🏵️見えないボクのともだち【創作童話】

「おーい！聞こえるかー？」

ボクは見えないともだちに呼びかけた。

でも、どうしたのだろう？返事が返ってこないよ……。

あの日から返事してくれないんだ……。

※

ボクには見えないともだちがいるんだ。

でもそれは、ボクの影でもないし、鏡に映るボクじゃないよ。

見えないともだちはいつもボクと一緒にいるはずなのに誰にも見えないだ。

なんか、変だよね（笑）

ちゃんとココにいるのにね。

※

はじめて会ったときは、ボクがころんでひざこぞうをケガしたときに「がんばれ！」って、応援してくれたんだ。

ボクはその応援がうれしくて痛いのをがまんして起き上がれたんだ。

それからボクたちはいつも一緒だよ。

ボクは犬がキライなんだ。だってワンワンほえてこわいんだもん。

でもそのときも「犬はこわくないよ。ともだちだよ」っておしえてくれたんだ。

ボクは怖かったけど、犬の頭をナデナデしたら、犬がボクの顔をペロペロしてくたんだ。

それからボクと犬は友達だよ。

これも見えないともだちのおかげなんだ。

でも、あの日から見えないともだちが返事してくれなくなったんだ。

※

友達のダイちゃんがショウちゃんをいじめていたんだ。

ボクはショウちゃんがキライじゃなかったけど、ダイちゃんにさからえなくて、ボクもショウちゃんをいじめちゃったんだ。

そのとき体の真ん中に穴が開いたような変な感じがしたよ。

もしかしたらその穴から、見えないともだちがどこかにいっちゃたのかな？

ボクのことキライになっちゃったのかな？

その日はどこも痛くなかったのに、なぜか涙がとまらなかったんだ。

ボクは見えないともだちにまた会いたくて手紙を書いたんだ。

でも、ボクは見えないともだちの住所を知らなかったから、手紙はまだポケットの中にあるよ。

どうすれば見えないともだちにまた会えるの？

※

ボクはダイちゃんがキライだ。

だって、弱いものいじめが好きなんだもん。

それなのにボクはダイちゃんと遊んでいるんだ。

ほんとうはショウちゃんともあそびたいのに……。

そのとき思い出したんだ。

見えないともだちがいなくなったときのことを、そのときボクはダイちゃんといっしょにショウちゃんをいじめていたってことを。

ボクはみんなでたのしく遊びたいだけだよ。

ショウちゃんをいじめたいわけじゃないよ。

そのとき小さな声で「がんばれ！」って聞こえたんだ。

ボクはがんばってショウちゃんをかばったんだ。

そうしたらまた「がんばれ！」って聞こえたんだ。

ボクはダイちゃんに「みんなで遊ぼう」って言ったんだ。

ダイちゃんはボクを殴ったんだ。

ボクは痛くて泣きそうだったけど、大きな声で「がんばれ！」って応援する声が聞こえたんだ。

ボクは涙をこらえて「みんなで遊ぼう」ダイちゃんにまた言ったんだ。

ダイちゃんはとまどっていたけど最後には「うん」ってうなずいてくれたんだ。

ショウちゃんはボクに「ありがとう」って言ってくれたんだ。

ボクはうれしかった。

※

そのときボクは見えないともだちが誰なのかわかったよ。

それはボクの「勇気」だったんね。

その日からボクは本当の友達が二人もできたんだ。

これも見えない友達のおかげだよね。

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最後までお読み頂き、ありがとうございました💖

子供たちが読んで楽しんで、友達の大切さを少しでも考えてもらえるといいなぁ🌟

今後もガンバっていきますのでスキ・コメント・フォローなど頂けますと励みになります❗❗

まだまだ、note初心者ですが、皆様の喜んでもらえる作品を作りたいと思います💖

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