「ソ連が存在していたら、こんなことは・・・」 「それは詮無いことですよ」
分断凍結された紛争地で活動する私と同僚のボリスのやり取りだ。ほぼ念仏のように唱えられる、お決まりのフレーズである。日本語で「詮無いこと」と訳してあるが、ロシア語原文だと相当に卑猥な表現になる (если бы у бабушки был хуй, то она была бы дедушкой「おばあちゃんにイチモツがついていたらおじいちゃんだったのになあ」)。すでに30年前にお亡くなりになったソビエト連邦を偲び(?)、共産主義の墓標の上に点在する血が混ざった糞の山を見つめ、