】心配かけても

          【短編小説】早送り人生

          彼は今日も急いでいた 先々行動するのが好きで、 せっかち…といったら良いのだろうか。 せかせかした性格の男であった。 いつも先のことを心がけるばかりで火曜日には、その週の仕事をほとんど終わらせたり、朝の間にその日食べるすべてのご飯を調理してしまい、全て先取りしてしまう。 早ければ早いほど良いと考えている男であった。 行動が早いと言うのでは、彼の良い点であった マイペースな彼女とは違い、キビキビと行動ができるからである だが、あまりにも急ぐせいで急がば回れ状態にな

          【短編小説】早送り人生

          【短編小説】イロトリドリ

          昔々あるところに色のない鳥がいた。 その鳥は白い羽でできており、目だけは黒く色を持つ。 今日も鳥は色鮮やかな世界をぐるりと見渡していた。 鳥は神に祈った 「私にも色をください。」 優しい神は鳥へと言った 「残念ですがそれはできません。 あなたはその白色で生まれたのですから その色を大切になさい」 神の発言を聞き、鳥はひどく悲しんだ。 それは当然のことであった。 自分の一色しかもてない姿を見にくいと感じていたためだ。 周りのものは色を持ち、美しい姿をしていると

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          ひさびさデジタル

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          【短編小説】どう見られるか気になる。

          ふんふふん 横から聞こえる小鳥さんみたいな鼻歌 巧みに手を動かして、鏡の自分に見惚れているのは私の妹 細いアイラインをこれでもかと言う位丁寧に。 まぶたに届くんじゃないかってくらいくるんと上げたまつ毛 可愛いと言う形容詞しか似合わないピンク色のアイシャドー 「よくそんなに手をかけられるね」 と言う私 私はいつも眉毛とリップだけして、 外へ出てしまうような性格だから彼女のこの容姿にかけられる熱心さは本当に尊敬する 「そう?だって可愛くなりたいもん! 可愛く見ら

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          【短編小説】みんなどうぶつ

          「あの人はライオン あの子はパンダ ふくろうみたいな目をした女の子」 私には、人の顔が動物の顔に見える 駅で目の前を行き交う、たくさんの人々 幼い頃に恥ずかしがりなのと 人間と目を合わせることが怖かった私におばあちゃんが言ってくれた 「人間の顔をみんな動物さんだと思えばいいんだよ 例えば、そうねぇおじいちゃん。 なんだかあの渋い眉毛がワシみたいでしょ だから、おじいちゃんはワシ そう思ったら少し喋りやすくなるんじゃないかしら?」 そう言われてから私は周りにい

          【短編小説】みんなどうぶつ

          【短編小説】痛みが無ければ

          僕はふと思い出す 小さい頃医者の父さんにした質問を あの日、僕は魔法アラビアンナイトの話を読んでいた 魔法のランプで願いを叶えるっていうあの話が僕は大好きで、 よくお父さんの病院の小児科の子供たちと読んでいた いつものように読み聞かせをして 僕は周りの子たちと僕はこんな話をしていた。 「みんながもし魔法のランプを手に入れたら何を叶える?何がしたい?」 こんなかわいい話で盛り上がる小児科 あちこちから声が上がり お菓子の家に住みたい!とか遊園地に行きたい!とか… そ

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