Masaki HABA

予備校で教えています。現役の予備校講師たちによる情報発信サイトEducational …

Masaki HABA

予備校で教えています。現役の予備校講師たちによる情報発信サイトEducational Lounge( http://educational-lounge.com )の運営もしています。著書『スマートステップ現代文』『スマートステップ小論文』(ともにZ会)。

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最近の記事

ゆいまーるとか、ティガニーとか。

8月20日からしばらくの間、沖縄に滞在しておりました。 自分とは縁もゆかりもない地で仕事を進めることの難しさを痛感しつつ、良き出会にも恵まれつつの10日間。さまざまな人や物や情報、言説に触れ、自分の中でいろいろな揺らぎを感じる日々を過ごしていたように思います。 ティガニーフェス2023さて、今回の沖縄滞在期間中で一番の仕事としては「ティガニーフェス2023」の支援。 「ティガニーフェス2023」のコンセプトは公式ページが一番わかりやすいので引用すると、 今回、こちらのお

    • 『スマートステップ小論文』(Z会)刊行のお知らせ

      今年は誰かに向けるでもなく、当てもなくnoteを書き連ねていこうと思っていたはずが、気づけば前回の更新から3ヶ月経っておりました。 ここ数ヶ月、なぜか自分史上最高といっても良いほど異常に忙しく、バタバタしている間に季節は移ろい、夏と言っても差し支えがない程度には日中の気温が高くなってきた今日この頃。 『スマートステップ小論文』刊行のお知らせ今回は(も)お知らせがあります。 標題の通り、前作『スマートステップ現代文』に続いて、2023年6月30日に『スマートステップ小論文

      • 『スマートステップ現代文』(Z会)刊行のお知らせ

        お知らせです。 今年3月にZ会さんから現代文の参考書を出版することになりました。 『スマートステップ 現代文』と題したこちらの参考書は、現代文学習の第一歩を踏み出そうとしているみなさんに宛てた一冊です。 『スマートステップ現代文』を貫く3つの柱本書の特徴をかいつまんでご紹介すると という感じです。 ここに書いた通り、本書の柱になるのが 現代文の学習法・受験生が時間管理をする方法 現代文学習の最初に身につけたい「読解ルール」 新傾向にも対応した問題演習 の3つ。

        • 「文体」とはなんぞやと思いながらNotionはアウトライナーとして機能するのか試してみようと思い立ったとある日

          ふと思い立って長いタイトルをつけてみようと思ったのである。 (最後まで書き終えて:タイトルだけじゃなくて本文も無駄に長かった。無駄に。) 「文体」とはなんぞやさて、標題のとおり。 「文体」って結局何なのだろうというのをここ3ヶ月ほどずっと考えている。 一方で、誰かの真似も完成度を高めれば「そうそう、これ」となるのもまた事実。 そんなことを考えながら「そういえば村上春樹風って流行ったよなぁ」と思ってググってみるとヒットした。 そうそう、これ。 独特の言い回しや文末表現・文

        ゆいまーるとか、ティガニーとか。

        • 『スマートステップ小論文』(Z会)刊行のお知らせ

        • 『スマートステップ現代文』(Z会)刊行のお知らせ

        • 「文体」とはなんぞやと思いながらNotionはアウトライナーとして機能するのか試してみようと思い立ったとある日

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        • 読書録
          1本
        • Educational Lounge
          10本
        • 雑文集
          7本

        記事

          急に訪れた春の気候に寂寥の念を添えて――。

          2021年度の授業が全て終わり、自分が関わった受験生たちも今年の受験はほぼ終了(結果待ちはあるけれど)となり、無事に(?)一年間を終えられたことに少しだけ安堵しつつ、完全に乱れている睡眠サイクルをなんとかしなくてはという思いを抱いている今日この頃。 「多少寝なくても生きていける」と豪語していた20代前半の若かりしころを遠い目、いや細い目で恨めしく睨みつけている。今年はしっかりと生活リズムを健康的に固定したいという願望だけはある。願望だけは。 来年度はありがたいことにいくつ

          急に訪れた春の気候に寂寥の念を添えて――。

          幸福な人生、成功の定義とロスタイム――沖縄の海に思いを馳せて

          1月末、前回も紹介した「キャリアコンパス」の取材で沖縄のフリーランサーにオンラインでインタビューを敢行した。 (※今回のインタビューに基づいた記事は今月中にEducational Loungeで公開したいと考えているけれど、予定は未定。公開されたらここにリンクが挿入されるはず。きっと。) 彼とは数年前、とあるアルバイト先(飲食業)で出会った。中高大と陸上競技で華々しい実績を残し、約1年半の海外生活を経てそのアルバイト先に入ってきた。当時から印象的な人物だったが、その後もI

          幸福な人生、成功の定義とロスタイム――沖縄の海に思いを馳せて

          隣の芝が青く見える世界で、自分の家に庭を作らず生きる可能性を考えたい2022年

          私の運営している大学受験生に向けたWebメディア「Educational Lounge」には、不定期連載の「キャリアコンパス」と題したコンテンツがありまして、本日その第三弾を公開しました。 今回は東京で創作鉄板ビストロ「眞か」などを運営する株式会社FIREWORK代表取締役の伊藤さんに、ご自身の人生や会社のこれまでとこれからを語っていただきました。ちなみに、うちは大学受験生向けのメディアなんですが、今回のインタビュー記事の中に受験の話は全く出てきません。 「『受験生向けの

