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引っかかっていること: 多様性

こちらの新聞記事を読んだ時に、noteで記事にしようと思いながら、時間が経ってしまったので、鮮度が全くありませんが、どうしても気になっていたので。

#日経COMEMO #NIKKEI

他人事ではない

こちらの記事を拝見した際に、他人事ではなく、とても耳が痛いお話だと感じたのが最初の印象でした。記事は大きく二つのポイントに触れています。

  1. 公的な支援やスタートアップ向けの仕組みの課題
    女性に適していない制度設計になっているということです。
    日本の慣行として、女性を想定していない制度設計になってしまっているという話は、スタートアップ界隈に限らず、存在しているように思います。それは、そも日本の働き方がよろしくないのではないか、というのは根底的な問題のような気がしています。

  2. ベンチャーキャピタル(以下、VC)の経営体制の課題
    VCの幹部の女性比率が低く、女性起業家の資金調達を難しくしているということです。
    こちらは日本に限った問題ではなく、米国でもよく議論される話題になっています。元々、金融系自体に女性幹部が少ないことも遠因になっているように思われます。PitchBookの調査レポートを見ても、USのベンチャーキャピタルでもジェネラルパートナーの女性比率は20%を切っている状況です。

スタートアップやVCの経営陣がチームとして強みを相互補完することや、多様な視点からの物事の検討はイノベーションを起こすために重要だと思いますので、女性起業家・VC幹部が育ちにくい環境というのは、ネガティブ要素であって、ポジティブな要因にはなり得ないと考えています。
私自身もこの業界に身を置いていますので、他人事ではなく、我が事として考えなければいけない課題だと感じています。

私たちの環境

翻って、私の経営している環境を見てみますと、結構、男性社会な前提条件が多い状況になっています。

  1. ベンチャーキャピタル
    上述の記事にもある通り、VCは男性が幹部を占めているファームが多いのが現状ですし、女性のキャピタリストが少ない状況にありますので、採用活動を行っている中でも、女性の候補者にお会いできるのは、実感として半分には到底及ばない印象です。

  2. 投資領域
    私たちのファームでは、投資領域がdeep-tech focusのため、どうしても女性比率が低い理系の大学発スタートアップとの接点が多くなりがちです。

  3. 製造業Corporate VC
    製造業を母体としているCVCであり、出向者・兼務者を受け入れていますが、その母集団である製造業(特に技術系)は男性比率が高い従業員構成になっています。

このような男性に偏りがちな逆風環境(?)において、私たちのチームでは女性が管理職クラスで1名在籍いただいていることと、インターンの方にご活躍いただいているだけに留まり、女性起業家の投資先はゼロというお恥ずかしい結果になっています。
ただ、このままではいけない、という危機感だけは、VCを経営している身としては強い状況です。

そんな中、とても印象に残っているのが、とあるVCのジェネラルパートナーの方のお話です。
「女性起業家の投資先がないVCは『女性起業家が少ないので、あまり出会う機会がない』と発言することがあるが、それは現実と異なる。女性起業家の方々に見向きもされていないVCなのだという認識をする必要がある。」
と。

まずはチーム、そして思い出していただけるVCに

私たちはまだ、創業3年目の新興VCなので、そもそも女性に限らず業界としても認知されていないヒヨッコということもあり、そもそも投資先から引くて数多というわけでもない状況です。
理想論としては、投資先の女性経営者比率や女性起業家スタートアップ比率などの目標を設定していきたいとは考えているものの、まずは現実的な一歩から動き出さなければ、と考えています。
最初のターゲットは、女性起業家に思い出していただけるVCになりたいと思っています。
そのためにも、まずは私たちのチームの女性視点を強くしなければならないので、チーム構成から考えないと、と思っているところです。私たちのチームにjoinして、私たちのファームや業界を変えてやるぞ!って意気込みのある方。絶賛、募集中です。

最後になりましたが、参照した記事が女性にフォーカスした記事でしたので、女性の話を記事にしましたが、ジェンダーに限らず、diversityは私たちのチームの価値観(ひいては強み)として重要だと考えていますので、国籍・人種限らず、私たちのチームにjoinして、変えていこうとする方は、ぜひご一緒いただければ、と思っております。


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