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この目にしか映らない色とか

ベランダで色褪せたガーデンチェアに腰掛け、夜風に吹かれながら歯を磨いている。

この時期の日課。

去年も一昨年も同じようなことをしていたけれど、考えていたことは違ったように思う。

ただその中で少し、去年と同じことを考えていたとすれば、それは自宅浪人をしていた時のことだろう。受験を終え2年程経っても事あるごとに思い出す。
あの時全力で頑張れたおかげで今の自分がある。ひたすらに自分だけの目標に向かって、自分だけと戦った1年。一切の妥協無しに毎日を重ねて、あの頃の自分はマジで凄かったと思う。肯定できる過去を待てて嬉しい。あの頃できたから絶対できるって、今もこれからもずっと思える。

ふと過去に飛んでいた意識を今に戻すと、目線の先には月と幾つかの星。目は悪くなったしここは大都会だけど、見たいものは大抵よく見える。

昨日も今日も耳元ではandymoriのライブアルバムが再生されている。

andymoriとの出会いは高校1年の時で、もう彼らは解散したあとだった。
だからこの目でandymoriを見たことはないし、体感したこともない。幻みたいなバンドだと感じてしまうのがどうにもやるせない。
唯一の救いはまだ小山田壮平が生きて活動していることだろう。その火が消えてしまう前に早く行かなきゃな

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