          隣の芝が青く見える世界で、自分の家に庭を作らず生きる可能性を考えたい2022年

          2022年は口内炎に悩まされない一年にしたいと願う、元日の夜。

          謹んで新年のご挨拶を申し上げます。 旧年中は大変お世話になりました。 本年もどうぞよろしくお願いいたします。 去年はあまりnoteを更新していませんでしたが、今年はちょくちょく書いていこうかなぁと思っています。 今年は数年ぶりに元日が休みだったこともあり、落ち着いて「今年の抱負」とやらを考えつつ自宅で諸々の作業を進めておりました。 割と不言実行が好きというか、個人的な目標は個人の心のうちに留めておきたいタイプなので、新年の抱負をこういうところで詳しく書きはしないですが、

          2022年は口内炎に悩まされない一年にしたいと願う、元日の夜。

          Webメディア未経験だった僕がWebメディアを立ち上げるまで(後編)

          前編・中編はこちら。 https://note.com/ngm517/n/n88e147d4ba09 https://note.com/ngm517/n/n22eed1f160e6 後編の今回は、もはや「立ち上げるまで」ではないです。笑 これまで運営してきて感じるようになったこと、そしてこれからについて。 運営していて気づいた限界こうして、様々なことを決めながら、様々な先生方にお力添えをいただき、Educational Loungeは無事に公開を開始することができました。

          Webメディア未経験だった僕がWebメディアを立ち上げるまで(後編)

          Webメディア未経験だった僕がWebメディアを立ち上げるまで(中編)

          前編からの続きです。 前編はこちら。 https://note.com/ngm517/n/n88e147d4ba09 Educational Loungeの由来 「情報の一元化」といってももちろん限界はあるわけで、まずは交流のある先生方を中心にお声がけしていこうと考えました。 そこから少しずつ広げていければと。 そして、先生方に寄稿をお願いするにあたり、企画説明資料を作成していくことにしました。 まだまだ流動的ではあったものの、ある程度は固まっていないとさすがに失礼だろう

          Webメディア未経験だった僕がWebメディアを立ち上げるまで(中編)

          Webメディア未経験だった僕がWebメディアを立ち上げるまで(前編)

          受験業界的に(学校も)いよいよ新年度開講間近となりました。 新年度を迎える前のこのタイミングで、これまでの振り返りも兼ねて自分が運営しているWebメディアについて書き連ねてみようと思います。 立ち上げるまでの記録と、今思うこと。 時系列を追って書いていたら長くなったので、三回に分けます。 前編・中編・後編で。 でも全て同時公開。笑 前編の今回は、Webメディアを立ち上げるまでの記録です。 Educational Lounge何度かnoteにも書いているように、現役の

          Webメディア未経験だった僕がWebメディアを立ち上げるまで(前編)

          共通テスト前日に思うこと。

          明けて今日、大学入学共通テストの前日になった。 この試験を巡ってはいろいろなことがあったけれど、とりあえず今はそんなあれこれを一旦忘れて受験生たちには明日の試験に向けて最善の準備をしてほしい。 共通テストが近づくにつれ、SNSではいろいろなアドバイスが飛び交い、人によって言っていることが違ったり、「今更そんなこと言われても……」と感じることもあるかもしれない。 心強いアドバイスもあれば、逆にそのアドバイスを見て不安に思うこともあるかもしれない。 情報を遮断してしまうのも

          共通テスト前日に思うこと。

          着想・実現・継続

          昔から記念日や誕生日を覚えるのが得意ではない。 覚える気がないわけではないし、覚えていることだってもちろんある。 それでも、大抵忘れてしまっている。 私が敬愛する友人は顧客の誕生日をしっかりと覚えており、誕生日には欠かさずメッセージを送っている。他人の誕生日をほとんど覚えていない私にも欠かさずメッセージとギフトを送ってくれる。 反省しきりである。 しかし、最近はSNSが友人知人の誕生日を教えてくれる。 便利な時代になった。 Educational Lounge2周年そん

          着想・実現・継続

          「レールの敷かれた人生」

          よく「レールの敷かれた人生」という言葉を耳にする。 「学生時代まではレールの敷かれた人生である」 「これからはレールのない人生を歩むことになる」 ある程度はそうだろう。 たいていの人にとって人生のある時期までは「レールの敷かれた人生」を歩むことになり、いつしか「レールのない人生」を歩くことになる。 とはいえ、これも全ての人に当てはまることではないだろう。 本来であれば敷かれていたであろうレールの上から不本意ながら脱落してしまうこともあるだろうし、意図的にレールから外れ

          「レールの敷かれた人生」

          「像に溺れる」

          昨日9月19日の昼、私が運営しているEducational Loungeというサイト上で「像に溺れる」という小説をリリースした。 ※もちろん私が書いたものではない。 「像に溺れる」は大学時代からの友人に書き下ろしてもらっているもので、一気に全てを公開するのではなく毎週土曜日の12:00に連載していくイメージだ。 そしてその第一話公開を記念して(?)、今日から何回かにわたって「像に溺れる」リリースに至った経緯を書き連ねていこうと思う。 Educational Lounge

          「像に溺れる」

          二項対立に塗れた世界像——「中動態」の世界線に生きるという話。

          現代文を指導する中で、教え方がどうであれ、さらには指導するかどうかは置いておくとして、自分が考える上で避けては通れないテーマの一つが「対比」「二項対立」であるのは間違いないと思うんですね。 現代文に限ったことではなく、周りを見渡してもあらゆることが二項対立的な発想で語られることが多いように感じることは多々ある今日この頃です。嘘です。今日この頃ではなく、昔からぼんやりと思っていました。 でも、どう表現すれば良いかは迷うところですが、生きづらさというか日常生活が窮屈に感じる原

          二項対立に塗れた世界像——「中動態」の世界線に生きるという話。