くじらの瞳
現代短歌・俳句・川柳をまとめました
自由詩を集めました。 愛媛のお菓子ではないのですが、 ご賞味いただけたら嬉しいです。
悲しみを帯びたビロード貼りの夕焼けは 風と共に塩の焦げた匂いを運んでくる 白い能面の凍りついた緊張 万華鏡の様に変わる感情 その裏側 嘆きをはらんだ怒りの前で心を砕…
木漏れ日の五月緑の坂道を 少年の自転車風となる 花終わり みどりの種、藤見上げれば 残り香の風と五月晴れ クローバーの柔らかで 長く伸びたそよぐ手に包まれ寝転んで …
あなたの好きだった花が 水面にゆれる 雨粒に輪を描き 水玉の涙 広がる あなたの好きだった花が 水面にゆれる 木漏れ日に重なり 微笑みゆれる あなたの好きだった花…
夕刻の雨の匂いを風運ぶ 嵐の雨でも優しい歌よ 五月雨が 雨に打たれて雨粒を ゆっくり落として 跳ね返る 五月の木の葉は鍵盤の音 藤の花 川面に映り流れ行く 水鏡に映る…
午後五時の チャイムの音は 恋は水色 夕暮れ前の白銀の光が 川の表面を撫でながら キラキラサラサラと流れる 五月の川辺は眩しくて 川の深さを忘れます 青い空には…
春の植物園 木々や草花笑ってる 閉め切ったままだった 北の窓を開けたかのように 心の中をあたたかな風が吹く 蛇行しながら歩く子供のように 緑深まる芝山を歩いてい…
時雨、時雨て 夕刻に霧雨が止んだ 子供の鼻詰まりが苦しいというので 耳鼻科にゆく 昨日まで両方の鼻の穴に詰めていた 白いティッシュ 沢山の息吹と鼻水と鼻詰まり …
何故言えない 自分の拙さ 砂利道歩き 口唇を噛む ラジオから 甘ーいラブソング 真顔で聞いて せんべいの音が 響く夜 心を砕いて恋すればだれもかも 辛いこともあるよ…
春の雨 燦々と七色に光る 春の雨 サラサラと公園の 滑り台を滑り落ちる 瞬き 消え失せ また流れ 光りの流れを纏わせて 雨にうたれても傘をささなかった あの頃を …
空色の目は模様を変える そこにいる誰かを映して 空色の目でみる水たまりに映る自分 石を投げて散らす 花びらが落ちてゆれる 雨が落ちて波打つ輪 空色の目は模様を変…
白い春の満月は とても 美しく咲いていた ただただ 美しかった 霧雨に光る街灯 虫の声とともに霧が昇っていく夜 輪郭が滲んで朧気に浮かぶ 白い春の満月は たくさ…
【短歌三首・俳句八句】 テクノのリズムが雨の春夜に響きしワイパーとウィンカー道標点滅 たゆたゆと川の流れにわれも乗り たどり着きたいきみのほほ笑み 春の闇 霧霞あ…
早朝 東の空 紺色の雲間 明けに照らされた光は 扉が開かれ放たれた白猫 わたしの目に真っ直ぐに飛び込んでくる 雨樋からの雫の音と小鳥の囀りが混ざり 西の林には濡…
入学式の練習をしている吹奏楽部 窓の開いた校舎からよく響くファーの音 曇天によく響く あなたの歌声を聞いて少し涙が出たのは 嘘ではなく本当で、、 時雨れてきたの…
【短歌六首・俳句四句】 楓(ふう)の実達に雨染みて 存在際立ちマックロクロスケ 低山に登りし 幼心を納め山頂にて新しく生まれたい お茶しましょうと春草萌にスズメ達…
二人だけの教室で 対話を重ねる 織物の質感 ちらかった愛 傷だらけの心 傷つけてしまったた心 綺麗にまとめあげる ことは出来ない あるがまま 新学期 心まで切り替わっ…
2023年7月17日 21:25
