野窓 礼峰

詩や小説、日記、エッセー、旅行など。要するに雑文。

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最近の記事

雑記

 「集金」のような現実的でクソ真面目な創作物はそこまで恥ずかしくないのだが、オリジナルストーリーというのはなんだか恥ずかしい。あとがきと書いてある事違うじゃないか、と思われるかもしれないが、あれは程度の話。昔なら墓まで持って行っていたと思う。どっちも書いていると楽しいのではあるが...。  現実的なやつは実体験に脚色するだけだから書きやすい。それにそれなりに面白くなるような気がする。私が面白いと思った出来事を書いているのだから。それが面白くないならそれは波長の問題。合わないの

    • シーナの夢 1

       1  これは少しだけ未来の話。  幸崎角造は古くなった椅子に腰かけて本を読んでいた。  ──つまらんな。私ならもっと素晴らしいものを書ける。  読みかけの本を閉じ、物思いにふける。彼は読書家であったが作家ではない。かつては資産家であった彼も近年の不況のせいですっかり落ちぶれていた。ただ働かなくても生活できるだけの金はあった。要は年金暮らし。年金があっても生活できない連中はごまんといたがそれに比べれば幾分ましであった。だが暮らしに困らないというのも困ったもの。一日のうちする

      • 狂った土曜日

        行き場を無くした虫のような車たちがぐるぐる コンクリートの上を彷徨っている 泣き喚く赤ん坊 殴り合う若者たち 転ぶ老婆 突然叫ぶおっさん 目の前は阿鼻叫喚の地獄が広がっていても イヤフォンで耳を塞ぐ ねぇ、どんな音楽聴いてるの? JPOP? KPOP? HIPHOP? それとも 演歌? ロックンロール? どのような問いにも答えず 喧騒の中をモーセの如く歩く 多分自分が刺されても しばらく気づかない 超人的な力を手に入れたものだ! 痛みを知らない俺! 涙の大海を泳いでい

        • 深夜の花火

          深夜にきらめく楽しい思い ──私達案外上手くやっていけるんじゃない? ぽっと照らされる未来 だが相手の顔暗くて見えない 答えを待つが、どこにも答えは無い 瞬間の光は 私の内側だけを盛大に照らした どこにも届かない光 ──きっと上手くいくよ あなたの瞳に光は無かった 思い上がりの花火は 真っ暗な空に消えてなくなる

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        • 小説
          7本
        • 51本

        記事

          雑記

           とうとう太ってしまった。いや、こんな書き出しだと痩せていたみたいな表現だから適切ではない。太っていた上にさらに太ってしまった。業務責任者をすると運動不足になり、加えてたくさん食べてしまうから太る傾向にあったのだが、今回は酷い。だが己の所業を恨んだとてもう遅い。  業務責任者の前日はホテルでバイキングを食べた。奢ってあげたのにおなか一杯になって苦しくなったなどと不平を漏らされ不快になった記憶がある。世の中都合のいいことばかりではないので、そういう日もあるよね、と自分に言い聞か

          雑記

           昨日は不安になったので書かなかった。ネガティブな発想は深遠なものだと思いがちだがそうではない。人間不安な気持ちに流されるのは簡単だ。それに立ち向かう勇気こそ肝心。    今日は業務責任者の仕事を無事?に終え、ラーメンを食べて帰宅。血糖値の上昇と安心感で昼寝。最近は明るくても寝れるようになった。  ジムに行って坂上弘の本を持っていくが地味すぎて10分ほどで読書終了。手持ち無沙汰でチャリを漕ぐ。目の前にランニングマシンがあるが埋まっている。やっぱり平日の夜は混んでいる。私はチ

          雑記 ─悲しいことばかり─

           業務責任者二日目終わり。後二日。慣れつつもある。喜怒哀楽が詰まった時間だと思う。どんなにしんどいことでもやがては終わる。こうしたことの繰り返しはずっと続くだろう。  どの職場にも嫌な奴は居る。みんないい人ばかりならいいのにと考えてしまうが、それはそれでツマンナイとも思う。なんだかんだそいつの悪口で盛り上がるし、そいつのおかげで他の人の欠点が霞んで見えたりもする。共通の敵ってやつ。そいつがいるから妙な調和も生まれる。  精神的に参ってしまうくらいに嫌なら考えものだが、そうでな

