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俺だけの、散らかった部屋のゴミ箱

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    詩に限らないが、内容がぼかされてるもの

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くる

ぐすん、ぐすん、くるしいよ、

    • 好き嫌い

      好き嫌いが治るものなのかどうか、それは諸説あるけれど、嫌いでも飲み込まなければならない状況を何度も何度も経験すると、体がどうにかしてその味と熱さに慣れようとするのは確かだ。俺は、焼酎が嫌いだったけれど、それがアルコールの中で一番安くて、自分を救ってくれる存在だと知ったときは、まずいなんて思わなかった。思う余裕もなかった、の方がいいのだろうか。よく飲んだ。 俺は、好き嫌いは治らないと思う。飲まなくなった今、焼酎は、嫌いだ。

      • 遅刻 希望

        みんなが、同じ教室で授業を受けてるみんなが、シャラシャラと立つ音が薬のパッケージ同士がこすれる音だと知らなければいいなと思いながら、遅刻した俺は運良く一番後ろの席で、バッグから教科書を出した。特に整理されているわけじゃないから、ファイルにぽんと入れてた薬を机の上に出す訳にもいかないから、それらをバッグに戻そうって思って結局うるさく鳴った。見下ろした大きなショルダーバッグには、帰りにコンビニで発送するメルカリの荷物、ノート、お酒、お酒だけを買うには気まずくて一緒に買ったミックス

        • インソムニア-2

          インソムニアだ。 昨日は少しやばかったけど、今日は大丈夫なんじゃないかと思ってた。だって、君がいるし。安心材料、だし。でも心のどこかでは、不安を覚えてた。だって、隣に人がいる訳だし。それって、寝にくいし、居心地、悪いし。 君の隣で目をつぶった時、もう既にかなり眠くて、いいや、眠剤が効いたときってじつは眠いんじゃなくて、脳がかったるくなってるだけなんだけれど、こんなこと言ったら君は心配するかな。とにかく、おやすみもろくに言いたくないほど、脳みそ率いる体を動かすことはかったるく

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        記事

          インソムニア

          インソムニアだ。 金縛りに遭った時は指先から。このまま再び眠りに落ちるか、頑張って目覚めるか、だけれど、このまま再び眠ろうとしたって悪夢に苛まれるに決まっている。私は睡眠の質が落ちても、一度起きることにした。 「この部屋には絶対に何かがいる。」 そう思えてならなかった。私は知っている、この思考が根拠のないものであると。だから対抗する、「この部屋には何もいない。」ただ、恐怖が私をとらえて離さない。根拠などない、ただ人間が原始的に持っている、暗闇への恐怖、のようなもの。普段は片

          インソムニア

          「人格障害の思う壷」

          書くから読めなんて言えないし、書いたから見せたら読みたくなるし、だから俺の中のもう1人の自分は、お前が彼女を病みのぶちまけ先に利用したから、お前のこと嫌いになったんだ、ついに、そう、長い付き合いの中でたくさんたくさんこんな不安はあったけれど今、ついに、愛想尽かしてブロックしたんだって言ってくる。もっと工夫していれば、もっと誰にも迷惑をかけない場所で吐いていれば、もっと、いいや、誰にも迷惑をかけない場所で、お前が死んでいれば。 ただ俺は、長く、すっごく、仲良くしてくれた彼女が

          「人格障害の思う壷」

          うんざり

          療法にうんざりしたので、愚痴を書く。 今までずっと希望だったものを否定しなければならないので、なかなか口に出しにくいものはある。何をやってるかっていうと、スキーマ療法というもので、薬物療法の効かない愛着系に効果が期待できる療法、との、ことらしい。 「無理」。 ステップのひとつ、ひとつ、そんなことができたら、苦労しないのだ。気分の波が大きい。ケータイはお守りだ。でもケータイそのものが私の人生を狂わせている。私は本当に、変わっているんだろうか。 マインドフルネス、これも無理。

          うんざり

          2024.05.22

          読んだ。 俺と善良な悪魔は、例に漏れず合体した。 可哀想な悪魔は、今日も喋っている。 理由や出自はわからないが悪魔はいる。そういう視座を持てるのはよい。スキーマだの、認知の歪みだの、小さい頃の自分と言われても、なかなかしっくりこないものだから。因果など、恣意的だ。マインドフルネスは、想像以上に気力がいる。無意識の思考まで追いかけるのが、ひどく疲れる。頭の中の川を流し続けるのも、地味に疲れる。 その実、悪魔は、よい。そこにいるのは自分かもしれないが、いったん、ひたに、悪魔だ。

