nisai / 松田直己

好きな女性を振り向かせる為に独学で服作りをはじめ、総数3000点以上の一点物を発表販売…

nisai / 松田直己

好きな女性を振り向かせる為に独学で服作りをはじめ、総数3000点以上の一点物を発表販売して8年間続けてきたファッションブランド。アイテムの多くは古着素材によるオールハンドメイド、ハンドペイントが採用される。他ジャンルのアーティストとのコラボ制作や衣装提供にも多く取り組む。

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  • ファッションデザイナーのヨーロッパ14カ国一ヶ月30万放浪記

    こんにちは 「nisai」ってブランドのデザイナーをやっています 松田直己です

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宮崎駿制作中・ジブリ新作映画「君たちはどう生きるか」と、同名の小説(原作:吉野源三郎)と、"山本有三"との深い関連性。

三鷹駅から吉祥寺駅までの帰宅道中、庭園が併設された人気のない記念館を見かけた。駐車場も駐輪場もまばらで、自分以外の来客者はいない様子。 ここは、今ふらっと立ち寄らなければ、今後一生立ち寄ることがない場所かもしれない。 そういう場所ってあんまりないなと思い、なんの記念館かも知らず、好奇心だけで入場。 「山本有三」という、大正時代から昭和にかけて活躍した、作家・編集者の方が昔住んでいた邸宅。そこを改装して作られた記念館とのこと。 作品を読んだことも聞いたこともない方の

    • 【生涯の愛を誓う左手薬指に”手縫いのステッチのタトゥー”をいれた話/その効果と、それからの話】

      こんにちは。ファッション・デザイナーです。 約4年前、2020年。 結婚指輪をはめる場所、左手薬指に、 手縫いのステッチのタトゥーを入れました。 「生涯、服飾に身を捧げる」 という意味を込めて。 ─────────── 2020年、服を作ることで生計を立てるようになって5年。 僕は当時、色々なことに嫌気がさしていた。 今でこそ、「手縫いのステッチ」は有名ブランド、ハイブランド、個人ブランドと、あらゆるブランドがやるようになってる、そもそも、何十・百年前から普遍的な技

      • 「鏡を捨てよ、遠くへ出よう」

        あなた。鏡ばかり見てたら「大変身」なんか出来ないわよ。鏡を見てわかることは現状から分析できる「自分の適性」「有効な微調整」「身の程」ばかりで「現状からかけ離れた未来像」なんてのは絶対見えてこないからね。もしもあなたが現状よりはるか高みを目指すなら、自分をやたら見つめすぎないこと。これも大事なのよ。 こんにちは。松田直己、nisaiです。 現在、2ヶ月間の海外旅をしています。 期間は2月中旬から4月中旬頃まで。 現在、タイ→インド→エジプト→モロッコを通過、 これからまたヨ

        • 【300時間4ヶ月間、独学で英語を毎日勉強してみた日誌】

          2023年10月。英語の勉強をゼロからはじめた。 理由は3つ、自分のブランドを世界に広げるためのツールのため/好きな洋楽や洋画・アニメなどの作品をもっと深く理解するため/今まで行ってきた海外旅に対する「もっと現地の人と話せたらもっと現地の魅力に触れられたかもなのにな」という後悔のため。 上記インスタ記事は、自分が英語学習はじめたての頃の記事だ。ここには、その時の熱意、みたいなものが記録されている。 これは、英語独学のために、個人的に記録していた日誌である。 自分自身の初志

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          【2024.3.14~16】 nisai×オンワード共作発表と、東コレスケジュール参加告知

          3月11日から16日まで開催されるファッションウィーク期間に、渋谷ヒカリエ8階にて、「オンワードグループ」と共作した一点モノのコラボレーションアイテムを5着展示します。 今回の協業は、オンワードグループが自社の回収衣料品を元に総数150点制作発表される「アップサイクル・アクション」に、ゲスト招致されて制作したものになります。 ──────────── nisaiからオンワードさんのリユース衣料を使用した再構築に取り掛かる上で一番重要視したことは、オンワードを大切に扱って

