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唄 / 詩

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解離性同一性障害、多重人格者です。 紬さんウタさんによる言葉を綴っています。
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2020年8月の記事一覧

そっと かいなに いだかれ ゆられよ
揺籠

哀しみも
怒りも
憤りも

子らよ

つぶさに語りかけ ふるえて還れ

ななし子のこころ
みなし子のうつつ

やすらかであれよと コウノトリが唱う

そっと かいなに いだかれ ゆられよ
Lullaby

ひとつぶ種を遺し 来る刻まで

山積みのがらくたを掘り起こしている

掘れども掘れどもがらくたばかりの山を
切り崩している

虚ろな眼
がらんどうの体

嘆く間にも雪崩は起き

雀がちゅんと鳴いた

立ち上がり 目を覚ませ
空を仰ぎ 骸を踏め

雷よ 薙ぎ払え
震えるこの手を穿ち

叫びよ喉を裂き 咲き狂え

真夏の夕べに狂い咲きの桜
咲けば散ること知っているか

絶望的に愚かな私は
底無し沼でも笑えるか

病窟で膝を抱える
いらぬ命なら焦がれ死にたい

しょうしんに身を委ね
転げ堕ちる先は。

夢であれたら知らぬ振り
欲をかくなら世迷いごと

振り子は揺れ
砂時計が鳴る

松毬薊の恋

時を止めて
この瞬間

ここにある空気
儚いいろは

孤独に堕ちた 爪先の先
ここだよと手招き 灯火が灯る

茂る棘の荊も 歩こうか 歩こうか

灯火が揺れる
たゆたう鼓動

小さく虹がかかった

言の葉越えて 心灯る
拙い声は 何処まで届くか

唄え

蛇も食べない 野茨の花

はるまちぼうけ

黄色いかさ
まあるい帽子

缶かんのあめ玉
溶けちゃったチョコレート

お布団はがして
ふかふかのタオル

このままのんびり
お日様はぎらぎら

ピクニック いついくの

はるまちぼうけ

ぶかぶかのくつ
でっかいリュック

準備できたよ

お日様だけ あつい