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2019年10月に読んだ書籍一覧

📚機械学習エンジニアになりたい人のための本 AIを天職にする

AIという技術や言葉はすでに我々の生活に溶け込んでいますが、実際にAIのエンジニアになるためにはどのような準備をすればよいのかを、業界の全体像から勉強方法、試験や就職に至るまで具体的な行動計画がまとめられており、ビジネス書というよりハウツー本です。分野ごとにどのような技能や知識が必要か、関連サイトや書籍も多数紹介しながらかなり具体的に書かれています。

本書の構成として大きく「仕事編」と「実務編」に分かれており、私のようにAIエンジニアに本気でなろうとしているわけではなくこの業界をざっくり把握したい、という方であれば前半の仕事編のみでも良いかと思います。(とはいえ気付かずそのまま実務編までいってくらいさらっと読めてしまいます)


📚世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか? 経営における「アート」と「サイエンス」

アマゾンの☆やコメント数の多さが納得で、個人的にもこの本はとても勉強になりました。
なぜ世界のエリートは美意識を鍛えるのか?
 ①論理的・理性的な情報処理スキルの限界が露呈しつつある
 ②世界中の市場が「自己実現的消費」へと向かいつつある
 ③システムの変化にルールの制定が追いつかない状況が発生している
本書では「忙しい読者のために」というかたちでプロローグ的に、この問いに対する答えが冒頭で語られています。これが結論でなので、以降はこの3つの深堀り(1~3章)+α(4~7章)だから読まなくていいかなぁと思ったら…超もったいないです!
以下に①の深堀りを要約してみました。

経営には「アート」「サイエンス」「クラフト」の3つが必要で、昨今の企業では「サイエンス」と「クラフト」が重要視されがちだが、この2つに必要な論理的・理性的なスキルは、訓練を受けた人であれば遅かれ早かれ誰でも到達してしまう(論理的・理性的スキル=言語化できる=全てコピーできる)ので、最終的にはコモディティ化してしまう。そこで「アート」の分野(デザインという機能的な部分というよりもストーリーや世界観と呼べるもの)である直感的・感性的スキルが特にVUCAなこの時代に求められてくる。

「論理と直感」「理性と感性」これらのバランスが重要なのですが、「アート」と「サイエンス」はアカウンタビリティの格差により同じ土俵で戦うと必ず「アート」が敗れてしまう(「サイエンス」はキッチリ説明できるが、「アート」は曖昧・説明できない)ため、トップに「アート」を据え、両翼に「サイエンス」と「クラフト」で固めてパワーバランスを均衡させることでバランスを保つと良いとのことでした。


📚売上を、減らそう。たどりついたのは業績至上主義からの解放

毎日100食限定で有名な佰食屋のオーナーが著書です。なかなか目を引くタイトルですが、事業の目的が成長というよりも継続性に重きを置いているようで、損益分岐ギリギリで営業することで従業員の負担を最大限に減らしたことが、今までの飲食業界に旋風を巻き起こしたということでしょうか。

それでも毎日コンスタントにランチのみで100食売り切ることができるのはやはり「ひたすらに美味しいメニューを圧倒的なコスパで提供し満足してもらう」というシンプルな考え方にあるからこそなので、これは一度食べてみたいですね。
本書は全5章で佰食屋の成り立ちからそのメリット、読者が一番知りたいであろうお金のリアルな実態や具体的な従業員のシフトについても結構詳らかに書かれています。

それにしてもこの仕組み今はうまくいっていても、今後も継続していくことができるのでしょうか。自慢のメニューも時間の経過とともに飽きられていくこともありますし、食材原価や従業員のコストも上がり続けています。メインのステーキ丼以外にもすき焼き肉寿司等複数店舗も展開しておりますが、引き続きこのモデルが継続できていくのか楽しみですね。


📚誰でもすぐに戦力になれる未来食堂で働きませんか ゆるいつながりで最強のチームをつくる

二冊目の飲食本です。この本を読むまでは未来食堂というものを知りませんでしたが、HPを見るといろいろとすごいですね…。

本を読むよりもまずこのHPを見てみることで、未来食堂の特異性というかこのオーナーの特異性をうかがい知ることができると思います。
あつらえまかない(&ただめし)という仕組み、18歳未満限定サロン、開店前の事業計画書の原本や月次の数値報告(売上・原価・粗利等)も公開していますね。

前出の佰食屋の本のように事業について書かれたものではなく、まかないという仕組みによる不特定多数の従業員(というかお手伝い)とどうやって毎日の営業を行っていくか、チームとしてのマネジメント方法やその仕組みに特化して書かれています。(どうやらこの事業について複数の本を出されているようなので、そちらを参照してみてください。)
チームを作ることを組織、人、自分、その他の4つで区分けしそれぞれを章毎にまとめていますが、何といっても所々にある挿絵が著者の手書きなのか何とも言えない味のあるもので、店前のメニューを見ても書かれているところを見ると著者の遊び心が伝わってきます。

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