くじらの瞳

自分の為に綴ったノート、投稿することで風の通り道作りたいです。 ゆっくりと置かせて下さ…

くじらの瞳

自分の為に綴ったノート、投稿することで風の通り道作りたいです。 ゆっくりと置かせて下さい。皆さんの記事を読むと世界が広がり楽しみの一つです。

マガジン

  • 短歌俳句詰め合わせ

    現代短歌・俳句・川柳をまとめました

  • 母恵夢 ポエム

    自由詩を集めました。 愛媛のお菓子ではないのですが、 ご賞味いただけたら嬉しいです。

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夕焼け色の心映

悲しみを帯びたビロード貼りの夕焼けは 風と共に塩の焦げた匂いを運んでくる 白い能面の凍りついた緊張 万華鏡の様に変わる感情 その裏側 嘆きをはらんだ怒りの前で心を砕かれる 悪夢 あなたという夕焼け色のあたたかなイメージ 風に乗って香り立つ 悪夢も夕焼け色に染まりつつ 深い海に溶けて沈む 遠い海の向こうでは血気盛んな者達が 夕日の海を渡って行く 映る心 映る心 映る波に夕日も揺れて ある空 夕焼けの空 嗚呼雲はなんてのろまに動く のらりくらりゆっくりと 夕焼け色に染まって

    • 月に風船│短歌8首

      金魚すくい  きみの横顔 すくう手に  私もすくってほしいけど きみの部屋の水槽へユラユラ降り立つ 海月になってパラシュート かき氷 キンキンに冷えて震える 紫色に火傷しそうだ 君の指が波のようにふでをとる 団扇と麦茶を横に置いたよ 月夜映りて 稲穂も揺れて 危うい狂気も優しく目覚めて 背中越し 耳をあて花火の音と君の鼓動を 重ねてみたくて 三日月の流す涙をぬぐいたく 屋上から飛ばした風船 秋の風 鈴の音色をカクテルし 瞼に浮かぶ月を飲み干す

      • 詩│変わらないこと

        きみが風をわたしにおくる 紙飛行機を少しでも遠くに飛ばせる ようにと 優しさか 風をおくるとき私にとっての 世界はあなただと 気がつく あのときからきみに届けと 未来がみえなくても これからも変わらないこと あなたに貰った 思い出の言葉を開くとき あたたかな感謝の涙が流れること きっと枯れ果てるまでだと 感じて生きていること

        • 詩│蓮の蕾

          あのひとが みつめていたのは 蓮の蕾 祈り続けた渇涙で あのひとが 信じたいのは 蓮の華 無念の花が種となり 沼に根付いてスッと立つ 一本の茎の先 朝日とともに開く時 極楽浄土の華をみる 極楽浄土の蓮の華 その蕾は今 朝の光を閉じ込めて 祈るように立っている 夕日にあかあか照らされて 凛と鈴なる千樹の姿 帳がおりれば 月光やさしく降り注ぎ いつか帰ると子守唄 みつめていたのは 蓮の華 光に浮かぶ麗しき 現のお姿、夢のよな 過ぎ

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        夕焼け色の心映

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          31本
        • 母恵夢 ポエム
          115本

        記事

          詩│宝石の世界

          太陽が霧に包まれ台風の時の グレーの世界 波も空もブラウングレー 一色 高い巻き波が砂浜を深くえぐって引いていく こんな海を見ると不安しかないけれど こんな日が 太陽を改めて 素晴らしい画家であることに  気付かせてくれる 太陽の日が差して  鮮やかなエメラルドに染まる 空と海 地球を蒼く描いて染めて 太陽と恋して水色に輝く 夕刻には別れを惜しむように 紅く皆を染め上げつつ 優しく撫でてゆく 夜になるとあの月子が 太陽に愛されて金色に光っ

          詩│宝石の世界

          繋がる色│短歌六首

          唐紙(からかみ)に囲まれたる色合いの 和ませたる常夜灯は君の色 蒼いテレパシーあなたに響いて 二人の目印見失わない 透かした光に青空赤焼け 黄色の蝶々君と乗り舞う 君の瞳の奥に咲く蓮の花 紫色の薄紅かがった 君の心刺す紅(あか)頬染めて 運命の糸に変えて手を取りたい 透明の流れる汗に 悪い癖、流れるなら勤めよう今日も

          繋がる色│短歌六首

          リフレイン│短歌九首

          きみが両腕広ければ 翼に見えたよその翼に包まれたい 季節が過ぎても君の隣で笑えた 過去も未来もないままで ただ詩がただ詩があるそれだけの あなたとわたしだ不思議だね 言の葉の優しさ二人の孤独を あたためて冷めない夢となれ 忘られぬ人の 部屋のドアを通りすぎ 階段からみる夕焼け まだ燃えて だから会わないその言葉 強い熱を持ち 帰り道 少し遠回り きみの事を思う道のり好きな道 流星と小望月を 瞳を閉じて願う言の葉 ひらひらり 潮騒が君の声と重なりて こだまする窓

          リフレイン│短歌九首

          詩│恋は水色五色の浜辺

          きみをおもうと魂が波打つ 潮騒に弾けて白く泡立ち 夕凪に香り立つ 呼ぶ声も弾んで溶けて 次々にやまない波に 濡れた五色に光る石 太陽に照らされ熱ざえて 灼熱肌の石 波打ち際に投げてみる 嗚呼 ただ一人の人として わたしはきみと言葉を紡ぐとき ただ一人の人として この青い空と海のような きみの胸に 風のように 髪をなびかせながら 飛び込みたいのだとわかるのだ ザクザクと五色石の浜を 歩くとき きみと歩いている気持ちになるんだよ きみはこ

