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「像に溺れる」

昨日9月19日の昼、私が運営しているEducational Loungeというサイト上で「像に溺れる」という小説をリリースした。
※もちろん私が書いたものではない。

「像に溺れる」は大学時代からの友人に書き下ろしてもらっているもので、一気に全てを公開するのではなく毎週土曜日の12:00に連載していくイメージだ。

そしてその第一話公開を記念して(?)、今日から何回かにわたって「像に溺れる」リリースに至った経緯を書き連ねていこうと思う。

Educational Lounge内でも「リリースに寄せて」の記事を後悔しているので併せてご覧いただければ幸いである。
この「予測困難な社会の中で——「像に溺れる」リリースに寄せて」はここ数ヶ月で最も力が入った記事だ(それはそれでどうなのだろう。。。笑)

Educational Loungeについて

Educational Loungeはもともと「様々な予備校に出講している様々な講師が1カ所に集って受験生に向けた情報を発信する」ということをキーコンセプトに立ち上げたサイトである。

立ち上げた当初は、個人的に付き合いの深い先生方に声をかけながら学習指針や学習を進める上でのポイント等を発信していったのだが、徐々にではあるもののさらに多くの先生方に参加していただくことができ、今ではそれなりに安定して記事を更新し続けられるようになってきた。無論まだまだ未熟なサイトではあるが、ここまで続けることができているだけでも、私の理想に近づきつつあるだけでもありがたい限りだ。

とはいえ、運営していく中でいろいろな声をいただきつつ、自分の中でも新たな方向性が見えてきているのもまた事実である。

主に大学入試に向けた科目別学習法だけでなく、読み物として楽しみながらもあるテーマを深堀りしていくことができるようなコンテンツを作れないか、受験生の期間〝だけ〟ではなく、その先にもつながるコンテンツを充実させていけないか——。

そんな思いを抱くようになってきたのだ。

青年期のアイデンティティ

この小説のテーマは「青年期のアイデンティティ」である。

先述の通り、Educational Loungeは受験生に向けたWebページである。
その場所に小説を掲載する以上、受験生にとって意味のあるコンテンツにしていかなくてはならない。そしてその際に

「小説を読む」という行為自体が受験生にとって有用である

という個人的な思いはおそらく通用しないだろうと考えていた。
つまり、小説の形を通して、受験生にとって「より直接的に」意味を持つ何か——そんなコンテンツを構想し続けてきた。

そしてたどり着いた一つの答えがこの「像に溺れる」である。

私は予備校で指導していることもあって、生徒たちの悩みに接する機会はそれなりに多い。また、かつての教え子たちが校舎に現れて近況報告がてら相談をしてくれることもある。

そんな教え子たちの話を聞くにつれ、私たちは自らの生き方についてかつてないほど多様な選択肢を前にしているようで、実は自ら自由に選び取ることの許されている選択肢はそれほど多くないのではないかという思いを改めて強めていった。

そしてその「あるようでない選択肢」を前に悩む瞬間を、私たちは多かれ少なかれ経験しているのではないだろうか。

小説を通してそのテーマに切り込んでいきたい。
そして自分なりに考えていくことのできるような小説を掲載したい。

そんな思いを抱くようになっていた。


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