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Дневник ликвидатра в ебенях

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露勢力圏をうろうろしてます。
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記事一覧

神に見放された土地と独立愚連隊

テントに刺すような日差しが差し込み、上半身を襲った。凄まじい熱にたまらず目を覚ますと、隣…

nari
5か月前
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そして人民は埋葬される

慈愛を示す人達 平時もしくは銃後において、善良な市民、そして家庭では心優しい父親(母親)…

nari
1年前
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燃える聖母

苛烈な砲爆撃により生じた黒煙が帳と化し、周囲を覆っている。車を建物の中へ頭から突っ込み、…

nari
1年前
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ひまわりとドネツクの詩人

「わからない。もうわからないんだ。どうすればいいのか、もう。手遅れなんだ、何もかも。なぜ…

nari
2年前
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コイントスと戦争の行方 ーマリウポリ郊外にて

 2022年2月16日。明朝の首都キエフからぶっ続けでランドクルーザーを駆りおよそ9時間…

nari
2年前
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アルメニア独立記念30周年と戦後

第二次ナゴルノ・カラバフ戦争が2020年に始まり、皮肉にもその壊滅的な敗北から一年後に、…

nari
2年前
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「ソ連が存在していたら、こんなことは・・・」 「それは詮無いことですよ」

分断凍結された紛争地で活動する私と同僚のボリスのやり取りだ。ほぼ念仏のように唱えられる、お決まりのフレーズである。日本語で「詮無いこと」と訳してあるが、ロシア語原文だと相当に卑猥な表現になる (если бы у бабушки был хуй, то она была бы дедушкой「おばあちゃんにイチモツがついていたらおじいちゃんだったのになあ」)。すでに30年前にお亡くなりになったソビエト連邦を偲び(?)、共産主義の墓標の上に点在する血が混ざった糞の山を見つめ、

ドネツクはどん底

いつもどおり朝8時にかかってきた電話に叩き起こされる。被拘束者の母親からの電話だ。最近は…

nari
3年前
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ドネツクに住むインテリゲンツィアの話1

※このお話はたぶんフィクションです。実在の人物や団体とはあんまり関係ありません。 5月初…

nari
3年前
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境界線

どこでどのような活動をしているのか詳しく書くことはできないが、その国は武力紛争によって分…

nari
4年前
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