          詩│恋は水色五色の浜辺

          三日月に赤い風船

          とうめいな風のささやき宝石の 夢のつづきを夢みる戯言に たしなめるきみの言葉優しく 温度設定間違え気味かも そんなわたしにあきれ顔なきみ デザートを仕事帰りに買う あたなのポエムが一番甘いが 団子食べその串でなおタコ焼きを食べ 何故かつんつんしたいよる 優しい蛇がとぐろまく目になみだ 飽きもせず夢をみる阿保なわたしを 笑い飛ばしてその手を伸ばして 修行中 右手に掃除機左手にコロコロ 頭の中短歌 三日月屋上から飛ばす風船 グラス越しに浮かべた月飲み干す

          三日月に赤い風船

          魔法の言葉│短歌十首

          おやつタイムに君としりとり すきキスすきキスすき無限ループ 木陰を探して自転車で横切る風に 花壇の花はトロピカル 夕刻のチャイムに心を揺らして 運命だけを感じさせてね 君を待つ そんな時間も不可思議な 人と人との愛の魔法だね どこにでも 息づく歌が風のよう わたしの心を揺らしてく 風になって あなたの元へ飛んで行きたい 香りだけでも運んでね あなたの絵 私を描いてくれたから 夕日をずっと見つめたの 夕日の順光線があなたの 燃えるような手 優しい眼差し あなたに

          魔法の言葉│短歌十首

          カーテンレースの言の葉

          下る石階段ふと空仰ぎ見る青葉光りてきみ尊し 新天地流るる川に橋渡る旅立つこころで聞く水音 トランクになにを入れていくきみの詩集 ただ眩しい日差し受けカーテンレースの言の葉で通しみたい夏 アライグマなにをそんなに洗っているの手を動かすの木綿の道 新世界べりけんさんも串カツのタレは二度つけ出来ないらしい どうかしているそう思って進んだ恋  澄んだ泉の底を泳ぐ今 海のアウトライン自由に泳ごう 疲れたときは覗き込む水槽 目が合えば手を振ってね向こうから 破れたこころ

          カーテンレースの言の葉

          詩│夕焼けにみずいろ

          真昼のカーテンが風に揺れて 音楽も部屋にゆっくり 流れていく 傷ついてもなお 優しくなれそうなメロディー 悲しみが真っ赤な目をして夕焼け色 街を包んでゆく オレンジタウン 風に吹かれて 揺らめく水溜まり 君を想いまた明日 悲しみが真っ赤な目をして夕焼け色 街を包んでゆく オレンジタウン 風に吹かれて 揺らめく水溜まり 君を想いまた明日 言の葉を風にのせて どこに向かうのかは もう聞いちゃ駄目らしい 何故君はそんな目をして 遠くから見つ

          詩│夕焼けにみずいろ

          詩│天狗になって送る風

          確かに風が吹いたよ そう言ってくれんだ きみの香りがしたよと 確かに風が吹いたから きみを思ったと そう言ってくれたんだ 優しさかもしれないけど 嬉しくて 嬉しくて これから もっと風を送り続けていこうと 思った きみに褒められて 猿より早く木に登って 天狗になって 風を送るよ もう やめてくれって 言われるまでね 今夜はちょっと雨の匂いが するかもね 月と一緒に散歩をして 鼻歌をうたった きみに褒められた気がした夜だから きみの優

          詩│天狗になって送る風

          夜の森│短歌8首

          この階段 少しずつ登る買い物袋に 喜びを詰めこみ 森の奥 けものの心でことばを吐いて 君のことばで息を吸う きみは遠い目 ビルの谷間に吹く風に 二人かたよせうたうたう 雨が上がり きみの部屋のカーテンゆれて きみの髪を撫でてみたい夢 精霊のあなたの息づかい 静かなその場所で ねむりにつきたい 猫がいる部屋に 住むあのひとはやっぱり 魔法が使えるペンをもち 無言でもたたずむ ふたりでいられたなら 信じられたら空見上げ 悲しみも受け止める抱きしめて 確かにいると伝え

          夜の森│短歌8首

          詩│輪郭のない

          遠く高い雲に小さな紙飛行機か あああれは本物のジェット機か まるでシルクに透けて ゆっくりすすむ 潮騒の白い泡は弾けて雲になる どっちがどっちかで どうなのかわからなくなる 海深く 空高く あの人をおもっても 言葉にすると ふわふわ漂い弾けて透けていく 透明な風になるしかないと 本気でおもっているんだよ あの人のもとに行くにはね どれだけ どれだけ おもえば なれるだろう どれだけ どれだけ 好きなのだろう どれだけ どれだけ どれだけ 

          詩│輪郭のない

          今在る青春│短歌十首

          朝の改札を通る風は もう君に会える夜を思って吹く 車窓の窓に映る影は 君に恋する吾の顔笑ってみる 枝葉末節気にとめず万事根幹に 集中せよと占いの 風を受け羽織はためき悠々と 鼻歌うたえば涙忘れ 青春の燃ゆる炎に己れごとやいて 恋破れて山河在り 吾この歳になりて精神ごと 抱き止めてくれる人に恋し 生きてきてよかったという言葉に 息を止めて深く吐く 儚き夢かそこに咲く花 枝葉へ伸びる幹ならば抱きしめる おい小僧なにをやってんだと 蟻を見て吾に言いたい前をみて 悲

          今在る青春│短歌十首