nisai / 松田直己

好きな女性を振り向かせる為に独学で服作りをはじめ、総数3000点以上の一点物を発表販売…

nisai / 松田直己

好きな女性を振り向かせる為に独学で服作りをはじめ、総数3000点以上の一点物を発表販売して8年間続けてきたファッションブランド。アイテムの多くは古着素材によるオールハンドメイド、ハンドペイントが採用される。他ジャンルのアーティストとのコラボ制作や衣装提供にも多く取り組む。

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    こんにちは 「nisai」ってブランドのデザイナーをやっています 松田直己です

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イスラエルに住んでたときの話とか

調布の木造ボロアパートに住んでた頃、毎日窓全開にして爆音でヒップホップが流す50代女性の住民がいて、別に嫌いな音楽の系統じゃなかったから毎日「フェス会場みたいで良いな」と過ごしてたら、半年頃経ったある日その住民に「ゴミ出しを間違えたお前に嫌がらせするためにずっとやってたのに」と言われたことがある。 ────── 大阪の家賃1万限界シェアハウスに住んでた20代前半。 夜、イスを1ミリでも動かすと一瞬で二階に上がってキレる一階の50代女性。俺のバイクを共用物だと認識して勝手に

    • 『誰かの背中を見つめるということは、その人がどんな景色を見て、何に向かっているかを見つめること。』 / 「窓」と「背中」の物語、映画版ルックバックを観て。原作版・ネーム版との違い。

      映画版ルックバックを観てきた。 記憶に残るいい映画で、書き記したいなと思い、ネタバレ込みでレビューをする。 上映時間は1時間程。原作が中編読み切り漫画であることから、上映時間自体の長さは、間延びもせず、原作改変もない、ちょうどいい長さだったと思う。元々漫画が無料公開されてたこともあって、そのシンプルで実直なあらすじ自体は知ってる人も多いんじゃないかと思う。 天才だと思ってた自分が天才じゃないことを思い知る挫折と成長。孤独だと思っていた自分が孤独じゃないと知る友情物語と多

      • 【古着再構築のオーダーメイド記録と受注受付】

        先日、約半年以上前に受けたオーダーを2点、納品しました。 1つ目は、ブラックオンリーの古着生地のパッチワークと、色彩生地のパッチワークで、リバーシブル仕様で作ったベスト。 2つ目は、フォーマルな生地の古着素材のみで制作したリラックスなコート(後者は納品直前に完成した為撮影記録なし)。 「オーダーメイドでの服の制作」はずっとオープンにしてたことじゃなくて、よく来てくれるお客さんから直接頼まれたら対応するようなワークフローだったんだけど、今回、nisaiとして、オープンに受注

        • nisai 2024年夏-冬 アシスタント/インターン募集

          こんにちは、nisai 松田直己です nisaiの活動を見てくれて、 この募集記事を読んでくれてありがとうございます。 2024年、夏から冬のnisaiの活動を共にしていただける方を募集します。 毎年行っているアシスタント募集では、 直近の活動や過去の活動を載せた自己紹介からはじめるけれど、 今回は、「既にnisaiがどんなブランドか」を知っていたり、 イメージしてくれている人たちから仲間を募りたいと思い、 自己紹介を省いたシンプルな募集スタイルにしたいと思います。 ア

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          「バンドT/アニメTはブート(無許可コピー品)はダサい」じゃあ、俺にとってのSupremeの話をしよう。

          古着においては「バンドT/アニメTはブート(無許可コピー品)はダサい」 と言われてて、 それには同意するけど、 Supremeに関してのみ、「ブートを着る方が正しい」という強い意思を持って、ブートを着てる。 無許可サンプリングと共に発展したHIPHOP的思想によるブランドの「思想と歴史ごと着たい」なら、「正規品を着る方」がズレてる。 これは、誰かに対して推奨してるわけじゃない「自分で自分に向けて思ってる感情」である。 僕は、感動したんだ。 あんなに、ハイブランドも

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          【新作展示告知】フォー・ユー・アンド・ノット・フォー・ユー

          『あなたにとって「私のために揺れるスカート」と思えるものを作りたい』 それが、今回のコレクションにとりかかる、最初の感情だった。 ────── 7月4日から7月17日まで、新宿マルイ1階にて、新作の展示発表を行う。 アイテムは全て一点物で、即売形式。点数はおおよそ、150点くらい。 シーズンにぴったりの夏モノから、季節を先取りした秋冬モノまで、トップスからボトムス、アウターからスカート、帽子、バブーシュカまで制作中。 半年ぶりの、フルラインナップでの新作展開です。

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          2024/2/16 あらゆるSNSを一切やってないOLの、「友達の作り方」と「休日の過ごし方」から、「旅先での楽しい生き方と馴染み方」を学んだ。歌舞伎町の夜。

          元アシスタントで、あらゆるSNSを一切やってない子がいる。 彼女の名前を「C」とする。 「最近休みの日なにしてるの?」と聞くと 「私はひたすら歩いてる」とCは話しはじめた。 別に特別な場所を目指すでもなく、目的地を決めるわけでもなく、3,4万歩くらい、6,7時間くらい、本当になんとなく、都内を気の向くままに「ただひたすら歩く」らしい。 ここまでだけを読むと、個人主義で、唯我独尊で、一人でいるのが好きなタイプなのかな、という印象かもしれない。 実際はその印象とはむしろ逆

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          2024/5/21 日記 "ベルギー・アントワープ移民街、場末のラブホテル、エモーショナルキャンセル、自己不在化、非物語化、異世界転生"