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          日記「あいまいさを許容すること」

          第72回東京藝術大学卒業修了作品展にて。 nisaiにも時々遊びに来てくれるCOCORO KAWAKAMIの作品を鑑賞。 「お店の前の道を竹箒で掃除するおばあちゃん」というエピソードから着想を得た、プライベートとパブリックとの間を追求した研究。 感覚的な発見や「なんだか嬉しい」と思ったエピソードや出会いからはじまる考察と実験。 そこから導く分析。自分と他人との境界、思いやりと義務感、利他と利己、公共と私有。 「人の心の動き」とか「やさしいせかい」っていう一見感情的でふ

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          品川女子学院被服部のためのインタビュー / nisai 松田直己

          去年、品川女子学院被服部からインタビューを受けました 用途は文化祭での発表用で、趣旨は以下のようなものでした こういった真っ直ぐな姿勢を受けて、事前に言葉を用意せず、 できるだけ嘘偽りなく、簡潔な言葉を選びながら伝えようとした一発撮りの映像記録は 自分のための備忘録としても残しておきたいなと思い、 本来クローズドな場所での記録だけど 編集データをお借りしてyoutubeへ公開しました ありがとうございます https://www.youtube.com/watch?v=

          品川女子学院被服部のためのインタビュー / nisai 松田直己

          油そば/「好き」を検索する大学生/ChatGPT vs 松田直己

          1,先日、電車の隣の席にいた大学生くらいのカップルが「油そば食べたい」「油そばって私食べたことない、どんなの?」と会話してて、男の子の方が、え、食べたことないの?油そばって説明ムズいな。うーん。なんて説明すればいいんだろ。と言いながら油そばをスマホで検索して、そこに出た文章を読み上げてて、俺なら今別れる、と思った。 かっこよくなくても、オシャレじゃなくても、面白くなくても、お金持ちじゃなくても、誰にでも優しくなくてもいい、でも、自分の好きなものがどんなものか、自分の言葉で

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          イスラエルに住んでたときの話とか

          調布の木造ボロアパートに住んでた頃、毎日窓全開にして爆音でヒップホップが流す50代女性の住民がいて、別に嫌いな音楽の系統じゃなかったから毎日「フェス会場みたいで良いな」と過ごしてたら、半年頃経ったある日その住民に「ゴミ出しを間違えたお前に嫌がらせするためにずっとやってたのに」と言われたことがある。 ────── 大阪の家賃1万限界シェアハウスに住んでた20代前半。 夜、イスを1ミリでも動かすと一瞬で二階に上がってキレる一階の50代女性。俺のバイクを共用物だと認識して勝手に

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          写真展+α “愛してる?” について

          西荻窪で二日間限定で行う、 真綾ちゃんとの写真展+αはあと3日。 以下に、当展示に込めたテーマや思いについて、 企画を組んだ当初のメモを元に記録していきます。 「真綾ちゃんとは、2020年秋に、自ブランドのモデルとして声をかけて以来、  約3年間、カメラマンとモデルとして、デザイナーと共作パートナーとして  共にものづくりをしてきました。  つくって、あそんで、さんぽして、  そして愛についての話をよくしました。  僕らが話す愛は、いわゆる恋愛・性愛の愛ではなく、  

          写真展+α “愛してる?” について

          【好きな英詩楽曲を和訳してみる】 Dinosaur jr. / I live for that look

          グランジを代表するバンド・ニルヴァーナ/カート・コバーンにも影響を与えたことで知られてる、90年代アメリカのオルタナロック・ムーブメントの先駆け的バンド「ダイナソー・ジュニア」の4thアルバム「Green Mind」(1991年)に収録されている曲。 「グリーンマインド(若気の心)」というアルバム・タイトルからも、収録曲はどれも若さ・青臭さを表現したような、爽やか疾走感があるような展開・メロディや歌詞が多い。 カート・コバーンに影響を与えたくらいだから、初期ダイナソージュニ

