くじらの瞳

自分の為に綴ったノート、投稿することで風の通り道作りたいです。 ゆっくりと置かせて下さ…

くじらの瞳

自分の為に綴ったノート、投稿することで風の通り道作りたいです。 ゆっくりと置かせて下さい。皆さんの記事を読むと世界が広がり楽しみの一つです。

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  • 短歌俳句詰め合わせ

    現代短歌・俳句・川柳をまとめました

  • 母恵夢 ポエム

    自由詩を集めました。 愛媛のお菓子ではないのですが、 ご賞味いただけたら嬉しいです。

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夕焼け色の心映

悲しみを帯びたビロード貼りの夕焼けは 風と共に塩の焦げた匂いを運んでくる 白い能面の凍りついた緊張 万華鏡の様に変わる感情 その裏側 嘆きをはらんだ怒りの前で心を砕…

くじらの瞳
9か月前
57

息吹の風琴│短歌13首

木漏れ日の五月緑の坂道を 少年の自転車風となる 花終わり みどりの種、藤見上げれば 残り香の風と五月晴れ クローバーの柔らかで 長く伸びたそよぐ手に包まれ寝転んで …

くじらの瞳
25分前
1

詩│ゆれる

あなたの好きだった花が 水面にゆれる 雨粒に輪を描き 水玉の涙 広がる あなたの好きだった花が 水面にゆれる 木漏れ日に重なり 微笑みゆれる あなたの好きだった花…

7

詩│五月雨の午後

夕刻の雨の匂いを風運ぶ 嵐の雨でも優しい歌よ 五月雨が 雨に打たれて雨粒を ゆっくり落として 跳ね返る 五月の木の葉は鍵盤の音 藤の花 川面に映り流れ行く 水鏡に映る…

10

詩│君に届け

午後五時の チャイムの音は 恋は水色 夕暮れ前の白銀の光が 川の表面を撫でながら キラキラサラサラと流れる 五月の川辺は眩しくて 川の深さを忘れます 青い空には…

10

詩│その手いっぱいの春

春の植物園 木々や草花笑ってる 閉め切ったままだった 北の窓を開けたかのように 心の中をあたたかな風が吹く 蛇行しながら歩く子供のように 緑深まる芝山を歩いてい…

9

白い海原

時雨、時雨て 夕刻に霧雨が止んだ 子供の鼻詰まりが苦しいというので 耳鼻科にゆく 昨日まで両方の鼻の穴に詰めていた 白いティッシュ 沢山の息吹と鼻水と鼻詰まり …

5

詩│シャボン玉の恋を

何故言えない 自分の拙さ 砂利道歩き 口唇を噛む ラジオから 甘ーいラブソング 真顔で聞いて せんべいの音が 響く夜 心を砕いて恋すればだれもかも 辛いこともあるよ…

くじらの瞳
10日前
14

七色の雨

春の雨 燦々と七色に光る 春の雨 サラサラと公園の 滑り台を滑り落ちる 瞬き 消え失せ また流れ 光りの流れを纏わせて 雨にうたれても傘をささなかった あの頃を …

くじらの瞳
11日前
9

詩│空色の目

空色の目は模様を変える そこにいる誰かを映して 空色の目でみる水たまりに映る自分 石を投げて散らす 花びらが落ちてゆれる 雨が落ちて波打つ輪 空色の目は模様を変…

くじらの瞳
12日前
11

詩│白い春の満月

白い春の満月は とても 美しく咲いていた ただただ 美しかった 霧雨に光る街灯 虫の声とともに霧が昇っていく夜 輪郭が滲んで朧気に浮かぶ 白い春の満月は たくさ…

くじらの瞳
13日前
9

水の音│短歌・俳句

【短歌三首・俳句八句】 テクノのリズムが雨の春夜に響きしワイパーとウィンカー道標点滅 たゆたゆと川の流れにわれも乗り たどり着きたいきみのほほ笑み 春の闇 霧霞あ…

くじらの瞳
2週間前
4

詩│白猫の矢

早朝 東の空 紺色の雲間 明けに照らされた光は 扉が開かれ放たれた白猫 わたしの目に真っ直ぐに飛び込んでくる 雨樋からの雫の音と小鳥の囀りが混ざり 西の林には濡…

くじらの瞳
2週間前
6

詩│ファの道

入学式の練習をしている吹奏楽部 窓の開いた校舎からよく響くファーの音 曇天によく響く あなたの歌声を聞いて少し涙が出たのは 嘘ではなく本当で、、 時雨れてきたの…

くじらの瞳
2週間前
8

青葉│短歌・俳句

【短歌六首・俳句四句】 楓(ふう)の実達に雨染みて 存在際立ちマックロクロスケ 低山に登りし 幼心を納め山頂にて新しく生まれたい お茶しましょうと春草萌にスズメ達…