          乖離

          現実が箱庭みたいだと感じる。 この足で行ける場所は限られているし、狭い家で一日の半分は完結するし、18になるまでは好きな時間に外に出られないし、ワープはない。 素手では木を1本切ることも出来ない。道具を使っても難しい。道具を買うにもお金がいる。人の頭は覗けない。 ゲームの方が余程自由で奥深くて、現実らしいと感じる。 現実に閉じ込められている気がする。 思い通りにならなくて、不自由で、不平等で、特に美しくもなくて、モノが存在しているだけの現実。 現実の風の匂いや、人に抱きしめ

          現象

          たまに、それは落ちている。 赤、     黄色、    青、       回路に、正しい経路で 電流が通って初めて、それは起こる。   それは、物ではなく現象          それは、形が表す妙 脳の奥、その奥、いや、喉を貫く引き金が引かれる。 身体の停止…思考にできる空白、遅れてやってくる感情の竦み、諦め、恐れ。弱った水晶体は過去を見る。ものを見るのは、私の意識。今も、過去も、色も形も、言葉も、現象。世界は、意識の電流で、世界は言葉で、できている。 眠気の弾丸

          生血

          罪の深い朝、部屋の電気からカーテンの光に変える時 ブランデーとマグ、加えてポカリスエットのゴミ ベッドに染み込んだ血に何を見出すも自由、嘲りの喘ぎ声 「青い世界はもう終わり!さあさ哀しみの人魚姫。早くしなさんな、泡は誰にも気付かれないで、名実おしゃかになっちゃうぜ 鮮やかな暗闇を闊歩しよう 冬の孤独の匂いに、彼女を喰らった青い波の底で、砂の裏側はずっと赤く脈打っていたろ その裸足の指で掴んだ向日葵畑の土は、さて、どんな味がする? ほら、笑えよ おまえの笑みで太陽は出る 踏

          ガチャン、ガチャン、ガチャン、つけたテレビの音しか見えない。 「壊されて、侵されて、素知らぬふりをされた俺の夢。溺れている自分が言葉になる口を塞いで、泡にしない。俺の詩は作り物だ。固くて冷たく、乾いた地面にただ俯いて立って、白い額を組み上げただけのこと。詩が、増えた。本当は、真昼の太陽の光射す海の、暗い水底に沈んでいたい。その大きな流れに触れて、溺れて、泡にして、空気のように水を飲んで、『もっと微睡むように深く、深く、深く』、私は、自分の内に溺れて死んでいたかった。冷たくな

          切り貼り、断片、七十五日

          俺は何度も愛してといって抱きしめられて好きだと言って、好きだと、ずっといっしょだって、愛してるって、あんなに求めていた、あんなに焦がれた言葉に感慨のない暗い昼も、うたた寝も、玄関の外も、夏の初めも、夜の寒さも、冷たい雨も、何もなさも、過ぎる日も、つぶる目も、サンダルも、花の芽も、眠い息も、いつまでも、いつまでも、変わらなければ 合皮にかいた汗も、衣擦れも、週末も、宿り木も、淀んだ湿気も、風も、灯り火も、名残惜しさも、全て記憶して、なくさなければいい 明日も明後日もその次も来

          切り貼り、断片、七十五日

          アルジャーノン

          あぁ、耐えられない。名作を観るにも脳が耐えられなくて笑う他に今は無い。酒が必要だ。耐えられない。ものを観るにも、頭が必要だ。俺は頭が貧しい。無限のパワーなんて存在しない。俺にあるのは弱りきったこの頭だけだ。ひとつずつ、愛を込めて神様は俺の頭を、わからなくさせていく。 俺は衰えた。これからどうなるのだろう。 呆けた白痴の将来。

          アルジャーノン

          十三段

          いるもいないも同じさ、僕は のらりくらりの常日頃 隠されてきたジョーカーのように この喉に手をかける現実の その手首を切り落とせ 鮮やかなる血飛沫の空白をしゃなりと歩く 時計の針に従って 板チョコに添えたブランデー マグカップを持つ赤い爪 ねえ ほら 君も 甘やかなる現実逃避、そのひび割れを喫する三時 ひとりふたりも同じさ、ほら うだる暑さの不明瞭 切り札は盤面を覆す 顔を歪める現実の 不細工な首ごと切り落とせ 雁首を揃え置こう 十三段まであとひとつ 死刑執行はアン

          五月、青色

          五月、初夏、風の匂いと君の青い色を 君の横顔に見た 長い髪がそよいだ 君がいつかいなくなったから わかってたから 消えないように心に穿った それでも 遠ざかる、君が詩に成っていく 青も忘れた僕に 風も吹かぬ夜を 淀んだ道で転んで 暗い部屋で何かを見ていた 閉めたカーテンも、馬鹿みたいだよな いつも愛なんか知らずに 笑っている未来が嫌いだったから だから過去に縋って 遠ざかる君よ、詩に成っていけ 愛も忘れた僕に 風の匂いがする コンクリート造りの一室も 胸が張り裂け

          五月、青色