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野窓 礼峰
2024年6月24日 00:36
深夜にきらめく楽しい思い──私達案外上手くやっていけるんじゃない?ぽっと照らされる未来だが相手の顔暗くて見えない答えを待つが、どこにも答えは無い瞬間の光は私の内側だけを盛大に照らしたどこにも届かない光──きっと上手くいくよあなたの瞳に光は無かった思い上がりの花火は真っ暗な空に消えてなくなる
2024年6月14日 22:58
不安という木に縛り付けられて身動きできない止まり木に宿る鳥達は糞を垂らしてはどこかへ飛び去る
2024年6月13日 20:29
真昼時赤く点滅するランプと爽やかなブルーのシャツ車が2台仲良く並んでいる険しい顔をした人々がうろうろと誰かと誰か話している無関心、あるいは関心のある車たちが通り過ぎるしばらく経って同じ道を通ると何事もなかったように何かあったのだけれどもその痕跡は消されていた夜になると消された痕跡すらも記憶の中から消されていく
2024年5月7日 15:19
後ろ姿は行方不明者どこにも顔はなく僕は似たような人をいつでも探している遠くから声をかけても振り向きもせずどこかを目指してあるいているだけ記憶は曖昧になっていきぼやけた鮮度の低い面影が流れる雲のよう記憶からも遠ざかっていくあなたは行方不明
2024年5月7日 15:13
季節にそぐわない暑さなのに長袖のあなたは「寒い」といういつからか、夏でも寒い日があれば冬でも暑い日がある多分、そんな風にあなたを見つめていたそんな風にあなたを眺めていたしばらくエアコンを使っていない気にならなかった温度差は耐え難い苦しみに変わりまだ寒い春を過ごしている長袖のあなたも不機嫌な顔をしている
2024年4月28日 21:40
飛行機雲が直角描かれて気怠い空はどこまでも続く目の焦点は定まらずどこかを見ているようでどこも見ていない赤い光と青い光だけが道標オレンジ色の空は警告か、不測の未来を危ぶんでいるのかわからない、わからない自分が何を望んでいるのかもわからないまま一日が終わっていく何が大事で何が大事じゃないか何を切り捨て何を守るか何を得るか最初から何も無いのに何かあると思っ
2024年4月28日 21:27
あなたが不意に口ずさんだ「あの人嫌い」真っ白な布に一つシミがついた私は綺麗なものより汚れたものが好きであなたの好きよりあなたの嫌いが好きなの優しさは退屈笑顔もつまらない真っ白な日々に墨を垂らして...
2024年4月23日 23:22
真夜中になるとあれやこれやの記憶のガラクタが動き出す涙を流すブリキのロボット恋にときめく綺麗なお姫様前にしか進まない犬のおもちゃみんないなくなれば僕の存在は希薄になる秘密は秘密のまま誰にも話してはいけない話してしまうとそれは「現実」になるうっかり話してしまった僕は懐かしい得ることのできなかった過去をいつまでも、いつまでも悔やんでいるああ、話さなければ
2024年4月17日 09:11
少年の夢が地に落ちた時まだこの先には何かあるはずだとまた新たな夢を架ける勢いを失った鳥は墜落すればもう翔けまい私はまだ寝不足でもっと夢を見たがる美しく成長したあなたはもう違う人で遠い国の人いや、夢の中の人昨日の夢と明日の夢いったいどれほどの違いがあっただろうか今日のきらめきは燦々と地を照らし何かを燃やし尽くした
2024年3月27日 10:49
私は誰にもなんとも思われたくないから嫌われたくないから好かれたくもないからいつでもどこでも黙っている不穏な空気で包まれた空間に何とも思っていない他者の声が混じるそこには偽りの共感がピーチクパーチク私にはこの嘘に満ちた空気が嫌い怒りだけが本物で共感や優しさは嘘嘘は容易く真実は難しい沈黙を頑なに守る私もまた嘘つき
2024年3月14日 17:17
けだるい鮮やかさが冷たい部屋を通り抜ける死を望みながら常に散漫と泳ぐ鯨迷子になって…食べ物が無くなって…愚かな専門家は自死の可能性を論じない人間だけが自殺するなどとは何という思い上がりか!突然!パッと道路に飛び出す獣達!彼らは道を渡ろうとしたのではなく自らの道を止めたのだ見よ!死に損なった無様な姿!死のうにも死にきれずヨタヨタと引き返す道が延びてしまった…可能性
2024年3月11日 16:44
書こうとすれば言葉は消えていく
2024年3月11日 09:40
空調の音が一定で鳴り続ける灰色の部屋世界が孤独に満ちていることがようやくわかったようやくわかった鐘の音がするお経が聞こえるあなたは手を合わせて何を祈るのか?まともな状態ではいられない誰が死んで誰かが置いていかれるそんな淋しい世界行方知れずの魂はどこへ向かうべきか
2024年3月11日 09:37
多分僕らは死んでいる生きている証拠なんてこれっぽっちもない生きていると思い込んでいるだけああ、よく考えれば思い込みという奴は恐ろしい人間は生きているとも死んでいるとも考えてしまうのだから正確には生きても死んでもいないましてや夢ですらなくて空中を舞う埃のように漂っているだけ痛みや苦しみは生きている証拠ではなくそれは楽しみや喜びも同じ一切が一瞬で振りむけば何も残