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歴史の真実:石川五右衛門

 安土桃山時代に世を騒がせた大怪盗石川五右衛門はお風呂が大好きであった。自分で入るのも好きだったが、それよりも好きだったのは人の風呂を覗くことだった。それは遺された五右衛門の盗品の大半が下着類だったことを見ても明らかである。何故か後の世で義賊扱いされている石川五右衛門であるが、実際は大阪城やその城下町の女性の下着類の盗みを繰り返していた変態であり、彼が金持ちからしか盗まなかったという伝説も、当時下着類は金持ちしかつけていなかったというだけの話であり、彼が庶民に気前よく小判を分け与えたという話も真相は、ある時下着を盗みに行ったらたまたま小判が落ちていたので、下着を持っていない貧乏人の可愛い娘に自分で買った女性用の下着を渡して、この下着を一週間履き続けたら小判を渡してあげると言って、一週間後に下着と引き換えに拾った小判をあげたという変態丸出し話に過ぎないのである。

 そんな当時でも常識的に許されない変態的盗賊行為を続けていた五右衛門にもとうとう焼きが回ってきた。自分のカミさんのねねはともかくとして2号の茶々の下着まで盗まれた太閤豊臣秀吉は激おこになって五右衛門を捕まえろとその毛だらけで全身真っ黒な毛を逆立て命令した。頭のいい治部少石田三成は五右衛門がお風呂好きで下着好きであることを利用して一計を企んだ。なんと城下町に大きな銭湯を作って美人を大勢招待すると書いた看板を立てたのである。当然このニュースはたちまちのういに城下町に広がり五右衛門などはニュースを知るなり真っ先に銭湯へと飛んでいった。

 しかしそれは罠であった。五右衛門がいつものように下着を盗もうと銭湯に入ったら誰もいないではないか。本来なら彼はそこで罠だと気づくべきであった。しかし銭湯・下着というダブルコンボにやられてしまった彼は冷静な判断力をなくして、もしかしたらお風呂の中で着替えているのかも、じゃあ僕ちんも一緒に入る〜!とまたで真ん中のものを隠して釜茹での風呂を開けてに飛び込んでしまったのだ。

「アチイーよぉ!」

 と五右衛門が叫ぶと同時に銭湯の四方の壁が倒れてお白洲が現れた。なんと銭湯はお白洲の中に作られていたのだ。

 天下の大悪党石川五右衛門は結局フルチンのまま釜茹でにされたが、そのあまりに情けない最期は全くと言っていいほど知られていない。それどころか石川五右衛門が変態の下着泥棒だったということさえ全く知らていないのだ。やはりそれさ石川五右衛門伝説というものが早くからできてしまったからであろう。庶民は石川五右衛門という男に権力に反抗する英雄を見て自分たちの理想を託したのだ。その理想の人物がただの下着泥棒だったと知られてはあまりに都合が悪い。だから石川五右衛門は英雄となり、下着泥棒であったという事実は秘匿されたのである。




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