「物語化」について思う事
アメリカの作家エルバート・ハバードは「人がお互いをよく知れば、憧れも憎しみも生まれないだろう」という言葉を残した。しかし現実ではおびただしい数々の人間とすれ違う。時には見知らぬ男に肩をぶつけられてムカついたり、時には初めて見る店員の雑な対応に青筋をたてたり、横柄な客の態度に殺意を抱くこともある。そんな縁もゆかりもない自然災害と等しい遭遇率の人々の心情や原因を理解しようとするのは現実的ではない。肩をぶつけた男を捕まえて「なぜ謝りもせずに通り過ぎた? 責めてるんじゃない、理解し