悲しみを帯びたビロード貼りの夕焼けは風と共に塩の焦げた匂いを運んでくる白い能面の凍りついた緊張万華鏡の様に変わる感情その裏側嘆きをはらんだ怒りの前で心を砕かれる悪夢あなたという夕焼け色のあたたかなイメージ風に乗って香り立つ悪夢も夕焼け色に染まりつつ深い海に溶けて沈む遠い海の向こうでは血気盛んな者達が夕日の海を渡って行く映る心 映る心映る波に夕日も揺れてある空 夕焼
2024年5月9日 22:38
木漏れ日の五月緑の坂道を少年の自転車風となる花終わりみどりの種、藤見上げれば残り香の風と五月晴れクローバーの柔らかで長く伸びたそよぐ手に包まれ寝転んで少女らは シロツメクサの花束片手に蝶々になって駆け回る五月の楓木洩れ日きらきら小さき青葉の星空まぶしい風にとかした長い髪耳まで切ってきみを待った日の潮騒聞く青嵐花水木をさらりとさらって新緑を揺らしこいの
2024年5月8日 21:53
あなたの好きだった花が水面にゆれる雨粒に輪を描き水玉の涙 広がるあなたの好きだった花が水面にゆれる木漏れ日に重なり微笑みゆれるあなたの好きだった花が水面にゆれるわたしの心を優しくゆらす
2024年5月6日 17:21
夕刻の雨の匂いを風運ぶ嵐の雨でも優しい歌よ五月雨が雨に打たれて雨粒をゆっくり落として跳ね返る五月の木の葉は鍵盤の音藤の花川面に映り流れ行く水鏡に映る心は魅せられてただ揺れていた驚いて吸い込まれるは滝の音白い光を織り成していつのまにまに大海原へ深く豊かな海となれ白い紙とペンで作った小舟を浮かばせあとは風に吹かれて進むそれだけでいい幸せのイメージにつつま
2024年5月5日 11:37
午後五時のチャイムの音は恋は水色夕暮れ前の白銀の光が川の表面を撫でながらキラキラサラサラと流れる五月の川辺は眩しくて川の深さを忘れます青い空には鯉のぼり青い青い鯉のぼり少年だった君の笑顔に光る影柳の優しい木陰で読書する人その横をマラソンランナー風を切る五月の川辺は無口ですが進んで行きます木々の緑に日が差して冴えわたる緑の光明と
2024年5月3日 11:27
春の植物園木々や草花笑ってる閉め切ったままだった北の窓を開けたかのように心の中をあたたかな風が吹く蛇行しながら歩く子供のように緑深まる芝山を歩いていけば黄色の蝶々も足にまとわり戯れる(君と楽しくお話したいのよ)タンポポの白いドームが可愛くてフ―っと息を吹きかける歩けぬ草花も風と共に旅をする大きなくすのきの下であの子の帽子は裏返り木の葉や花びら
2024年5月2日 19:58
時雨、時雨て 夕刻に霧雨が止んだ子供の鼻詰まりが苦しいというので耳鼻科にゆく昨日まで両方の鼻の穴に詰めていた白いティッシュ沢山の息吹と鼻水と鼻詰まり花曇りの街角はくれてゆくゆっくりとくれてゆく時雨明けの春宵は鳥たちと虫の声少しずつ合わさってくれてゆく ゆっくりとくれてゆくなめらかな山並みの上を白い霧が昇るくれてゆく ゆっくりとくれ
2024年4月29日 20:53
何故言えない 自分の拙さ砂利道歩き 口唇を噛むラジオから 甘ーいラブソング真顔で聞いて せんべいの音が響く夜心を砕いて恋すればだれもかも辛いこともあるよね 知ってる なのにこの恋心捕らわれ手放せなくなる それも辛い心を踊らせてよ私の手を取って水平線の見える海辺でさざ波の音だけで心を踊らせて心の言葉はシャボン玉シャボン玉とばそうシャボン玉とばそうわたしの
2024年4月28日 18:48
