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言葉にヒリヒリ 山田詠美「ぼくは勉強ができない」

今回は、山田詠美さん「ぼくは勉強ができない」を紹介したいと思います!!

インパクトのあるタイトルで、知っている方も多いのではないでしょうか?
1年ほど前に読み、今回は再読だったのですが、やっぱりよかった!!!!

なんといっても、主人公の時田秀美が最高に好きなんです……勉強はたしかにできない。でも、高校生だった私には絶対に気づけなかった(というより、見たくなかった?)イタイところを、的確に突いてきます(笑)

幸福に育って来た者は、何故、不幸を気取りたがるのだろうか。不幸と比較しなくては、自分の不幸が確認出来ないなんて、本当は、見る目がないんじゃないのか。

(p.36)

自分が非凡であると意識することこそ、平凡な人間のすることではないか。

(p.140)

一方で、秀美自身も、恋だったり将来だったりと、様々なことにもがきます。そこには、高校生らしい悩みだったり、子どもっぽさを感じる場面もあって。
中でも、夏の終わる気配を感じて恋人の桃子さんに会いたくなるシーンなんかは、甘酸っぱかったです。

あとがきで原田宗典さんが書いているように、現在進行形で高校生の時に読みたかった!!もちろん、今読んでもあの頃のイタイところを、突いてくる感じと、甘酸っぱさのバランスが心地よかったのですが。

青春を思い出して?いやもしかしたら、今に当てはまる部分もあるかも…ちょっとイタイ部分を鮮やかに突かれたい方!(笑)
おすすめです!

他の山田詠美さん作品も読んでみようと思います〜!!


ここまでお読みいただき、ありがとうございました!

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