考えることを料理にたとえると
良い作品を書くためには、よく考える必要があります。
そのためには、思考について、ある程度理解しておくのがよさそうです。
今回は、思考を料理にたとえて考えていきます。
思考と料理
考えることと料理することはとてもよく似ています。
思考は見えないのでわかりにくいのですが、料理に例えると、見通しがかなりよくなると思います。
今回は、料理の要素を3つほど上げてみました。
食材
調理器具
レシピ
ほかにも、調味料や味見、盛り付けなどいろいろあるので、ご自身でも対応関係を考えてみるといいです。
では、それぞれ簡単に見ていきましょう。
1.食材
料理における食材は、思考における知識です。
食材がないと料理が作れないのと同様、知識がないと考えることができません。
知識が少なければ、思考のレパートリーも限られます。
ですから、知識が思考のベースです。
ところで、知識(食材)を調達するにはどうすればいいでしょうか?
代表的な方法は以下の3つです。
本やメディアで学ぶ = スーパーで買う
人に聞く = 人にもらう
自分で体験する = 自分で育てる
1がもっとも簡単です。
ですから、量を揃えるには1がいいでしょう。
3は、量を揃えるのは難しいですが、深みのある知識を入手できます。
この辺りは適宜使い分ければいいですね。
日本人の平均読書量は調査によって違いますが、年間12冊程度だと聞いたことがあります。
これは少なすぎます。
せめて年100冊くらいを目標にするといいと思います。
とにかく、知識がない限り、考えることはできません。
うまく料理ができないなら、そもそも食材が足りているのか、確認してみるといいでしょう。
2.調理器具
調理器具は思考の基本ツールです。
包丁やまな板、ザル、ボウル、菜箸などの基本的な道具がなければ、料理するのはかなり難しいです。
思考の基本ツールは、こんな感じでしょうか。
論理思考
MECE
仮説思考
抽象思考
アナロジー思考
フレームワーク思考
これらの基本ツールで、問題を洗い出したり、切り分けたり、ひっくり返したりするわけです。
基本を押さえておかなければ、上手く考えることはできません。
聞いたことがないなら、少しだけ勉強してみるといいですね。
以下の本が役に立つと思います。
特に下の『地頭力を鍛える』はわかりやすいので、一度読んでみることをオススメします。
3.レシピ
レシピは一連の問題解決手順などに当たります。
手順の中で、上で紹介した思考ツールを使う場合もあります。
問題解決の典型的な流れはこんな感じでしょう。
問題の特定と分析
解決策の検討と評価
解決策の選択と実行
結果の評価とフィードバック
本だと以下辺りでしょうか。
下の本は読んでいないのですが、評判は良いようです。
創作も問題解決だと言えます。
(創作の場合は、物語内での問題解決と、読者の問題(欲望)の解決が入れ子になっています)
創作に限定すると、レシピは、アイデア出しの方法、ストーリー構築技法、文章技術などに相当するかもしれません。
『アイデアのつくり方』は定番中の定番で、いま読んでもそこまで参考にはならない印象ですが、読んでおいて損はないです。
たまに、Howtoよりの文章技術の本を読むのもいいですね。
料理ができないと
ところで、料理ができないと(考えられないと)どうなるでしょうか。
当然ながら、出来合いのお弁当やレトルト食品を買うことになります。
お弁当やレトルト食品は、言ってみれば、簡単なHowtoみたいなものでしょうね。
最近のお弁当やレトルト食品は美味しいですし、栄養にも配慮してあるものが多いと思います。
ですので、ちょっとしたHowtoでも、ある程度はなんとかなるはずです。
ですが、中に何が入っているかは永久にわかりません。
自分で考えるというのは、自炊するのと同じです。
たまに激マズの料理になってしまったり、時には食中毒を起こすこともあるでしょう。
たとえ、そうなってしまったとしても、私は自炊を選びます。
自炊する方が楽しいし、自由だからです。
お弁当を食べながらでいいので、少しずつ自炊を覚えていくといいと思います。
上でご紹介した3つくらいは揃っていないと、まともな料理は作れません。
ゴールデンウィークですから、少し勉強してみるのもいいかもしれませんね。
今回のまとめ
「考えることを料理にたとえると」でした。
考えることは料理することとよく似ている
食材 = 知識
調理器具 = 基本の思考ツール
レシピ = 問題解決手順
料理ができなければ、出来合いのお弁当を買うしかない
食材、器具、レシピの3つが揃っていないとまともな料理はできない
ヒット作を見ていると、やはりものすごく考えられているなと思います。
見習わなければなりません。
それではまたくまー。
(2023.5.8追記)
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