くじらの瞳
2週間前
3

詩│新しい季節の風

二人だけの教室で 対話を重ねる 織物の質感 ちらかった愛 傷だらけの心 傷つけてしまったた心 綺麗にまとめあげる ことは出来ない あるがまま 新学期  心まで切り替わっ…

くじらの瞳
3週間前
10
夕焼け色の心映

夕焼け色の心映

悲しみを帯びたビロード貼りの夕焼けは
風と共に塩の焦げた匂いを運んでくる
白い能面の凍りついた緊張
万華鏡の様に変わる感情
その裏側
嘆きをはらんだ怒りの前で心を砕かれる
悪夢

あなたという夕焼け色のあたたかなイメージ
風に乗って香り立つ
悪夢も夕焼け色に染まりつつ
深い海に溶けて沈む
遠い海の向こうでは血気盛んな者達が
夕日の海を渡って行く

映る心 映る心
映る波に夕日も揺れて
ある空 夕焼

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息吹の風琴│短歌13首

息吹の風琴│短歌13首

木漏れ日の五月緑の坂道を
少年の自転車風となる

花終わり
みどりの種、藤見上げれば
残り香の風と五月晴れ

クローバーの柔らかで
長く伸びたそよぐ手に包まれ寝転んで

少女らは 
シロツメクサの花束片手に
蝶々になって駆け回る

五月の楓
木洩れ日きらきら
小さき青葉の星空まぶしい

風にとかした長い髪
耳まで切って
きみを待った日の潮騒聞く

青嵐
花水木をさらりとさらって
新緑を揺らしこいの

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詩│ゆれる

詩│ゆれる

あなたの好きだった花が
水面にゆれる

雨粒に輪を描き
水玉の涙 広がる

あなたの好きだった花が
水面にゆれる

木漏れ日に重なり

微笑みゆれる

あなたの好きだった花が
水面にゆれる

わたしの心を優しくゆらす

詩│五月雨の午後

詩│五月雨の午後

夕刻の雨の匂いを風運ぶ
嵐の雨でも優しい歌よ

五月雨が
雨に打たれて雨粒を
ゆっくり落として
跳ね返る
五月の木の葉は鍵盤の音

藤の花
川面に映り流れ行く
水鏡に映る心は魅せられて
ただ揺れていた

驚いて
吸い込まれるは滝の音
白い光を織り成して
いつのまにまに大海原へ
深く豊かな海となれ

白い紙と
ペンで作った小舟を浮かばせ
あとは風に吹かれて進む
それだけでいい
幸せのイメージにつつま

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詩│君に届け

詩│君に届け

午後五時の

チャイムの音は

恋は水色

夕暮れ前の白銀の光が

川の表面を撫でながら

キラキラサラサラと流れる

五月の川辺は眩しくて

川の深さを忘れます

青い空には鯉のぼり

青い青い鯉のぼり

少年だった君の笑顔に

光る影

柳の優しい木陰で読書する人

その横を

マラソンランナー風を切る

五月の川辺は無口ですが

進んで行きます

木々の緑に日が差して

冴えわたる緑の光明と

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詩│その手いっぱいの春

詩│その手いっぱいの春

春の植物園

木々や草花笑ってる

閉め切ったままだった

北の窓を開けたかのように

心の中をあたたかな風が吹く

蛇行しながら歩く子供のように

緑深まる芝山を歩いていけば

黄色の蝶々も足にまとわり戯れる

(君と楽しくお話したいのよ)

