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【人は思い込みで出来ている?!】あるがままを受け止める観察力


皆さんは、「コップの水理論」を聞いたことがありますか?

水が半分入ったコップを見たとき、「まだ半分もある」ととらえる人もいれば、「もう半分しかない」ととらえる人もいる。ものの見方は、人それぞれなのです。「コップに半分の水が入っている」という事実は一つであるにもかかわらず、その水に対して、自分のフィルターを通じた意味を与えていきます。

そして、イノベーションは、ものの見方を転換したときに生まれるといわれています。現実を変えるには、これまでとは異なる見方をすることが大切なんです。

これは、かの有名な経済思想家、ピーター・ドラッカーが提唱した理論です。

マーケットの余白

では、「コップの水理論」をマーケットに当てはめて考えてみましょう。

あなたが今関わっている事業を、既存業界のマーケットにおけるシェアの視点で考えるのか、それとも、未来に存在する新しいマーケットにおけるシェアの視点で考えるのか。見方を変えることで、マーケットの可能性はまるで変わって見えてきます。

AI時代におけるマーケットを例に挙げます。
最近は、日常生活にAIが溶け込み始めていることを実感する機会が増えてきているのではないでしょうか。ビジネスにAIがもたらす影響はしばしば議論がなされてきましたが、より現実味を帯びてきているかもしれません。

ぼくの仕事は、自治体や事業者が抱える課題を「体験」を通して解決することです。イベントを打ち出すこともあれば、コミュニティをつくることもあります。
このとき、自分の会社をどう位置づけるか、がとても大事だと考えています。イベント業界、コミュニティ業界ではなく、AI時代における体験を生み出す企業と考えて、新たなマーケットを創出していく。そうすると、今はまだとても小さなマーケットでも、年々、マーケットが大きくなる業界になり得ます。目の前のことを心配して尻すぼみの時期に入ってしまったと考えるのではなく、未来を切り拓く投資段階と考えることもできるのです。

ものの見方の転換

「ない」「できない」という認識が染みついてしまうと、「できない理由」探しから抜け出せなくなります。ものの見方を変えるだけで、「ある」「できる」可能性は見出せるのに。思考の余白が失われている状況を目の当たりにすると、悲しくなることがあります。

ぼくたちは日々、一人ひとり異なる色眼鏡をかけて過ごしています。これは、揺るぎない事実です。だからこそ、できるだけありのままにとらえられるための観察力を養うことが大切なんです。濁りのない眼があれば、ものごとに余白の幅が広がっていきます。「こんなふうにもとらえられるんじゃない?」「あれ、もしかしてできる方法もあるんじゃない?」と。「ない」「できない」と決めつけていたものが、新たな姿で目の前に現れていることに、気づくはずです。

観察力は、一日にしてならず

では、こうした観察力はどのように養えばいいのでしょう。

ぼくは、自分の思考に影響を与えるもの ——たとえば、旅に出る、人と会う、本を読む、運動をする、 食事をつくるといった活動—— を暮らしのなかに意識的に取り入れながら、いろいろな価値観に触れるようにしています。

自分と異なる価値観に出会いながら、他者とのギャップを体験する。自分がいかに色眼鏡をかけているのかを、あらためて実感する。気づきの連続です。究極、「当たり前のことは当たり前じゃない」ということを、口癖にするだけでもいいんじゃないかと思っています。

とにかく、普段、何気なく見たり聞いたり話したりしていることはすべて、自分のものの見方が反映されていることに自覚的になることが大切です。ありのままに観察する習慣を取り入れて、自身の観察力を養っていくしかないのです。


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