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そらのうた

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2020年5月の記事一覧

言葉だから伝えられること

言葉なんて嫌いだ

言葉一つで不意に人を傷つけてしまう
無自覚に無邪気な笑顔を浮かべながら

言葉なんて嫌いだ

人の心をそれだけで当て嵌めてしまう
君の悩みは君の願いは何処にあるのか

言葉なんて嫌いだ

本音とは裏腹に綺麗な仮面を形成してしまう
口にできない本心を閉まった人だけ損をする

言葉なんて言葉なんて

言葉一つで人を殺してしまう
言葉一つで人を安堵させうる

後者に目を向けたい

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星の詩

人類の憧れ

古代人の標

死者の代名詞



手をかざしても届かないそれに

薄らと光る宙に浮かぶそれに

幾多の人がどんな眼差しで眺めただろう



星が宙を翔る一瞬

目を瞑り両手を組む

おまじないに似た祈りを捧げる

叶うとはつゆほど思わなくとも



遠く離れた恋人

想像力の源泉

過ぎ去りし辛い過去

あなたを見つめて私は何を思う



孤独だった夜

独りぼっちの帰り道

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ブルーアワーを君に送る

未明の頃合いに私は外に出て桟橋に横たわり写真を撮る

この時間にだけ姿を現す紫と青が入り混じった空、ブルーアワーを瞳とカメラに収めるのが日課だ

私がこの空を撮る理由はまだ私が始まっていないから
陽が登らないこの時間が私に味方してくれるような気がした

私は未熟で未完で未成年で
物語は始まってさえいない

誰か1人、理解者が欲しかった
派手なブランドや飾りのための恋愛、
見栄だけに留まらない人と繋

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飾らない言葉で君を飾る

飾らない言葉で君を飾る

言葉は想定通りの速度を帯びないから悲しい

直線に沿って君の心臓に届けばもどかしい気持ちにならないのに

僕の思いはスローボールで忘れた頃に君に届くのかな

もしかしたら届きもしないで地べたに着地するかもしれない

梢と梢の間から零れる光のように
すっと君の心臓に届いて、届け

伝えたいことは一つだけ
忘れて欲しくないことは一つだけ

どんな君も どんなときも
言葉には収まらないほどに
僕は君に惹

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