難聴ソル

1978年福岡県久留米市生まれ、長崎県島原市で育つ。生まれつき両耳難聴。2013年に左…

難聴ソル

1978年福岡県久留米市生まれ、長崎県島原市で育つ。生まれつき両耳難聴。2013年に左耳に人工内耳を装用。社会福祉士、精神保健福祉士、診療情報管理士たまにコラムニスト。

最近の記事

新たな生活様式〜世界が広がる可能性も〜流れにのってみては

第107回 難聴ソルのゆんたくTime 2020年(令和2年)6月5日 島原新聞掲載 5月15日に長崎県内で新型コロナウィルス緊急事態宣言が解除されましたが、引き続き「3密」(密閉、密集、密接)を意識しながら行動しましょうとのこと。そんな状況の中で、皆さんはどう過ごされていますか?私は、毎晩のように字幕付きのオンラインミーティングに参加しています。 私が主に使っているのはZOOMというアプリです。 ZOOMはこのアプリをインストールしておけば、参加したい集まりに申し

    • 祖父母の人生振り返り〜自分のルーツ辿ってみては〜

      第108回 難聴ソルのゆんたくTime 2020年(令和2年)11月19日 島原新聞掲載 寒くなってきましたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか?久しぶりの投稿になりますが、今、伝えたい、と思うことがあり、筆をとりました。今回は、私の祖父母への想いをつづらせていただきます。 11月8日は、祖父母の70周年の結婚記念日でした。70年という長い時(とき)を支え合い、仲良く過ごしてきた二人。波瀾万丈の歴史をくぐりぬけ、今もなお健在でいてくれていることをとても嬉しく思います。

      • 次世代のためにも〜人工内耳 全市町で補助を〜

        第106回 難聴ソルのゆんたくTime 2020年(令和2年)5月28日 島原新聞掲載 平成30年4月5日付の新聞に、人工内耳の買い替え時の公的助成が始まったこと、そして、令和元年5月9日付の新聞に、人工内耳の利点とメンテナンスの経費の課題について書きました。書いた当初は、これから人工内耳を買い替える予定のある時、次世代の子ども達やその親が困らないようにという思いで書きました。 この公的助成が平成31年度(令和元年度)までで一旦終了するということでしたので、駆け込みに

        • ニュースに字幕を〜難聴者など念頭に放送を〜

          第105回 難聴ソルのゆんたくTime 2020年(令和2年)4月24日 島原新聞掲載 いま、コロナウィルス感染拡大が止まらず、日々増え続けています。長崎県内でも1人2人と増えてきています。毎日不安も増して、日常生活が変わっていくことにより、さらに不安が重なります。皆さんもそう感じているのではないでしょうか。 私はいつにもまして、ニュースを見るようになりました。できるだけ正しい情報を得て、いま自分がすべき行動をきちんと把握しておきたいと思っているからです。自分の命を、

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          愛の映画祭に参加し〜社会の一員として互いに〜認め合う大切さ実感

          第104回 難聴ソルのゆんたくTime 2020年(令和2年)3月13日 島原新聞掲載 今、私は皆さんに伝えたいと思うことがたくさんありすぎて頭の中が混乱しています。この状態には理由があります。それは1月に行われた「第4回ながさき愛の映画祭」に参加し、いろんな衝撃を受けたからです。 この映画祭については開催前に島原新聞でも告知をさせていただきました。私は、UDトークが登壇者の後ろにある映画用のスクリーンに大きく映し出されるということに興味をもち、参加してみたのです。こ

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          運命の犬と出会う〜一生のパートナーに〜ともに新たな挑戦

          第103回 難聴ソルのゆんたくTime 2020年(令和2年)1月25日 島原新聞掲載 たびたび島原新聞にも登場していた、私の愛犬バディがこの世を去って2年が過ぎました。この2年間はなんとなく心に穴が開いたような気持ちでいました。 令和元年の9月下旬のある日、母から突然、LINEメッセージが届いたのです。「あのときの子犬、まだいましたよ。飼いますか?」私は、色んなことを考えて、すぐには返事ができなかったのですが、そばにいた主人がOKと快諾してくれました。「え?本当にい

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          長崎から島原へ〜軽い気持ちで路線バス旅〜車内でほっこり逸話も(下)

          第102回 難聴ソルのゆんたくTime 2019年(令和元年)12月7日 島原新聞掲載 (下) このあとはいよいよ、小浜から雲仙へ。ここで一つホッコリしたエピソードがありました。バスが坂を登り始めた頃のバス停で、両手に野菜を抱えたおじいさんが乗ってきました。2つ3つ先のバス停で降りようとしたおじいさん。多分乗車券を取っていなかったらしく、「○○から乗った」と千円札を渡していました。本当なら乗車券と運賃を小銭で箱の中に入れないといけないようで、運転手さんは「○○円入れて

          長崎から島原へ〜軽い気持ちで路線バス旅〜車内でほっこり逸話も(下)

          長崎から島原へ〜軽い気持ちで路線バス旅〜車内でほっこり逸話も(上)

          第102回 難聴ソルのゆんたくTime 2019年(令和元年)12月6日 島原新聞掲載 (上) のんびりゆったり路線バスの旅(?) 普段私は長崎市内に住んでおり、実家のある島原には自家用車で帰ります。いつもは同じルートで一時間半ぐらい。ところがたまたま、今回はちょっと変わったルートで島原まで帰ろうと思い立ちました。 長崎市内のバスや電車で使うために持っていた長崎スマートカードが12月までに使えなくなるということ。これはなるべく使ってしまおうと思い、島原までバスで帰

