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もっと見つめ合えていたなら。

わたしは、「目と目を合わせるコミュニケーション」から、ずっと逃げてきたのかもしれない。

そうするべき関係の相手であればあるほどに、目と目を合わせることを避けるようになってしまっていたのだと思う。


単純に恥ずかしかったのかもしれないし、幻滅されることが怖かったのかもしれない。

相手の期待に応えられない自分を隠したかったのかもしれないし、自分を知られるということに耐えられなかったのかもしれない。


近い関係になればなるほど、わたしは相手の目を真っ直ぐに見ることを避けてしまうようになっていたのかもしれない。


そんなことに気が付きました。



目と目を合わせるということ。

それはとてもシンプルなことだけど、そこには「わたしにはあなたが必要です」という非言語のメッセージが込められている。


そのことに、つい先日気が付きました。



わたしは、わたしを見つめてくれた相手にたいして、真っ直ぐに見つめ返すことができていたのかな。

「あなたが必要です」と伝えたい相手の目を、素直に見つめることができていたのかな。


多くの場合、できていなかったんじゃないかな。

家族にも、友人にも、好きになった人にも、好きになってくれた人にたいしても。


いつもわたしは何かをこわがって、目を合わせるということを避けてしまっていたんじゃないかな。



ふと、真っ直ぐにわたしを見つめてくれた人の顔を思い出しました。

愛しくてたまらなかったひとの記憶。


わたしがその人にとっての愛しくてたまらない相手で い続けられなかったのは、わたしが目と目を合わせることから逃げてしまったからなのかもしれないな。


その人だけじゃない。

「あなたが必要です」と想われる安心感を、わたしは大切に思う相手にほど、幸せにしたいと思う相手にほど、手渡すことができていなかったんじゃないかな。


なんで離れなきゃいけなかったのだろうと、思い出すとちょっと切なくなる相手が何人かいるのだけど、ああ、そういうことだったのだろうなと今になってやっと腑に落ちました。


もっと素直に見つめ返すことができていたら、壊れずにすんだ関係がたくさんあったのかもしれない。


でも、過去を責めてもしかたがない。

そのときはそれで精一杯だった。そのときなりに悩んで、そのときできる最善を尽くしてたよ。


だから、わたしはこれから、勇気を持とう。

「あなたが必要です」と、正直に伝える勇気を。


自分を知られることの怖さや自分を守りたい気持ちを越えて、「わたしにはあなたが必要です」と、そんなふうに伝え合いたいと願える関係を、わたしはこの先の人生で創造していきたい。


今のわたしに最も必要なのは、自分が愛しいと思う相手を真っ直ぐに見つめる勇気なのだ。



***


4月に開催いたしました「性・恋愛・コミュニケーション」についてのお話し会がきっかけでご縁をいただいたtamaoさんの、先日のこちらの記事に感銘を受けました。


この記事内で紹介してくださっていた詩を書かれた代々木忠先生の著書のひとつを(やっと)読んだのですが、

冒頭の数ページを読んだだけでもう、今日書いたような自分の過去のコミュニケーションの反省点や愛しい記憶がよみがえってきて涙が溢れて止まらなくなりました。

少し読んだだけでも、過去の経験や恐怖によって形成された真っ黒な心のしこりまで溶かす「愛の通った性の体験」をさせてもらったような、そんな気持ちになりました。


性の営みというのは、本来決して穢らわしいものなどではなく、人同士の究極のコミュニケーションの形のひとつだとおもいます。


ベッドの中って、肩書きもこれまでの経歴も自分が何者であるのかすらも意味をなさない世界。

何者でもないただの人と人同士が二人だけの世界観をつくっていく、とてもクリエイティブな営みです。


そんな一糸纏わぬ「人間  対  人間」のコミュニケーションの場で、自分への嘘や妥協やごまかしを重ねれば重ねるほど、自分にも相手にたいしても、不信感が募っていくのですよね。

そして、自分のほんとうの気持ちを開示することが怖くなっていく。

自分に触れられることが怖くなっていく。


はんたいに、忖度も虚栄心も脱ぎ捨てて、素っ裸の自分で泣いちゃうくらい幸せになれる人っていうのは、外の世界でも人の愛を受け取ってどこまでも幸せになっていける人。


なんか、そんなことを思い出していたら、泣いちゃうくらいの幸せを一緒に作り上げることのできる相手ができたら楽しいかもなあ~って、素直にちょっと思っちゃった。


恋愛において、よく「女は上書き保存」なんて言われたりもしますが、わたしにとってはどの恋愛も特別な初恋だったし、どの人だってそれぞれがわたしにとって唯一無二の運命の人。

(中にはとてもそんなふうには思いたくない相手もいるのだけれど、それでも何か意味があっての縁だったのだろう)


「目を見ることは、“わたしにはあなたが必要です” と伝えること」

そのことを知った上で、ああ、また『運命の初恋』を体験したいなあ。


noteに書くと本当に叶ってしまうと自分のなかで有名なので、これで本当にわたしに愛しいパートナーができたら笑ってください。


そしてこのSunao_HSPを通して書かれる文章も、読んでくれるかたと心で「まぐわう」コンテンツになったらいいなと、そんなことを思った次第なのでありました。




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