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生活支援サービス立ち上げの物語

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田舎からスタートアップ。リハビリ専門職による高齢者の在宅生活支援サービス立ち上げまでの軌跡。
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#理学療法士

第32話 地域力とは〜町内会の役割②〜

第32話 地域力とは〜町内会の役割②〜

地域力の話もこう続けられるとしつこいですかね?
今日は昨日の続き、町内会の役割について。

・町内会の役割
・町内会の歴史と背景
・現代に町内会は必要か?
・これからの自治の形はどうあるのが理想的か?←今日ここ

●これからの自治の形はどうあるのが理想的か?
町内会は必要!という人もいますし町内会は不要!という人ももちろんいます。
仮に全てを行政サービスに任せてみるとどうなるでしょうか?

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第31話 地域力とは〜町内会の役割〜

第31話 地域力とは〜町内会の役割〜

連日地域力について書いています。
書いているというか、書きながらまとめているといった感じで読みにくいかと思いますがご容赦いただけたらと思います。

やはり事業デザインをする上で地域づくりの哲学をより鮮明にさせておく事が大切だなと思ってます。
どんな地域が理想的なのか?今まではどのような地域が望まれていてその背景はどんなものなのか?しっかり勉強しなくてはいけませんね。

今日は町内会について考えてい

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第30話 地域力について

第30話 地域力について

前回も“地域力”について話しました。

最近、地域力とは何だろうかと考える事が多くなりました。
それほどこれからの日本を語る上では重要なワードだと思うのです。

戦後の人口ボーナス期に深く考えられることなく、旺盛な発展の前にかすんで人々の目に留まる事が無かった、“地域の問題を自律的に解決する力”。

つまり、今までは人の数の力で解決できた、もしくは問題が表在化されなかった。
しかし、人口オーナス期

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第29話 地域力は非常時に

第29話 地域力は非常時に

東日本大地震が起こった4日後、私は被災地に立っていました。

仙台で学生生活を過ごしたので、東北には思い入れがあったのかもしれません。
その時は関東も大混乱で、自分の生活もままならない状態ではありましたが何もできないことに苛立ちを覚えていました。そんな折に知り合いから偶然にも声がかかり迷わず被災地に向かいました。

深夜の東北道はデコボコして走りづらかったのを今でも覚えています。福島を通過する時は

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第28話 優しい地域とは何か?‘知ってるよ’という要素

第28話 優しい地域とは何か?‘知ってるよ’という要素

前回は優しい地域を作ることが理想、という話をしました。
では優しい地域とは何かということを考えてみると、一言では言えないなという結論にたどり着きました。しかしその中の1つの要素に‘知っているよ’という事があったのでまとめてみました。
‘知ってるよ’とは文字通り知っているということです(笑)
同じ地域に住んでいる人がどんな人でどんな‘人となり’なのか?何を考えていて、何ができないのか?何を公表したく

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第27話 依存心の強い対象者を誰が支えるか?(昨日の続き)

第27話 依存心の強い対象者を誰が支えるか?(昨日の続き)

昨日は公的な医療・介護のシステムで支えることが望ましくない対象者がいるという話をしました。
そもそも治療する気がない人、漠然とした不安を解消に来る人、自立心がなく依存的な人、フリーライダーといった人たちは、公的な資源でまるっと支えようとすると破綻をきたすよ、資金的にも人材的にもといった内容でした。

では、そういった人たちは誰が支えるのが適切か?誰も支えなくて良いというのは無いと思います。現状では

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第25話 介護はマネジメント勝負だ

第25話 介護はマネジメント勝負だ

経団連の資料によると2016年に介護を理由とした離職は8.6万人に達している。
また、離職にまでは至らなくても介護による睡眠不足やストレスを原因としたパフォーマンスの低下も指摘されている。