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          映画祭のパンフに〜UDトークのロゴマーク〜初めて見て感動

          第101回 難聴ソルのゆんたくTime 2019年(令和元年)11月21日 島原新聞掲載 たびたび島原新聞でUDトークのことを書いてきました。島原の皆さんはUDトークについて他の地域の方よりも関心を持っていただいていると思います。 しかし、まだまだ身近な存在ではないようです。私もこれまで街角で見かけるポスターやチラシでUDトークつきというものは見たことがありませんでした。ですから、自分が見たい、聞きたいと思う講演会や舞台などにはUDトークサポーターの坂本朋恵さん(島原

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          両親へ「ありがとう」 揺るぎない深い愛に感謝

          第100回 難聴ソルのゆんたくTime 2019年(令和元年)9月12日 島原新聞掲載 感謝の気持ちを伝えるのは、簡単そうで実は難しいことです。それが身近な人であればあるほど生活の中に紛れてしまい、ありがたいと思いながらもその場で伝えることができないことが多くあります。 2010年8月の第1回掲載から島原新聞連載100回目を迎えるにあたり、何をテーマにしようと考えたときに、私を私であらしめてくれた母への感謝の気持ちを書きたいと思いました。私はよく「あなたの話し方は難聴

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          UDトーク接続に〜自分一人で挑戦し成功〜世界がまた広がる

          第99回 難聴ソルのゆんたくTime 2019年(令和元年)6月12日 島原新聞掲載 5月30日のニュースで三菱UFJ銀行が紙の通帳を廃止し、スマホかパソコンを使った「デジタル通帳」に切り替えるという情報を知りました。「紙の通帳がなくなるなんてありえない!」と、とても驚きました。しかし周りを見てみると紙媒体がどんどん少なくなってきています。お金のやりとりも現金ではなく、カードやスマホで決済するキャッシュレス化が進んできました。スーパーにいっても、セルフレジ化が進んでおり

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          イベントに感謝〜私はわたしのままでいい〜素の自分 思い新たに

          第98回 難聴ソルのゆんたくTime 2019(令和元年)年6月8日 島原新聞掲載 先日お知らせしていたイベント「大人の自己肯定感をつけるために 愛(LOVE)・命(LIFE)・光(LIGHT) 〜私がわたしらしくあるために〜」(5月18日・島原市有明総合文化会館)が、大きな感動とともに終了しました。中身はもちろんのこと、全体にUDトークをつけることができたこと、そして実現してくださった実行委員長であるコリンズ知佳さんとの出会い。いつも隣にいてくださるUD訂正者の坂本朋

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          大人の自己肯定感を〜18日に「愛・光・命」〜合唱や映画、座談会(下)

          第97回 難聴ソルのゆんたくTime 2019年(令和元年)5月15日 島原新聞掲載 (下) 愛(LOVE)・命(LIFE)・光(LIGHT) 私がわたしらしくあるために 【日時と会場】 日時 5月18日(土) 開場 14時30分 開演 15時 終了 17時(予定) 会場 島原市有明総合文化会館大ホール 【プログラム】 △第1部=合唱「ぬくもりのきおく」(スクリーン文字情報付)、平面映画上映「LIFEいのち」(手元のスマートフォンを利用しての文字情報付) △第2

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          大人の自己肯定感を〜18日に「愛・光・命」〜合唱や映画、座談会(上)

          第97回 難聴ソルのゆんたくTime 2019年(令和元年)5月14日 島原新聞掲載 (上) 〜大人の自己肯定感をつけるために〜 愛(LOVE)命(LIFE)光(LIGHT) 私がわたしらしくあるために これをテーマとした催しが18日に、島原市有明総合文化会館で行なわれます。内容は、合唱、映画上映、そして著名な医師2人とヒブノセラピスト(催眠療法の専門家)1人という子どものスペシャリスト3人による座談会です。ぜひ皆様に紹介したいと思い筆をとりました。 私が1番惹か

          大人の自己肯定感を〜18日に「愛・光・命」〜合唱や映画、座談会(上)

          人工内耳の利点とメンテナンスの課題〜制度の継続と充実を〜

          第96回 難聴ソルのゆんたくTime 2019年(令和元年)5月9日 島原新聞掲載 私は人工内耳をしてから今年で6年目になります。自分では大きな変化は感じませんが、周りの方から「前は聞き返すことが多かったけれど、今はそれがなくなったね」、「遠くから呼んでも気づくようになったね」などと言われます。 そのようなことを聞くと、知らず知らずに聞こえているんだなと思い、手術をして良かったと思います。人工内耳は体内機を一度埋め込むとそれを一生使うことになります。一生メンテナンスを

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          日本語対応手話と日本手話は異なる言語〜違い理解し条例を〜

          第95回 難聴ソルのゆんたくTime 2019年(平成31年)4月16日 島原新聞掲載 4月5日付の島原新聞の見出しに大きく「手話言語条例の取り組みは」という言葉がありました。私は何だろう?と思い、内容を確認しました。市が条例の制定を進めているとのこと。これは大変喜ばしいことだと思います。 全国的に手話言語条例が制定されていますが、この条例は、誰のために、なにを目指した条例なのかをきちんと理解しておくことが必要です。 皆さんは手話には2種類あるのをご存知ですか。一つ

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