なみくみ(みなみたくみ)

大学院時代に地方の魅力に惹かれ、リサーチや創造に取り組み、ついに長崎・島原に単身移住。…

なみくみ(みなみたくみ)

大学院時代に地方の魅力に惹かれ、リサーチや創造に取り組み、ついに長崎・島原に単身移住。 普段は建築デザイン・設計のお仕事をやってます。発信は個人としてのものに限っています。

最近の記事

私が長崎に移住し、建築に取り組むわけ#13 これからの目標

みなさま、お久しぶりでございます、なみくみです。気づいたら数年ぶりの投稿になりました。そろそろペンネームをひらがなの実名に切り替えて、より発信装置として活用していきたいと思います。 長らくnoteの更新を止めていましたが、私自身ついに大学院を修了し、今年の春晴れて社会人になりました。 そんな私でございますが、なんと、現在、長崎県は島原市に単身で移住する決意をし、新卒で建築設計、建築意匠のお仕事をさせてもらってます。 なんでそんなことになったの?まあ、それには色々な出来事

    • オンライン下だから得られる現地からの学びの可能性 #12 旅のように学ぶ

      大学は開かずともバスの窓は開いている。そんなご時世である。 そんな状況下で大学院に入学した。私、専門は建築(と都市)のデザインである。 私は閉鎖的な大学院は好きではなかったので山の上にある自校の進学に乗り気ではなかったし、環境も変わらないからげんなりしていたけれども、オンラインだったら、ちょっと融通が利くようになるのかなとか、講評会の時やエスキスの時に変に感情的に責められる、あの若干理不尽なことが減るのかなとかちょっと期待はあった。 大学院とはいえ普通に授業がある。設計

      • 積み重ねた時間の大きさよ #11 旅 インド④

        インドのラジャスターン地方には、色のついた街がたくさんある。赤の街ジャイプル、青の街ジョードプル、黄金の町ジャイサルメール、白の街ウダイプル。時間はない。ならば青の街が見てみたいなあと思い、寝台列車で向かう。 今日は一等車だ!と思いルンルンでオールドデリー駅へ。プラットフォーム3番。東京駅の京葉線かよ、というくらい遠い。400mくらい歩き、20両ある電車の一番奥に一等車があって、一等車って何だろうなと思った。 スプライトだけ買って乗り込み、ここから暫くは孤独だ。何せ日本人

        • 理性も自由も声高に #10 旅 インド③

          チャンディガール。知っている人は知ってるし、知らない人は全くしらない街であろう。もっと言えば建築をかじったことがある人なら当然知ってるし、別に興味がなければ行く必要もさほどない場所だ。インド人に「Which city did you went?」と訊かれて「Chandigarh.」と答えたらほとんど「Oh, it’s beautiful city.」と返ってくる。 チャンディガール。それはデリーから電車でたった3時間で行ける街。 レジェンド中のレジェンド、建築家、ル・コル

        私が長崎に移住し、建築に取り組むわけ#13 これからの目標

          デリーは、だりぃ #09 旅 インド②

          ずいぶんつまらないタイトルだなあ、と思うだろうが、これは紛れもない事実である。 インドのデリーにはまあ大変お世話になった。日本からの直行便もあるし、なにせ「首都」であるから鉄道もあらゆる方面に出ている。鉄道網はやたら発達してるので、その意味では便利であった。旅の前半はここを起点として、違う都市に行っては戻ったり、という使い方をした。 ただ、外国人観光客が歩くには大変だるい街だ。大通りは常に混雑していてすり抜けるように歩かなければならないし、排ガスの粒子が喉と目にくる。駅に

          デリーは、だりぃ #09 旅 インド②

          聖地 バラナシへ #08 旅 インド①

          海外最初の一人旅をインドに選んだ。これと言った理由はないが、あまりにもカオスで常識が通じなさそうなところに身を置きたかったからだ。 夜行列車でデリーからたしか11時間。遅延は30分しかなかった。案外、定時運行である。 宿はオートリキシャで近くまで行き、路地に案内される。路地は曲がりくねっていて、方向感覚見失うとすぐに迷子になる。犬はもちろん、牛もいて、路地にはあたらしい糞もいたる所にある。路地幅はわりと広くて歩きやすい。 宿は相変わらず日本人宿があったのでそこを取った。久

