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ボイトレ講座100note(2016~2017)

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ボイストレーニングについて書きます。 内容は ・発声法(アッポッジョ、声の闘争など) ・練習方法 ・参考動画紹介 …などです。 よろしくお願いします!
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#カラオケ

「叫んではいけない」「力を入れてはいけない」「喉を閉じてはいけない」などは合唱の発声指導でよく見かけます。しかしこれらは声を鍛えて自由にするための過程では特に大切な方法です。きれいな歌唱はきれいな声の練習だけでは実現しません。いろいろな声でいろいろな鍛え方をする必要があります。

高い声を出すときは仮声帯の部分で声の通過点を狭くしていると思う。声帯の細かい振動と喉頭の出口の圧縮で高音を出すと思う。このときに喉頭では吐き出す筋肉や飲み込む筋肉が使われていると思う。閉鎖や圧縮、鋭さなどの感覚が必要。喉を開けたり息を流すという感覚は結果的で、途中にそれらは無い。

声の支えは呼気筋と吸気筋の拮抗が大切。喉を意図的に開けようとすると拮抗がズレて支えが流れてしまう。全身に偏りのない適度な緊張が必要であり、力を抜くことで脱力やリラックスを達成しようとすると失敗する。力を込めて体に記憶させると良い。どこの筋肉に力を込めるかがとても大切。

ハイラリンクスは悪くないと思う。この洗脳は声楽や合唱で広まったと思う。ハイラリの歌唱は世界中にあるし、聴いていて不快ということもない。ハイラリが敬遠された理由は”ハイラリは喉の声の成分を多く含むので合唱では合わせにくい”というのが特に強いと思う。

喉は開けないことが大切。開放感は必要だが開けるという動作ではない。咽頭の結果的な感触を先取りしてはいけない。筋力の偏りが無いバランスのとれた喉頭懸垂機構及び、背中と胸郭のアッポッジョで開放感を得る必要がある。喉は自ら開くまで待つことが大切。拮抗により自然に開いた時、開放感がある。