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2019年11月に読んだ書籍一覧

📚マイクロソフト 再始動する最強企業[上阪 徹

マイクロソフトと聞いて、何を思い浮かべるか。
windows、office、Surface、Xbox… どちらにしろGAFAのように日々世間を騒がせているかというとそういうわけでもなく、でも仕事では必須のツールとして我々を支えている…。そんな従業員12万人・売上10兆円の大企業であるマイクロソフトが、ソフトウェアからクラウドへビジネスの大転換を行っており、どうやって生まれ変わることができたのか、その全貌を具体的に解説した本です。

大転換のキーマンとなる存在がビル・ゲイツ→スティーブ・バルマー→と続いてきたCEOの3代目となるサティア・ナデラ。これだけの大企業が変革を実現するには様々な仕組みや従業員育成、働き方の改革に加えて、企業のカルチャーや目指すべき世界観、従業員のマインドや姿勢を変えて行ったことが大きいようです。
また、あまり世間にマイクロソフトの名が出てこないのは、コンシューマー向けの製品だけでなく、サーバソフトウェアやクラウドサービス等、toB向けの製品や技術のポートフォリオがとても広く、もはやビジネスの8割が法人向けになっていることが大きいとのこと。

さらにtoC・toBどちらのサービスからも取得できる膨大なデータを使って、これからのビジネスの根幹になっていくであろうAIや、我々の生活を一変させるMRの分野でも先陣を切っており、それらの先進性とこれまで行ってきた大転換によって、株価が最高値を更新し続けていることが、企業としての強さが盤石なものになった何よりの証ですね。

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📚労働2.0[中田 敦彦

オリラジのあっちゃんが、近年、吉本興業に所属しているサラリーマンという側面から、雇用者としての顔も持つようになった新しい働き方を「労働2.0」と名付け、自身の実体験を元に試行錯誤しながら得てきたこれからの働き方を「NKT(なかた)の仕事術」として34個に分類し、解説している本です。

仕事=人に役立つ暇つぶし⇒不満顔で働くより、リスクを恐れず楽しく働くほうがいい⇒自身の適性に合ったやいたい仕事をやったほうがいい、という仕事観のもと、一貫して「やりたいことを今すぐやれ、行動あるのみ!」という内容を様々な角度から訴えており、芸能人としてではなく、普通の一般男性という視点で日々の行動を変えるためのヒントを与えています。

今やテレビよりもWEB媒体での露出の方が多い印象がありますが、私もYouTubeやNEXTは良く見ており、確かにあっちゃんの強みが存分に生かされたコンテンツなのでこれらの活動と共に読むことをおススメします。


📚外食逆襲論[中村 仁

日本の飲食店がいかにIT化から取り残されているか、20年近く外食産業に関わってきたトレタの中村さんが、30年前の「POS革命」以降、現場のオペレーションや経営がほとんど変わっていない今の日本の飲食店の現状や課題、これから生き残るためにはどんな転換が必要かを解説した本です。

日本の飲食店には「人手不足」「ブラックな労働環境」という2つの課題がありますが、そもそもその根本原因は「生産性の低さ」にあるとしています。
なぜそのような環境に陥ってしまったのか?どうすれば現状を突破できるのか?具体的な事例や数字を元に解説していますが、この本で一番伝えたいことは「"商品"の時代から"関係"の時代になる」ということで、どの業界でも叫ばれている通り飲食店においてもこれからは顧客体験が必要ということですね。

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これまでのようにグルメサイトからの刹那的なライトユーザに頼った集客ではなく、商品・人・場という飲食店がもつ3つの要素のどこを磨いていくにしても、「ユーザが深く共感し、長期的な関係性を築くことができる店」→スナックのようなLTV視点での店づくりが必要とのこと。

飲食店というものを、商品提供の場として捉えてしまうと、肉体労働という観点で効率化や省人化、利便性という目線になってしまいますが、体験価値提供の場として捉えると、感情労働という観点で、本来働く人に内在している「人を喜ばせたい、楽しませたい。」というおもてなしの心を持って、人にしかできない濃い体験を提供することができる、ということですね。

また、タイムリーに本書の一部を紹介した記事がありましたので、こちらも是非。


📚会社を強くする多角化経営の実戦[山地 章夫

著者は北海道を中心に50以上の事業で年商160億の企業グループを構築した経営者です。「強くて永続性のある会社=多角化戦略」とし、多角化戦略を成功させるための新規事業の作り方と管理・組織のしくみを解説しています。多角化のメリットは主に次の4つ。
 ①規模拡大の近道になる
 ②リスクを分散できる
 ③社員の成長を促せる
 ④社長業に余裕が生まれる


本書は5章で構成されており、多角化のメリットや新規事業の立ち上げ方、多角化経営の管理方法や人材について等、多角化するために著者が実践してきたノウハウを公開していますが、「ニッチな市場で一番になれる分野を数多く持つことで会社規模を拡大する」ということで、100個の事業を成功させることを目標とした「THE 100 VISION」を掲げる著者のグループは、実に様々な企業で構成されています。

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とはいえ、立ち上げから5年以内に無くなった事業は全体の半数を超えている、ということでやはり新規事業を成功させるにはとにかく数を打つことも必要ですね。

また、多角化を維持・成長させていくためには様々な仕組みの開発や人材の育成が必要になります。その中で私がとても面白いと思った取り組みとして、委員会という仕組みです。
当グループで実際に行っている委員会として、
 社員満足委員会
 ハッピーカンパニー委員会
 経費削減委員会
 暮らしを遊ぶ委員会
 環境整備委員会 …等々
まさに学校で行っていた委員会と同じように、組織を適切に運営していくために「重要だけれど緊急でないもの」をテーマに様々な役割を社員で分担し行っているそうですが、委員会といえども多くの権限を委譲し、自ら考え運営していくため、①人材育成が進む②自主性を育むことができる、等のメリットがありつつ、③関節部門業務の肥大化が防げるという実質的なメリットも生まれるそうです。


ここ最近はコンスタントに月4冊のペースですが、アウトプットを疎かにすると月末が苦しくなってくるので(笑)、1冊読んだら書く→1冊読んだら書く、という習慣を作っていかなければ!と心に決めた月でした。



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