          こんな雨の日は、場末のラブホテルのことを思い出す。 ─ブラウン管テレビにうつるノイズまみれのアダルトビデオ。はがれかけた花柄の壁紙。外とつながっていない偽物の窓。丸いタイルが並ぶ正方形の湯船。ホテルの名前が書かれたライター。薄暗い照明の下のソファで、背筋を伸ばして、覚えたてのタバコを吸う女子大生。世間からも時間からも隔絶されたような「空間」のことを思い出す。 あっ、それって、「エモい」ってやつですよね。と君は思うかもしれない。でも、そういう空間がもたらす印象は、「エモーシ

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          2024/5/18 "ダンス、ファッション、青空、手当という言葉の由来、手を振ることに込められた魔力、万葉集、原始化、野生化、ノンバーバル(非言語)化していく世界"

          世界はどんどん複雑化してるように見えて、実はその真逆で、実は、加速度的に「原始化、野生化、ノンバーバル(非言語)化」へと変容している肌感がある。 これは、年中戦争をしてる国イスラエルに半年間住み、あらゆるドラッグが合法な国に滞在し、世界中から死体が集まり火葬される場所に滞在し、世界最悪の風俗街と呼ばれるインドソナガチで少年たちとセルフィーを撮り、あらゆる国の中で唯一「ホストクラブ」がある国に生まれ育ち、最近K-POPにハマり、「他者からどう見えるか」を考えるファッションとい

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          【生涯の愛を誓う左手薬指に”手縫いのステッチのタトゥー”をいれた話/その効果と、それからの話】

          こんにちは。ファッション・デザイナーです。 約4年前、2020年。 結婚指輪をはめる場所、左手薬指に、 手縫いのステッチのタトゥーを入れました。 「生涯、服飾に身を捧げる」 という意味を込めて。 ─────────── 2020年、服を作ることで生計を立てるようになって5年。 僕は当時、色々なことに嫌気がさしていた。 今でこそ、「手縫いのステッチ」は有名ブランド、ハイブランド、個人ブランドと、あらゆるブランドがやるようになってる、そもそも、何十・百年前から普遍的な技

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          「鏡を捨てよ、遠くへ出よう」

          あなた。鏡ばかり見てたら「大変身」なんか出来ないわよ。鏡を見てわかることは現状から分析できる「自分の適性」「有効な微調整」「身の程」ばかりで「現状からかけ離れた未来像」なんてのは絶対見えてこないからね。もしもあなたが現状よりはるか高みを目指すなら、自分をやたら見つめすぎないこと。これも大事なのよ。 こんにちは。松田直己、nisaiです。 現在、2ヶ月間の海外旅をしています。 期間は2月中旬から4月中旬頃まで。 現在、タイ→インド→エジプト→モロッコを通過、 これからまたヨ

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          【300時間4ヶ月間、独学で英語を毎日勉強してみた日誌】

          2023年10月。英語の勉強をゼロからはじめた。 理由は3つ、自分のブランドを世界に広げるためのツールのため/好きな洋楽や洋画・アニメなどの作品をもっと深く理解するため/今まで行ってきた海外旅に対する「もっと現地の人と話せたらもっと現地の魅力に触れられたかもなのにな」という後悔のため。 上記インスタ記事は、自分が英語学習はじめたての頃の記事だ。ここには、その時の熱意、みたいなものが記録されている。 これは、英語独学のために、個人的に記録していた日誌である。 自分自身の初志

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          【2024.3.14~16】 nisai×オンワード共作発表と、東コレスケジュール参加告知

          3月11日から16日まで開催されるファッションウィーク期間に、渋谷ヒカリエ8階にて、「オンワードグループ」と共作した一点モノのコラボレーションアイテムを5着展示します。 今回の協業は、オンワードグループが自社の回収衣料品を元に総数150点制作発表される「アップサイクル・アクション」に、ゲスト招致されて制作したものになります。 ──────────── nisaiからオンワードさんのリユース衣料を使用した再構築に取り掛かる上で一番重要視したことは、オンワードを大切に扱って

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          日記「あいまいさを許容すること」

          第72回東京藝術大学卒業修了作品展にて。 nisaiにも時々遊びに来てくれるCOCORO KAWAKAMIの作品を鑑賞。 「お店の前の道を竹箒で掃除するおばあちゃん」というエピソードから着想を得た、プライベートとパブリックとの間を追求した研究。 感覚的な発見や「なんだか嬉しい」と思ったエピソードや出会いからはじまる考察と実験。 そこから導く分析。自分と他人との境界、思いやりと義務感、利他と利己、公共と私有。 「人の心の動き」とか「やさしいせかい」っていう一見感情的でふ

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          品川女子学院被服部のためのインタビュー / nisai 松田直己

          去年、品川女子学院被服部からインタビューを受けました 用途は文化祭での発表用で、趣旨は以下のようなものでした こういった真っ直ぐな姿勢を受けて、事前に言葉を用意せず、 できるだけ嘘偽りなく、簡潔な言葉を選びながら伝えようとした一発撮りの映像記録は 自分のための備忘録としても残しておきたいなと思い、 本来クローズドな場所での記録だけど 編集データをお借りしてyoutubeへ公開しました ありがとうございます https://www.youtube.com/watch?v=

          品川女子学院被服部のためのインタビュー / nisai 松田直己

          油そば/「好き」を検索する大学生/ChatGPT vs 松田直己

          1,先日、電車の隣の席にいた大学生くらいのカップルが「油そば食べたい」「油そばって私食べたことない、どんなの?」と会話してて、男の子の方が、え、食べたことないの?油そばって説明ムズいな。うーん。なんて説明すればいいんだろ。と言いながら油そばをスマホで検索して、そこに出た文章を読み上げてて、俺なら今別れる、と思った。 かっこよくなくても、オシャレじゃなくても、面白くなくても、お金持ちじゃなくても、誰にでも優しくなくてもいい、でも、自分の好きなものがどんなものか、自分の言葉で

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