モダンでおしゃれなスイス バーゼル動物園
[この記事の内容]建築や看板にはスイスのデザイン哲学が生かされ、自然と調和した美しい景観となっている。動物の写真は少なめ。
だいぶ期間が空いてしまいましたが、バーゼル動物園の写真をアップします。
スイスのバーゼルと言うと、デザイン、特にタイポグラフィでとても有名です。装飾性よりも思想を重視するヨーロッパのモダンデザインの中でも、とくにシンプルで機能性が高いです。いわゆる日本の「ミニマム(ミニマル?)デザイン」はここやチューリヒのデザインに影響を受けているようです、が、「思想」「哲学」まで取り入れることができているかというと、まあそんなことはほぼないでしょう。国も時代も違うので当然ですが。
なお、この時私はミラーレスカメラを忘れていったためコンデジで撮影しました。なので動物の写真は遠目で数も少ないです。
チケット売り場からモダン! コンクリートやレンガなど人工的・直線的な素材と、緑に生い茂る樹木とが美しいコントラストを演出。
3色で表現された新しいペンギン舎の看板。いいですね。スイスらしいです。
まずはビバリウムに行きます。中に入ると暗い室内に水槽が並びます。
一枚の絵みたいです。中心に3つアイコンがあるのは、左から「足を乗せない」「スマホのフラッシュはだめ」「カメラのフラッシュはだめ」のピクトグラム。必要最低限の表示に、スイスのデザイン哲学に思いを馳せるところです。
ペンギン舎、飼育場までモダン、ていうかビルの一室みたい。ペンギンはどこでもスイスイ泳いでいて頼もしいなあ。
外のペンギンたち。
鶏が放し飼いのゾーン。一応網はあるのかな?
左のほうにワニがいます。
ゾウとコウノトリを一緒に展示しています。ゾウの運動場の隣にコウノトリの営巣を見おろせる展望台があり、そこから撮影しました。ディズニーの『ダンボ』の冒頭を思い出す組み合わせです。
ゾウ舎(屋内)。うーん、このかっこよさ。
右奥でカバが寝てます。
ゴリラとヒト。
ここからは建築シリーズ。
おしゃれな売店。この向かいに立派なレストランがあります。スイスは物価がべらぼうに高いのですが、ここはジュース4.5スイスフラン(540円くらい)とあり、安いほうです。
インコ舎? 鳥舎? でした。コンクリートの小屋は入り口で、奥の広いインコ小屋とつながっていました。
ダチョウ舎。美術館のエントランスかな?
サル舎。
サル舎の内部。
出口の売店とカフェ。風が通って気持ちいい。この向かいにカピバラかフラミンゴがいたような記憶がかすかにあります。
ここからは看板シリーズ。
ペンギンの解説版。上に白い正方形が3つ並び、下に半透明の解説がついていますが、下の解説文の文頭が、上の2つ目の正方形の左辺に合わせられていることにお気づきでしょうか。ドイツ語での種名の右にも、3つ目の正方形の左辺に合わせてフランス語・イタリア語・英語と学名が3行で記載されています。こうやってグリッドに合わせていくのが、1940〜60年代のスイス・タイポグラフィの手法です。
ビバリウムの解説はこんな感じ。バーゼルはドイツ語と英語が使われていますが、動物園ではドイツ語のみの掲示も多かったです。余白やグリッドを使ったデザインはスイスらしくて、シンプルなイラストとよく合っています。級数(文字のサイズ)も4種類かそこら。ちょっと取扱説明書っぽさもあります。
ペリカンとアシカのえさの時間をお知らせする看板。ここはドイツ語とフランス語の並記です。一番下は「動物への餌やりは禁止」の旨が書いてありますが、読めなくてもアイコンでわかるようになっています。バーゼルは観光都市なので言葉のわからない観光客も多いのでしょう。白と薄黄色の使い分けがおもしろいです。
「この先サイ」のイラスト。かわいい。
キリン・オカピ舎にもよく見るとイラストが。
おまけ
バーゼル動物園の最寄駅は路面電車なのですが、なんと線路に芝生が。そして駅の屋根の上には…
首をクロスさせたキリン。バーゼル動物園のシンボルらしいです。
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