私は、普段から高齢者の医療介護に携わっていて高齢者とその家族の関係性などの現実を見ている。そこで感じることは介護と仕事の両立は本当に難しいということだ。
対等な人と人の関係性でさえ難しいのに、それが親子でしか

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第24話 近い将来、家族以外の他人が家族の中に入るのが当たり前になる

第24話 近い将来、家族以外の他人が家族の中に入るのが当たり前になる

近い将来、家族以外の他人が家族の中に入っていって家事や育児や介護、レジャーや習い事など、今まで家族が担うことが当たり前とされていたことを、依頼された他人がお手伝いすることが当たり前の文化になってきます。
場合によっては単に依頼されたという関係性にとどまらず、本当の家族のように近しい存在になってくるケースも珍しくは無くなるでしょう。

ライフスタイルや家族の形の変化、社会的な人口動態の変化を考慮する

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第23話 ワークアズライフ

第23話 ワークアズライフ

瀬戸内の海は今日も凪いでいた。波のない海は静まり返っている。
今日は友人とカヤックフィッシングだった。
これは僕にとっては趣味だが実は生活でもある。

仕事が無い日はウキウキする。今日は何をしようかと思案する。そんな生活もいいけど仕事自体がウキウキするような仕事で、明日はどんな仕事をしてやろうかと思いながら仕事と生活と境界が曖昧な感じで生きて行くのが理想的だ。

周防大島の生活はそれを具体的にイメ

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第22話 求人まだ出ず

第22話 求人まだ出ず

辞表を提出して早半月、まだ求人が出ていません。

新しい人と入れ替わりで退職してほしいとのこと。できるだけ早く退職したいという旨も伝えています。

でもまだ求人が出ていない。それでは誰も入りませんので当然辞められません。

こういった意思決定と行動の遅さも自分には合っていない職場でした。とにかく早く行動、行動という性格なので周囲の行動が本当に止まって見えます。

周囲の人たちには自分のやりたいこと

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第21話 親の介護は長男がするべきか

第21話 親の介護は長男がするべきか

老いてくるとできないことが増えて、その人らしい生活を送る為に誰かのサポートが必要となることがあります。
そのサポートは誰がするのがよいでしょうか?

結論から言ってしまうと、いろいろな選択肢があればよいということなのですが、
長男(または第一子)がするべきという風潮を普遍的に押し付けてしまうのはあまり良くないなと個人的には思います。

『長男なんだから』ということを私もいろいろな人から言われますが

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第20話 介護士でなくリハビリテーションセラピストが生活支援を行う理由

厚生労働省が定義する介護保険の理念には明記されていることがあります。
それは、

○ 自立支援・・・単に介護を要する高齢者の身の回りの世話をするということを 超えて、高齢者の自立を支援することを理念とする。

というものです。
つまり、やってあげるのではなく自立してできるように支援してね。
ということが理念なのです。

介護保険事業に関わっている人でこれを理解している人は意外と少ないのではないかと

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第19話 作業療法の定義が変わったよ

第19話 作業療法の定義が変わったよ

突然ですが日本における作業療法の定義が変わりました。

作業療法とはリハビリテーションの分野のひとつです。その日本における定義がこの度変更されたのです。33年ぶりです、すごいことです。憲法が変わったかのような衝撃。

現行の定義はこうです。

身体又は精神に障害がある者、またはそれが予測される者に対し、その主体的な生活の獲得を図るため、諸機能の回復、維持及び開発を促す作業活動を用いて、治療、指

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第18話 高齢者は社会資源だ

第18話 高齢者は社会資源だ

高齢者はできることが少なくなっている
だから手助けをしなければならない弱い存在だ
社会的な資源を投じて保護しなければならない

社会にはこういったイメージが少なからずあるのではないでしょうか?

しかし一般的なこのイメージが高齢者をより追い詰めている要素があると僕は思います。
なぜならそういったイメージに当てはめるように制度や施設やサービスが作られてしまうことで、本来ならば高齢者ができることも社会

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