          雑記 ─悲しいことばかり─

          不安

          不安という木に縛り付けられて 身動きできない 止まり木に宿る鳥達は 糞を垂らしてはどこかへ飛び去る

          雑記

           あれやこれや憎悪の言葉を吐き出したくなるがネットはそういう場でない。ネットの言語空間も案外窮屈なものだ。何かあれば誹謗中傷になりかねない。言葉は人を傷つけると先輩も言っていた。そう思う。  私自身、客のアンケートで結構文句を書かれる。私に悪気がない分嫌な思いをする。気にしなければいいのだが、疲れた時などふと思い出しては嫌気に襲われる。多分接客に向いてないんだろうし、どんなに上手にやっても文句を書かれるときは書かれるんだろう。  個人的にアンケートとか書く人間は嫌な奴なんだろ

          交差点

          真昼時 赤く点滅するランプと 爽やかなブルーのシャツ 車が2台仲良く並んでいる 険しい顔をした人々が うろうろと 誰かと誰か話している 無関心、あるいは関心のある車たちが通り過ぎる しばらく経って同じ道を通ると 何事もなかったように 何かあったのだけれども その痕跡は消されていた 夜になると 消された痕跡すらも 記憶の中から消されていく

          雑記

           最近の暑さから寝つきは悪いが日中は案外活動的かもしれない。というのも今日はジムに5時間くらい居る。10分ほどの休憩はこまめにとっているが、久しぶりの快挙である。クーラーがきいている分家より心地いい。だが流石に限界だ。もう帰ろう。  一日中運動ができたらどれだけいいことだろうか、などよく考えるがだいたい午前中でへばってしまう。一日中動ける体力が欲しいものだが上手くいかないもの。  今日は田久保英夫の『海図』を読んだ。途中興味深く読んだが、オチが少し弱かった。けど物語というの

          雑記

           今日は異常な暑さ。この頃仕事中にコンビニに寄ってはアイスを買って食べている。まだ6月。7、8月とどうなるのだろうか。近い未来人間もアイスみたいに溶けて居なくなるかもしれない。人類滅亡なんてことは誰しも考えることだと思うが、生きているが故にそんな事を考えてしまうのだろう。  そんな事はどうでもいい。どうでもいいことばかり人間は考えてしまう。本当に大事なものなんてわからないから。  初めて参加した日曜日の読書会は楽しかった。主催者は穏やかな感じ。元教師は話すのが上手だったし

          雑記

           日曜日に読書会があるので資料作成。たまに何でここまで真剣にやってるのだろうかなどと考えてしまうが、物事というものは深く考え無い方が良いこともある。真剣に打ち込めるという事実が大事。  といっても文章を引用しているだけなのだから大した事はない。ただどこをどう抜粋しようかなどと考える時間は楽しい。どうすれば伝わるか?どう話せば面白いか?  どっちにしろ回数を重ねなければ上手くならない。詳しい訳じゃないが戦後文学の魅力を発信しなければ。  やりたい事が多いのは良いこと。  そう

          雑記 ─理想と現実─

           NHK「こころの時代」の西田好子さんの回を観た。西田さんは西成で牧師をしながら、路上生活者の援助をしている。番組では生い立ちからその時々の心情について語られる。  彼女は終始明るく話していた。だが時々涙を滲ませながら教師時代の挫折を話す場面も。教師を辞めて後、講師になるも思い通りにならない日々。そうした時にキリスト教と路上生活者に出会う。私は石川淳の『焼け跡のキリスト』を思い出した。番組の内容にこれ以上ふれない。後は観てもらったらいい。  生活の一切を投げ出して路上生活者の

          雑記 ─理想と現実─

          雑記

           悪口や愚痴ならどれだけでも話せるが、真剣な話になると口を噤んでしまう。  昨日友人とオンライン読書会をした。私は25日にやるまた別の読書会で紹介する本について話した。本番前に発表できる機会があるのは良い事だった。  最近は暑いせいか少しだるい。色々とイベントもあってジムに行けない日も多い。そのせいで少し体力も落ちた気がするし、太った。  読書会に話を戻す。友人は『野火』について語った。これは以前書いたことのある本だが、私と視点が少し違った。死と隣り合わせの戦場での価値観

          雑記

           読書会の資料を作り終えた。とりあえず前日に焦って作る必要はなくなった。昔からの悪い癖だが期限間近にならないと何もしない。私と似たような怠け者は居て、かつて大学の知り合いと「ケツに火がついてからが勝負」などと笑いあっていた。  私の仕事は営業とかではないので、資料作りとかない。ほとんどパソコンを使わない仕事。だからこうやって遊びで何か文章を書いたりするのは好きだ。読書会の資料もほとんど小説の引用ではある。だが、どこを抜粋しようか、どうまとめようかなどと考える作業は楽しい。小説