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          「40才のおばさんがこんな服選んでいいのかしら」と言われて、思い出した女性のこと

          新宿展示にて、一目惚れして服を気に入ってくれた女性の方から「40才のおばさんがこんな服選んでいいのかしら」と言われた。そこで僕は、以下の話をしました。 「僕は学生時代、60代の女性の方が運営する駄菓子屋のお手伝いをしてたことがあります。 その方は60代から大学に通いはじめてて、学生たちからいつも人気で、スカーフが首元にキマった服装がいつも印象的で、笑顔じゃない瞬間を見たことがない。背筋の通った快活な、僕が人生で知り合った女性の中で、今も上位でオシャレでパワフルな人でした。

          「40才のおばさんがこんな服選んでいいのかしら」と言われて、思い出した女性のこと

          「石の町ジロカストラ、99%の日本人が死ぬまでに一度も行かない国、霧と雲海と雲間の向こうへ」【アルバニア1日目】/ヨーロッパ14カ国一ヶ月旅/第五話

          1,石の町ジロカストラ。濃霧。人生初の雲海に立ち会う。 10m先も見えないような濃霧の中、山道を歩く。 山道は荒れていた。倒木、崩落した階段。 とても世界遺産とは思えないような、整備具合と、人の少なさ。 本当にこの道で合ってるのかと、不安になるような道程。 それでも信じて、歩みを進めてみる。 気温は氷点下4度。こんな山道を歩いてたら、寒さも感じなくなる。 山頂の城塞に到達する。 山頂なのに、あたり一面霧で、何も見えやしない。 そう思った瞬間、霧が晴れる。 一面に広

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          「雨の町、廃墟と野良犬、塀の上を歩く。ギリシャ人大学生が語ったグラフィティの背景」【ギリシャ2~3日目】/ヨーロッパ14カ国一ヶ月旅/第四話

          1,イオアニナという町についた。上記写真は「イオアニナ」とネットで調べて出てきた画像。 実際に歩いて出会った風景ハイライトは、以下。 雨。廃墟。灰色。 割れたガラス。野良犬。グラフィティ。 誰もいない史跡。人通りの少なく、閑散とした町並み。 まばらにオープンする飲食店。 圧倒的陰鬱、、、! イオアニナ、ここはアルバニアに向かう経由地として寄った、小さな町。 正直、わかりやすい観光地や見どころがあるわけでもない、陰鬱な雰囲気と、完全にオフシーズンで人がまばらなことを理解

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          【複数の言語で手刷りした「愛した方がマシ」に込めた思いについて】

          「ありのままで生きるくらいなら愛した方がマシ」というテーマで、 新しいアイテムを発表した。 古着再構築で作った過去作品を「再加工」して完成させたアイテムが主なラインナップだ。 そのテーマを選んだ理由は別の投稿に書かれてるからはぶくとして、 英語、フランス語、ヘブライ語、韓国語、中国語、アラビア語といった 「複数の言語で手刷りした理由」について、 3つの昔話を交えて説明したいと思う。 少し長いので、ひまなときに読んでもらえたらうれしい。 1, 僕は高校卒業後、20代前半で単

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          ヨーロッパ14カ国一ヶ月旅/第三話「なぜ、パウル・クレーゆかりの地を巡りたいと思ったか。知らん港町パトラにて」【ギリシャ2日目】

          生前、パウルクレーは、30代頃まで泣かず飛ばずの売れない画家で、音楽家の奥さんのヒモのような暮らしをしていたものの、ある時同じ画家の友達に誘われた地中海沿岸の旅行をきっかけに「色彩は私を捉えた」と言い覚醒。 それ以降で大きく作風が変わり、色彩豊かで想像力を引き立てられるような唯一無二の画風を手にして、大きな評価を得るようになった。 と言われてる。 自分が服を作る上の、色の組み合わせ、色彩感覚のルーツは、パウルクレーの絵画にあると自負してる。 中高時代、何度も彼の画集を見なが

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