タンポポの白いドームが可愛くて

フ―っと息を吹きかける

歩けぬ草花も風と共に旅をする

大きなくすのきの下で

あの子の帽子は裏返り

木の葉や花びら

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白い海原

白い海原

時雨、時雨て 夕刻に霧雨が止んだ

子供の鼻詰まりが苦しいというので

耳鼻科にゆく

昨日まで両方の鼻の穴に詰めていた

白いティッシュ

沢山の息吹と鼻水と鼻詰まり

花曇りの街角は

くれてゆく

ゆっくりとくれてゆく

時雨明けの春宵は

鳥たちと虫の声少しずつ

合わさって

くれてゆく 

ゆっくりとくれてゆく

なめらかな山並みの上を

白い霧が昇る

くれてゆく 

ゆっくりとくれ

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詩│シャボン玉の恋を

詩│シャボン玉の恋を

何故言えない 自分の拙さ
砂利道歩き 口唇を噛む

ラジオから 甘ーいラブソング
真顔で聞いて せんべいの音が
響く夜

心を砕いて恋すればだれもかも
辛いこともあるよね 
知ってる なのに
この恋心捕らわれ
手放せなくなる それも辛い

心を踊らせてよ私の手を取って
水平線の見える海辺で
さざ波の音だけで心を踊らせて

心の言葉はシャボン玉

シャボン玉とばそう

シャボン玉とばそう

わたしの

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七色の雨

七色の雨

春の雨 燦々と七色に光る

春の雨 サラサラと公園の

滑り台を滑り落ちる

瞬き 消え失せ また流れ

光りの流れを纏わせて

雨にうたれても傘をささなかった
あの頃を

思い出す

なんどもやり直せるような

そんな雨に燦々とうたれて

焦りや悲しみ、自意識さえも

流れて七色に光れ

風に広げる 真っ白な

シャツを晴れた日に干し上げたら

春の雨

濡れたまま自転車をこいで

春の夢うつつ

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詩│空色の目

詩│空色の目

空色の目は模様を変える

そこにいる誰かを映して

空色の目でみる水たまりに映る自分

石を投げて散らす

花びらが落ちてゆれる

雨が落ちて波打つ輪

空色の目は模様を変える

そこにいる誰かを映して

空色の目は模様を変えるのに

そこにいるあなたは消えてくれない

曇天にも晴天にも嵐にも

こたえてくれるのは山びこか

歌しかしらないかのようなあなた

わたしを何処へと聴いても

にゃーと泣

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詩│白い春の満月

詩│白い春の満月

白い春の満月は

とても 美しく咲いていた

ただただ 美しかった

霧雨に光る街灯

虫の声とともに霧が昇っていく夜

輪郭が滲んで朧気に浮かぶ

白い春の満月は

たくさんの溜め息をほほ笑みにかえ

あたらしい詩を唄うあなたのように

美しかった

わたしはあなたの新しいほほ笑みに

魅せられて

洗われた

月光が春の雨のようにそっと優しかった

水の音│短歌・俳句

水の音│短歌・俳句

【短歌三首・俳句八句】

テクノのリズムが雨の春夜に響きしワイパーとウィンカー道標点滅

たゆたゆと川の流れにわれも乗り
たどり着きたいきみのほほ笑み

春の闇
霧霞あい色のまま傘ささずぼんやり立つ灯り

気がつけばフキの傘葉と春の雨

縁側を綺麗に拭いて緑の風

根っからタンポポ綿毛の風来坊

チャポチャポと水の音あるく吾も水

温雨にめだか波紋の輪の中に

隅々まで陽に青葉夢明けゆく

桜散り

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詩│白猫の矢

詩│白猫の矢

早朝 東の空 紺色の雲間 明けに照らされた光は

扉が開かれ放たれた白猫

わたしの目に真っ直ぐに飛び込んでくる

雨樋からの雫の音と小鳥の囀りが混ざり

西の林には濡れ青葉が深呼吸をして輝きを増す

よくわからないけれど あなたに出会ってから

わたしは多分同じ射型(しゃけい)をずっと変えていない

どんな時も 

どんな空模様でも

あなたのハートの真を射抜こうとする型だ

風が強くて夕陽が雲

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詩│ファの道

詩│ファの道

入学式の練習をしている吹奏楽部

窓の開いた校舎からよく響くファーの音

曇天によく響く

あなたの歌声を聞いて少し涙が出たのは

嘘ではなく本当で、、

時雨れてきたのも嘘ではなく本当で、、

傘をさしました

それからわたしはファーの音を聞きながら

少し傘が宙に浮かんでいく気持ちになりながら

足でズンズンと歩いていけたのでした

そういえば

ファーはファイトのファだったでしょう

そうい

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青葉│短歌・俳句

青葉│短歌・俳句

【短歌六首・俳句四句】

楓(ふう)の実達に雨染みて
存在際立ちマックロクロスケ

低山に登りし
幼心を納め山頂にて新しく生まれたい

お茶しましょうと春草萌にスズメ達、タンポポ達のはしゃぐ声

森で出逢いし乳白香
ロシアンオリーブの花はきみのかほり

イチョウの梢
艶若葉の手を繋ぎ小さな恋の物語

望むのは多種多様
誰もが開ける扉を持つ世界で生きたい

散ってなお蜘蛛糸に架かる虹桜

陽水に輝き

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詩│新しい季節の風

詩│新しい季節の風

二人だけの教室で
対話を重ねる
織物の質感

ちらかった愛
傷だらけの心
傷つけてしまったた心
綺麗にまとめあげる
ことは出来ない
あるがまま

新学期 
心まで切り替わった
君の印象に
少し動揺

そんな印象さえも
春風の仕業のような
君の爽やかさ
未熟な心を奮い起こす

上手く伝わらないな
上手くいかないな
けどそれくらいのほうが
君と自分を良く知る事が
出来ていいかな

癒えない川に全て流れ

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