          聖地 バラナシへ #08 旅 インド①

          茨城・大子町で災害ボランティアをやってみて 【後編】 #07 旅

          まずは、諸事情により更新が1週遅れましたことをお詫びいたします。 【前編】では自分の知らなかった災害ボランティアの実態(ほんの僅かな部分)を書きましたが、これだけだとしんみりしてしまうので、今日は私の推しである大子町の魅力を中心に書いていきたいと思います。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー この町に出会ったのは2年前、まちづくりのワークショップがこの町で開かれ、そこに参加したことがきっかけ。周りは私ともう一人が大学生で、その他は

          茨城・大子町で災害ボランティアをやってみて 【後編】 #07 旅

          茨城・大子町で災害ボランティアをやってみて 【前編】 #06 旅

          知らない誰かに出会うことは、もわっとした霧から抜けるように視界を開けてくれることがある。 茨城県久慈郡大子町。私がワークショップで2年前に初めて訪れた、本当は誰にも教えたくないくらいの一推しの町だ。台風19号で被害が大きかった地域の一つで、鉄橋が流されるほど大きな被害もあったことから、今回再会も兼ねて災害ボランティアとして再訪した。 世間の人がほとんど知らないであろう、山奥にあるこの小さな町は、大変住みよい町だ。 町の構成は極めてシンプルである。町の中心は2つの川が合流

          茨城・大子町で災害ボランティアをやってみて 【前編】 #06 旅

          可愛げな、ひねくれ #05 読書

          雨が降ったので本を読むことにした。紙の本はやっぱりいい。これは、僕の勝手な憶測だけど電子書籍が普及しても、本というものは、無くならないと思うし、なくなってほしくない。本を取った時の質感や重量感、開いたり閉じたりといったものは、とても立体的なもので、画面をなぞるような平面的な体験ではあり得ないからだ。紙の本は文字に自分から没入しに行けるけど、光った画面は文字以外の刺激が強い。だから、なんだかんだ紙の本が好きなのだと思う。 この本は、渋谷のおしゃれな本屋(兼編集室)といえば、ま

          可愛げな、ひねくれ #05 読書

          客観ってなんだろう 雑記#04

          最近、静物デッサンを習い始めた。絵や写真に関してあまりにもセンスも知識もないから、仕方なく始めたという感じだ。建築学科の大学院に戻るなら役立ちそうだし、そうでなくても何か得られそうだと思ったからだ。 そして、絵を習って最近感じていることは、目の前にある事実は、大抵は想像していたものとは違っていて、自分で作るしかないということだ。 例えば、そこに、球がある。 球があると周りの輪郭が描かれ、余白と区別される。光が当たっているので陰と影ができる。 陰は地球の夜のように、球の

          客観ってなんだろう 雑記#04

          みかんの話。 【雑記 #03】

          私は某所で一人暮らしをしているのだが、ガーデニング好きな大家さんから、家の庭で育てているみかんやら柑橘類を時々いただく。諸般の都合で家を長く開けてしまい、その間に台風もあったせいか、心配してくださって、久しぶりにお会いしたときにもやっぱりみかんをくださった。 ところで、田舎で一人旅すると、道中、かなりの確率で何かしら何かをいただいてしまう。特になんでかわからないけど、果物、とりわけ、みかんの確率は高い。この前の高見島でも、いつか行った長野の安曇野らへんでも、歩いていたらおば

          みかんの話。 【雑記 #03】

          大嘘の作り話 【本を読む】 #02

          この本にはほぼほぼ嘘しか書かれていない。”嘘は方便”とは言うけれど、正直者にはけっこうしんどい。だって嘘は良くないじゃないですか。けれども、人から勧められたら読みたくなるものだ。なんとなくだけれど、人から勧められたものってその人のキャラクターがほんのり現れている気がする。 _____________________________________ 『じつは、わたくしこういうものです』 クラフト・エディング商曾 著 この本は、この世に存在しない(し得ない)職業に就いている

          大嘘の作り話 【本を読む】 #02

          香川・高見島に行ってみた 【旅 #01】

          高見島に行ってきました。noteやります宣言した後の初めての投稿が、あまり聞きなれないところへの旅かよ、という感じですが、書き残したいので書きます。 高見島というのは香川県の瀬戸内海に浮かぶ小島で、人口はわずかに27人(H27年)。瀬戸内の小島の中でも稀にみる、絵に描いたような綺麗なお椀型の島です。現在行われている瀬戸内国際芸術祭の会場の一つで、島の至る所にアート作品が散りばめられています。 移動は、多度津港からフェリーで。巨大な船が停泊している工業地帯から抜け出して行く

          香川・高見島に行ってみた 【旅 #01】