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陽キャが世界を突き進む!爽快感満点 金原ひとみ「腹を空かせた勇者たち」

今回は、金原ひとみさんの「腹を空かせた勇者たち」(2023年)を紹介したいと思います!

あらすじ
主人公は、中学生のレナレナ。彼氏がいるママに、なんだか理解できないパパがいるものの、学校では友達に囲まれる陽キャ。
そんな彼女が、コロナ禍で引き裂かれたものに思いを巡らしたり、友人関係や、恋愛、将来について悩んだりしながら、駆け抜けていきます!

感想
もう、なんといってもこの疾走感!!以前から、金原さんの「ミーツ・ザ・ワールド」が大好きだったんですが、あの駆け抜ける爽快感が蘇りました。

帯に「この世に小説が存在していることを知らないような愛しい陽キャの小説を書きました」とあるように、主人公のレナレナは、小説では珍しいTHE陽キャです。そんな彼女が、全力で泣いて笑って食べて!?少しずつ成長していく様子が、キラキラと眩しかったです。
(こんな中学生食べるのか!?ってくらい食べまくっています笑)

反対に、公然と彼氏がいる母は、言葉が巧みで、ちょっと皮肉屋でもあります。レナレナのテンションの高さに対して、常に諌め、格言のようなハッとさせるようなことを言うのが、面白くて笑
でも、それが中学生のレナレナには、伝わってないことも多く……笑、二人の会話のギャップ、読みどころです!!

小説の世界なんて一生無関係であろうレナレナが、彼女自身の世界をばばばばーっと切り開いていく姿は、疾走感にあふれていて、とっても気持ちよかったです。

最近は、ゆっくりじっくりと本を読むことが多いのですが、この本は一瞬で読み終わりました。スカッとしたい方、ぜひ!!


ここまでお読みいただき、ありがとうございました!

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