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【新作展示告知】フォー・ユー・アンド・ノット・フォー・ユー


『あなたにとって「私のために揺れるスカート」と思えるものを作りたい』

それが、今回のコレクションにとりかかる、最初の感情だった。

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7月4日から7月17日まで、新宿マルイ1階にて、新作の展示発表を行う。

アイテムは全て一点物で、即売形式。点数はおおよそ、150点くらい。

シーズンにぴったりの夏モノから、季節を先取りした秋冬モノまで、トップスからボトムス、アウターからスカート、帽子、バブーシュカまで制作中。

半年ぶりの、フルラインナップでの新作展開です。

名付けたテーマは
for you & not for you

日本語にすると
「あなたのためであり、"あなたのため"じゃない」

それは、どういう服か。

制作に向き合う最中の気持ちと、そのきっかけみたいな話を、少し書く。

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僕が手作業で服を作り続ける理由は8年前からあまり変わってなくて「特別な一点物」「あなたのための服」そんなものを、ただひたすら愚直に届けたい。という気持ちに基づいてる。

でも近頃強く思うことは「でも、この服を着る本人自体は、誰かのためじゃなく、自分自身のために選ぶような服でありたいな」ということ。

目まぐるしく変わるトレンドや、通念や、無責任な誰かの目や、くだらないジャッジなんかに左右されず、意識せずにいられるような、「あなたのためじゃない」と思えるような、それでも健やかに楽しく、鏡にうつる自分の姿を愛おしく、楽しく、胸を張って過ごせるような服が、提案したい。

僕は、今まで出会ってきた人、お客さんから、以下のような話をよく聞く。

「その服のことが大好きだったけど、ある人からの言葉や出来事をきっかけに、その服を着られなくなった」

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本当はスカートやリボンといったかわいい服が好きだけど、制服を着てる最中にナンパされたことをきっかけに、女性として見られることがコンプレックスになり、女性らしい服を着られなくなった。

本当はスカートが好きだけど、自分が男っぽい顔だと思うようになり、履けなくなった。

本当はスカートを着た服に憧れがあるけど、体系にコンプレックスがあるから、履けない。

男性だから、履いてみたいけど(履いてる人が増えてることはわかるけど)履けない。

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共通してるのは「他者の視点」という意識から生まれる
「自分は履くべき人間じゃない」という、強い制約のような感情だ。

そして、ある一人に言われた言葉が、印象に残ってる。

「だから、服やスタイルを提案するブランドたちが、
 もっと”着ても良いんだよ”って提案してくれたら
 履けるようになるかもなって思います」

そうだよな。と思う。

そんな風に、これまでの常識や通念の上書きが出来たら、
それこそがファッションブランドの醍醐味で、生きがいだよな。と思う。

てか、まず、スカートは、俺達のために揺れてると思ってはいけない。
「私のために揺れるスカート」と思わせなくてはいけない。

そして、今回のコレクションテーマを名付けた。

僕にとっては、for youと言い切れるような服を、

君にとっては、not for youと言い切れるような服を、

そんな場所になれることを祈って。

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そんな話をずっと聞いていたから、
当初、スカートだけのコレクションにするつもりだったけど、
作り始めたら、全身のスタイルを提案するような服たちも必要だなと思って、なんだかんだ、たくさん作ってる。
ぜひたくさん見て触れて、組み合わせて試してみてください。

どなたのお越しもお待ちしています。

松田

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nisai 2024/2nd Collection
“for you & not for you”
新作即売展

期間:2024年7月4日(木)▶7月17日(水)
場所:新宿マルイ本館1階
時間:11:00〜20:00 (最終日のみ18:00close)
アクセス:新宿駅徒歩8分/新宿三丁目駅徒歩0分’

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