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みかんの話。 【雑記 #03】

私は某所で一人暮らしをしているのだが、ガーデニング好きな大家さんから、家の庭で育てているみかんやら柑橘類を時々いただく。諸般の都合で家を長く開けてしまい、その間に台風もあったせいか、心配してくださって、久しぶりにお会いしたときにもやっぱりみかんをくださった。

ところで、田舎で一人旅すると、道中、かなりの確率で何かしら何かをいただいてしまう。特になんでかわからないけど、果物、とりわけ、みかんの確率は高い。この前の高見島でも、いつか行った長野の安曇野らへんでも、歩いていたらおばちゃんからみかんをいただいてしまった。

でも、よく考えるとみかんってすごく優秀なものだと思う。手のひらにちょうどよいサイズだし、重くはないし、すぐ食べる必要もなく持って帰ることもできる。どこかで食べたくなっても一度に全部食べきる必要もない。しかも、もらって嬉しくないことはないのだ。相手が何が好きかわからない時の初対面の方への突然のプレゼントとしてはあまりにも洗練されている。

だいたいすぐには食べないので、持ち帰って片付けをして、ふともらったみかんが見つかって、もらった時のことを思い出す。そのときにかけられた言葉だとか、背景とか表情とか、空気までが蘇ってくる。手で皮を剥くのも良いところかもしれない。手で紡いでいく感じがあって、旅の思い出をほどいているように感じる。

そして、じゅっと汁が飛び出て、頬張ると、一口めは意外と甘かったり、酸っぱかったりしていて、いただいた人の表情とのギャップを感じながら味わうのが、みかんの良さです。

どこかの街角に、おばあちゃんからもらったちょっと青みがかったみかん屋さんとかあったらいいな。

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ps. 写真のレタッチを知りたいです。とても。

最後まで、ありがとうございます。糧になります。