春の雨 燦々と七色に光る春の雨 サラサラと公園の滑り台を滑り落ちる瞬き 消え失せ また流れ光りの流れを纏わせて雨にうたれても傘をささなかったあの頃を思い出すなんどもやり直せるようなそんな雨に燦々とうたれて焦りや悲しみ、自意識さえも流れて七色に光れ風に広げる 真っ白なシャツを晴れた日に干し上げたら春の雨濡れたまま自転車をこいで春の夢うつつ
2024年4月27日 21:56
空色の目は模様を変えるそこにいる誰かを映して空色の目でみる水たまりに映る自分石を投げて散らす花びらが落ちてゆれる雨が落ちて波打つ輪空色の目は模様を変えるそこにいる誰かを映して空色の目は模様を変えるのにそこにいるあなたは消えてくれない曇天にも晴天にも嵐にもこたえてくれるのは山びこか歌しかしらないかのようなあなたわたしを何処へと聴いてもにゃーと泣
2024年4月26日 00:27
白い春の満月はとても 美しく咲いていたただただ 美しかった霧雨に光る街灯虫の声とともに霧が昇っていく夜輪郭が滲んで朧気に浮かぶ白い春の満月はたくさんの溜め息をほほ笑みにかえあたらしい詩を唄うあなたのように美しかったわたしはあなたの新しいほほ笑みに魅せられて洗われた月光が春の雨のようにそっと優しかった
2024年4月25日 07:28
【短歌三首・俳句八句】テクノのリズムが雨の春夜に響きしワイパーとウィンカー道標点滅たゆたゆと川の流れにわれも乗りたどり着きたいきみのほほ笑み春の闇霧霞あい色のまま傘ささずぼんやり立つ灯り気がつけばフキの傘葉と春の雨縁側を綺麗に拭いて緑の風根っからタンポポ綿毛の風来坊チャポチャポと水の音あるく吾も水温雨にめだか波紋の輪の中に隅々まで陽に青葉夢明けゆく桜散り
2024年4月22日 22:32
早朝 東の空 紺色の雲間 明けに照らされた光は扉が開かれ放たれた白猫わたしの目に真っ直ぐに飛び込んでくる雨樋からの雫の音と小鳥の囀りが混ざり西の林には濡れ青葉が深呼吸をして輝きを増すよくわからないけれど あなたに出会ってからわたしは多分同じ射型(しゃけい)をずっと変えていないどんな時も どんな空模様でもあなたのハートの真を射抜こうとする型だ風が強くて夕陽が雲
2024年4月21日 10:36
入学式の練習をしている吹奏楽部窓の開いた校舎からよく響くファーの音曇天によく響くあなたの歌声を聞いて少し涙が出たのは嘘ではなく本当で、、時雨れてきたのも嘘ではなく本当で、、傘をさしましたそれからわたしはファーの音を聞きながら少し傘が宙に浮かんでいく気持ちになりながら足でズンズンと歩いていけたのでしたそういえばファーはファイトのファだったでしょうそうい
2024年4月20日 14:22
【短歌六首・俳句四句】楓(ふう)の実達に雨染みて存在際立ちマックロクロスケ低山に登りし幼心を納め山頂にて新しく生まれたいお茶しましょうと春草萌にスズメ達、タンポポ達のはしゃぐ声森で出逢いし乳白香ロシアンオリーブの花はきみのかほりイチョウの梢艶若葉の手を繋ぎ小さな恋の物語望むのは多種多様誰もが開ける扉を持つ世界で生きたい散ってなお蜘蛛糸に架かる虹桜陽水に輝き
2024年4月17日 19:41
二人だけの教室で対話を重ねる織物の質感ちらかった愛傷だらけの心傷つけてしまったた心綺麗にまとめあげることは出来ないあるがまま新学期 心まで切り替わった君の印象に少し動揺そんな印象さえも春風の仕業のような君の爽やかさ未熟な心を奮い起こす上手く伝わらないな上手くいかないなけどそれくらいのほうが君と自分を良く知る事が出来ていいかな癒えない川に全て流れ