西野亮廣(キングコング)

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西野亮廣(キングコング)

・キングコング ・絵本作家 ・国内最大のオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』オーナー →https://salon.jp/salons/view/1hc1srjr-johu-o7eg-33xn-r8u88p2slizf

マガジン

  • 現在制作中『映画 えんとつ町のプペル』続編の脚本を大公開!!

    映画『えんとつ町のプペル』の続編を現在制作中です。 続編の脚本を読むことができるマガジンです。 映画公開に向け一緒にわくわくしましょう。

最近の記事

『映画 えんとつ町のプペル ~約束の時計台~』(第4稿)

前書き     せっかく同じ時代を生きているのだから、「同じ時代を生きている者同士の特権」を行使してやろうと思いまして、「映画の脚本執筆の過程」を共有することにしました。 「…ふむふむ。このシーンを、こういう風に改善したのね〜」という確認作業って楽しいじゃない。しかも、それが現在進行形ときたもんだ。 さて。 『映画 えんとつ町のプペル ~約束の時計台~』の脚本ですが、前回(第3稿)は、「モフがルビッチに協力するモチベーション」や「ルビッチの成長」といった部分が、まだまだフニ

    • 『映画 えんとつ町のプペル ~約束の時計台~』(第3稿)

      前書きカジサックが頑張っている中、テレビにもラジオにもYouTubeにもあまり顔を出せていないので、母親からはすっかりオワコン認定されてしまい、ここ最近は実家から届く救援物資(主にヤクルト)の量が増えたように思う。 心配させたならゴメンナサイ。 安心してください。毎日ちゃんと食べてます。   最近は、お蕎麦以外も積極的に食べていて、「蒸し鶏のネギ塩ダレかけ」が特にお気に入り。あれ、美味しいよね。 最近はもっぱら『映画 えんとつ町のプペル ~約束の時計台~』の制作。 ホント

      • 帝国に挑む(10) ~13歳の冬~

        中学に入っても、すぐには身長が伸びなかった。 背の低い父ちゃんを見る度に、「ここからの伸びには期待出来ないなぁ」と溜息をついたもんだ。   背の順は前から4〜5番目ぐらい。 そういえば、「小さく前に倣え」というのがあったな。 全員が「コンセント」みたいポーズをとるヤツ。 何も疑わずにやってたけど、なんだアレ。 「最後は取っ組み合いで決着をつける」という田舎世界では、身体のサイズが、そのままヒエラルキーになる。 幸い僕は誰かと取っ組み合いになることは無かった。 …いや違うな。

        • 帝国に挑む(9) ~志村けん~

          女の子とは上手く話せなかった。 田舎の子供なんて皆そんなもんだ。 ボクは、緊張して話せない自分を隠す為に、「女の子には興味がない」と硬派を気取っていたけど、本当は同じクラスに気になっている子がいた。 その子は、いつも一人でいる。 楽しそうに喋っているところをあまり見たことがない。 昨日も、一昨日も、その前も、僕は、その子に話しかけることができなかった。 「勇気を振り絞って話しかけて、もし、盛り上がらなかったらどうしよう?」 そんなことばかり考える。 きっと今日

        『映画 えんとつ町のプペル ~約束の時計台~』(第4稿)

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        • 現在制作中『映画 えんとつ町のプペル』続編の脚本を大公開!!
          2本
          ¥800

        記事

          帝国に挑む(8) ~あだ名~

          小学3年生になった頃から、幼馴染のサトシ君が他の友達と遊ぶようになった。 クラスが違うから一緒にいる時間が少なくなった。 それでも前までは、授業が終わると「にっしん!帰ろう!」とボクの教室まで迎えに来てくれていたのに、それも減ってきて、ついには無くなった。 「にっしん」というのは、サトシ君が作ってくれたボクの「あだ名」だ。 喧嘩をしたわけでもないのに、ボクらの距離は日に日に離れていった。 そのことには気がついていたけど、だけど、喧嘩をしたわけじゃない。 謝れば元どおり

          帝国に挑む(8) ~あだ名~

          帝国に挑む(7) ~お地蔵さん~

          4月の終わりになると、学校の帰り道には桃色のツツジの花が咲いた。 ツツジは、花片の下から甘い蜜が出ていて、ボクは、帰り道にその蜜をチュウチュウと吸う。 いつだったか、「ツツジは毒があるらしい」という情報が回ってきて、不安で眠れない夜があった。 不安は大人だけのものじゃない。 あの頃のボクも様々な不安と戦っていた。 夕方。 いつもは昼間に買い物に行く母ちゃんが、夕方に料理の買い足しに家を出た時は、「もう二度と帰ってこないんじゃないか?」と、不安で潰されそうになった。 たぶ

          帝国に挑む(7) ~お地蔵さん~

          帝国に挑む(6) ~弱い~

          小学校の給食を味わった記憶が一度もない。 記憶を忘れたわけじゃなくて、たぶん、実際に1度も味わっていない。 「牛乳」「コッペパン」「マーガリン」「大おかず」「小おかず」を大急ぎで喉に流し込んだ。 直後、「ご馳走様でした!」と叫びながら、ロッカーの上に置いてあるドッジボールを抱え、教室を飛び出す。 廊下を走ると怒られるから、先生とスレ違う時だけ競歩みたくなる。誤魔化すにしては雑だ。 昼休みの運動場は陣取り合戦だった。 一番乗りの子供が、片足をズーズーと引きずって、砂煙をあげ

