昨日の景色、今朝の月
どうも西尾です。
今日の大阪の天気は晴のち曇・最高気温28℃の予報(Yahoo!天気より)で、昨日より最高気温が4℃も高くなっております。
また、別の天気サイト(ウェザーニュース)を見てみますと、夜遅くになるほど雨が降る確率が高いそうです。
昨日の景色、今朝の月
パタ、パタ、パタ、パタ・・・
サンダルと地面がぶつかり合う音が僅かに響いていた。
一昨日はずっと雨だった。
昨日は晴れ渡った日で、久しぶりに見た眩しい太陽が心地良く脳裏に焼きついた。
夕方6時半頃、外を散歩した。
夕日が眩しくも美しい。
美しさのあまり夕日を直視できない。
夕日はマンションの隙間からこちらを明るく橙色に染めてくれる。
私は橙色に染まる。
私だけじゃ無い。
道路も、木々も、建物も、お店の看板も、街全体が染められる。
束の間の橙色が数時間後には漆黒の暗闇に侵食されてしまうというのは、何とも不思議で仕方がない。
次に会うのは半日後になるだろうか。
その時には既に夕日‘ゆうひ’では無くなり、朝日‘あさひ’となる。
おやすみなさい、そして、おはよう。
サンダルを履いた私の足音は高架下では、その僅かな閉鎖的空間において、ほんの僅かであるがこだましたような気がする。
パタ、パタ、パタ、パタ・・・(パタ、パタ、パタ、パタ・・・)
しかしながら、そんな足音も高架橋を走り去る自動車の音の前では全くもって無意味であった。
私の足音より何倍、何十倍、何百倍にも大きな音が鳴り響いている。
無限に広がる宇宙空間において、無数に輝く星々の中で他に負けまいと頑張って輝いている地球のように。
そんなちっぽけな存在である。
ちっぽけながらも青く美しく輝く地球が愛おしい。
私の足音も地球では無いけれど他の音に消されまいと大きく地面を踏んでみる。
多くの人に気が付いて欲しくて。
どれだけの人に気付いてもらえたかは分からないけれど。
少し歩くと、犬の団体様がお行儀よく休憩していた。
飼い主さんたちは皆お喋りに夢中になっている。
犬は賢い。
誰も好き勝手に吠えない。
ただじっと黙って、お座りの状態か、地面に平伏している。
若葉の生い茂る桜並木が綺麗に列を成す遊歩道には、誰が植えたのかは知らないが、色とりどりの花々も咲いていた。
よく見てみると、小さなピンクと白と黄色の花が可愛らしい。
何だか誘惑されている気分になってしまう。
花は強かだ。
それでいて、奥深くて、見ている人に癒しも与えてくれる。
植物は可愛らしい花々を咲かせて必死にアピールする。
そうしないと子孫を残せない。
蝶や昆虫、ミツバチ、鳥たちはその可愛らしさに惹かれてやってくる。
花の蜜や実を貰う代わりに受粉を手伝って上げる。
持ちつ持たれつの関係性。
その関係性が素敵だ。
人間も一緒だと思う。
皆、持ちつ持たれつ。
夕日が眩しく橙色に染める遊歩道。
小川を挟んだ向こう側のマンションや学校の校舎が橙色に輝く。
川面にゆらゆらと浮かび上がるもう一つのマンション。
何でもないいつもの景色だが、この景色がすごく好きだ。
何でもない景色の中に、私の心を満たしてくれる景色がある。
今日という日がもう少しで終わるのかと思うと儚くなってくる。
遠くから話し声が聴こえてくる。
親子だろうか。
今日あったことを喋っている。
お母さんと息子さん。
こうして、夕方の遊歩道を親子で散歩する。
直ぐ側にいてくれる人がいることのありがたさ。
遠く離れて一人になるとそれを実感した。
桜の木を見た。
途中で枝がプツリと切れていた。
誰か剪定したのだろうか。
桜はその枝先から更にまた枝を伸ばしていくのだろう。
逞しく生きる桜の木に活力を貰う。
夕方の遊歩道を少し散歩した。
家路に着いた頃には夕日もだいぶと沈んでおり、辺りに夜の帳が下り始めていた。
橙色から暗闇の世界に入ってしまう。
夕日とは翌朝までしばしの別れである。
代わりに私たちを照らしてくれる助っ人が現れる。
お月様だ。
私たちと夜を過ごしてくれる。
あなたの月明かりのおかけで夜も寂しい思いをしないで済む。
定期的に現れない日もあるけれど、それは仕方がない。
毎日働き続けるのは人間だって大変だ。
今晩もよろしく頼むよ。
そう言いながら私は夢の世界へと冒険に出る。
冒険から帰ってきた頃には既に辺りは薄明るくなっていた。
漆黒の暗闇から、群青色の空へと移り変わっていた。
東の空から徐々に赤く染まり出している。
もうすぐ日の出か。
半日振りに夕日と再開だ。
今度は朝日となって。
上空を見上げると群青色の世界に明るく輝くお月様が私たちを見守ってくれていた。
朝の5時、お月様ともあと数時間でお別れだ。
今朝の月、それは大変美しかった。
ずっと見ていたいと思うほどだった。
暗闇に浮かぶお月様も綺麗だが、早朝、群青色の空に浮かび上がるお月様もすごく綺麗であった。
このお月様は早朝にしか見られない。
早朝のお月様は、月のまた別の一面を見せてくれる。
愛する人が私にだけ見せてくれる別の一面のように思えて美しい。
ずっと私の胸の中だけで輝いてほしい、そう思った。
以上になります。
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