          帝国に挑む(6) ~弱い~

          帝国に挑む(5) ~帰り道~

          あれは小学校の低学年の頃だったか、高学年の頃だったか。 時期はもう思い出せないけど、帰り道の景色は薄っすらと覚えている。 帰り道沿いに用水路が流れていて、ボクらはそこに笹舟を浮かべた。 笹の葉の先っちょを折りたたんで、チーズのようにペリペリッと割く。縦に2本だ。 すると、輪っかが「3つ」できるから、右の輪っかの先を、左の輪っかの中に入れる。これで「船首」が完成。反対側も同じ要領で「船首」を作る。 笹舟の作り方を教えてくれたのは誰なんだろう。もう思い出せないな。 用水路

          帝国に挑む(5) ~帰り道~

          帝国に挑む(4) ~幼馴染~

          サトシくんという同い年の幼馴染がいた。家は道を挟んで斜め向かい。物心がついた頃がらずっと一緒だった。 幼稚園は別々だったんだけど、幼稚園が終わったら、待ち合わせをして、毎日、一緒に遊んだ。 同じ小学校に進学した。「多田東小学校」という山の上の学校だ。学校の裏山は一箇所ハゲていて、誰が名付けたか「ハゲ山」と呼ばれていた。 同じクラスになれたんだっけな? そこは、ちょっと忘れちゃったけど、やっと一緒に学校に通えるようになったことが、とても嬉しかった。そして、放課後は、また幼

          帝国に挑む(4) ~幼馴染~

          帝国に挑む(3)~川西~

          「兵庫県川西市」という町で育った。大阪のベッドタウンだ。 家を出て少し歩いたところに、「能勢電車(のせでんしゃ)」というローカル線が走っていて、子供の頃、母ちゃんと一緒に線路沿いまで観に行っていた。 向こうから大きな大きな音を立てて走ってくる電車を観ては、母ちゃんの服の袖を引っ張って「来た!来た!」と叫び、そのまま遠くに走り去って行く電車を追いかけて「行った〜!」と叫ぶ。実況史上最悪の実況だ。 それでも母ちゃんは懲りずに付き合ってくれた。電車なんて見飽きてるだろうに。

          帝国に挑む(3)~川西~

          帝国に挑む(2) ~ちょっと貧乏だった子供時代~

          ボクは4人兄弟の3番目で、兄ちゃんと、姉ちゃんと、弟がいた。 父ちゃんは、普通のサラリーマンで、毎日電車に揺られて、朝から晩まで働いた。 母ちゃんは自分を後回しにする人で、ときどき美容室には行っていたけど、自分の服を買ったところは見たことがない。ずっと同じ服を着回していた。 近所には「ダイエー」と「イズミヤ」という二つのスーパーがあって、母ちゃんは、毎朝チラシを舐めるように見ては、「今日は、食パンをダイエーで買って、牛乳をイズミヤで買う」という毎日を繰り返していた。10

          帝国に挑む(2) ~ちょっと貧乏だった子供時代~

          帝国に挑む(1) ~忘れたくないこと~

          少しでもスマホから離れればLINEの未読が数百件という毎日。 様々なプロジェクトを同時進行させながら、今年は映画「えんとつ町のプペル」の公開も控えている。 次から次へと新しい情報が舞い込んできて、困ったコトにこの身体は挑戦に狂っていて、知らない世界に飛び込みたがるから、また新しい情報が舞い込んでくる。 その中から、必要な情報だけに飛びついて、どうにか人とコミュニケーションがとれる程度には生きているけれど、一昨日、何をしていたのかは思い出せない。 地元に美術館を建設する

          帝国に挑む(1) ~忘れたくないこと~

          「お客様の声」を集めるリスク

          今日のお話は、経営者や、クラブの部長や、プロジェクトリーダーや、バイトリーダーや、お父さんや、お母さん、といった、いわゆる「チームリーダー」および、接客業に就かれている全ての方に届けばいいなぁと思いながら、話したいと思います。 一応、僕も、かれこれ20年近く接客業をしておりまして、また、僭越ながら、オンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』という3万7000人のチームのリーダーを務めておりまして、お客さんおよび、チームのメンバーの皆の満足度を考え続ける毎日を送っております。

          「お客様の声」を集めるリスク

          テスト前に部屋の掃除をしたくなる理由

          お騒がせしております。キングコング西野です。 やらなくちゃいけないことがある時に限って、他のことに手を出しちゃうことってありません? 普段、掃除とか全然しないくせに、テスト前になると、急に掃除を始めたりするアレです。 掃除に時間を割けば割くほど、テストの結果が悪くなることぐらい分かるじゃ無いですか? それでも僕らはテスト前に掃除を始めちゃう。 できれば、やめたいっすよね。 その為には、「なぜ、自分はテスト前に掃除を始めてしまうのか?」ということを理解しておくことが

          テスト前に部屋の掃除をしたくなる理由

          Zip&Candy

          土星の裏側に、人とロボットがいっしょに暮らす星があります。 これは、その星のクリスマスに起きた奇跡の物語。 最新型のロボットの《ジップ》はご自慢の翼を広げ、今日も街の空をビュンビュン飛びまわります。 ビュンビュンビュンビュン。 モミの木の丘にも、ノッポのオルゴールタワーのてっぺんにだってひとっ飛び。 「どうだい? ボクのこの翼。行けないところはないんだぜ。知らないコトはないんだぜ」 街の人たちが、「あまりスピードを出しすぎるとケガをするよ」と声をかけても、 「ヘッチャラさ。

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          【カニについて考えてみた】

          【カニについて考えてみた】

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