アニメ映画大好きくんのアニメ映画はしご日記

ニ〜メニメニメニメ! アニメ映画大好きくんアニよ!
過日、映画『BLUE GIANT』がドルビーアトモスというなんかすごい音響で再上映されると聞いて、行ってきたアニ!
アニメ映画大好きくんはTwitter(現・X)でバズっている映画をミーハー心で片っ端から観に行っていたら直近3年以上の映画館での映画視聴履歴が全部アニメ映画になってしまったからアニメ映画大好きくんを名乗ってるだけアニので、実はアニメにも映画にも詳しくないアニ! よってアニメ映画大好きくんを名乗るのやめます。
TOHOシネマズ日本橋に行く直前にツイツイしていたら『ルックバック』がすごいぞという話にもなっており、話題になっているならと思い上映館を見てみたらいちばん上にTOHOシネマズ日本橋と書いてあって、ほな、観るか……となり、併せて観た。ツイ廃なので当然激しくバズった原作は既読なのだが、藤本タツキ作品を楽しむには教養が足りない人間なのであまり感情が動かず、そのくせみんなが騒いでいるからという理由でとりあえず映画の方も、となっているあたり自分があまりにもスノッブで鬱(古き悪しきTwitter構文)。
ちなみに『BLUE GIANT』のほうは恋人の友人が絶賛して強く勧めてきたと聞いていて、いずれ観ようとプライムビデオのウォッチリストに入れていたところ、たまたまよい音響で再演というイベント情報を耳にしたという経緯である。は? アニメ映画大好きくんでツイ廃なのに恋人居るのフェイクだろ。すみません。セックス大好きちゃんに改名します。
アニメにも映画にも詳しくないミーハーなスノッブが、浅くてしょうもない感想を書いていくぞ!


『BLUE GIANT』

音楽の快楽が目から耳から侵入してきて全身を迸る! みたいな映画。ジャズを知らなくても問題なく観られる。
よい音響・大画面で見ることに大変意義のある作品だった。映画である必然性があるというか。
原作は全10巻、その後も島耕作みたいに続々とシリーズが続いているようなのだが、情報がなければそうとはわからないくらいストーリーも非常によくまとまっている。
テンポのよさ重視か多少ご都合主義っぽいところはあるものの、感動に水を差すほどではない。王道とも言える、紆余曲折の先のサクセスストーリーに(これはネタバレか?)泣かされるったらありゃしない。1ヶ月分くらい泣いた。
客層が見事にバラバラで、ネットでしかチケットをとれない特別興行だったからかお子様は居ないものの、20そこらの若者からお年を召した方々まで、男女半々くらいで幅広く居た。
終わった後、私たちの後ろで「過去イチかも……」と呟いているお人が居て、そう認定したくなる気持ちもとてもわかるなあとじーんとした。
ジャンルを問わず音楽が好きな人、ジャンルを問わず芸術をやっている人、私みたいにアニメーション特有の大袈裟で抽象的な演出が好きな人は観ておいて損はないだろう。

BLUE GIANT』ネタバレ

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クレジットカードが不正利用されていた件

ショッピングエリアのレストランで握り寿司を待ちながら、来月カード支払いできるか不明♪ ニートなので♪♪♪ という話をしていて、念のためその場でweb明細を確認したところ18万と書いてあって、あれ? そんなに使った? 使ったかも~♪♭ と思いつつ使用履歴を確認すると、「apple.com/bill」という文字列が馬鹿みたいに並んでいて馬鹿笑いした後青ざめた。
私、Apple製品なにも持ってない。
まだ何も置かれていない寿司下駄を置いて飛び出して、各所に鬼電。土曜の夜だからどこにもつながらない。死ぬかも。泣くかも。もう十分泣いたのに?
なんとかAppleサービスに繋がる。
「Apple IDを教えてください」
「それがぁ……Apple製品持ってなくてぇ……」
「あらぁ(苦笑)」
苦笑すな。
日付を照会してIDを止めてもらって返金申請を行うことにした際、「総額12万何千何百円ですね~」って言われたときは本当にぶっ倒れるかと思った。
ここまで全部コレド室町の暗くて誰も居ない隅っこの階段でひとりでやった。急いで戻って食べたぬるい寿司は味がしなかった。多分美味しかったはずのそれが哀れで、自分が惨めで、また泣きそうになった。
焦りを通り越してイライラしていた私は恋人をもう用もないであろうレストランフロアに追いやって、またひとり暗い隅に戻り、カード会社の問い合わせ番号に片っ端から連絡して、盗難もされてなきゃ紛失もしていないのに盗難・紛失窓口でどうにかカードを止めてもらった。ルックバックの上映時間まで残り10分を切っていた。溜息をつきながらレストランフロアに戻り、恋人を電話で呼び戻そうとしたら、後ろから肩をつかまれた。恋人本人だった。
どうせもう冒頭は観られないよとむくれる私と、途中から観て気に入ったらもう1回観たらいいよと宥める恋人。恋人同士というより、母と子の姿だ。私にはモラハラ気質がある。障害や病気のせいにしたいが、残念なことにおそらく違う。こういうことがあるたびに、私に恋人関係という代物は勿体ないし、持つべきではないな、と思う。確か元恋人に同じことを言って別れたはずだ。何故懲りずにまた誰かと恋愛しているのだろう。他者と健全な関係を築ける人間ではないのに。人間、ではないのに。
恐る恐るシアターに入っていったらまだ広告をやっていて、不幸中の幸いだった。

『ルックバック』

鬼才・藤本タツキの傑作読み切りを過不足なく、その空気感までまるっと再現した映画。
映画のオマージュが多用されがちな藤本タツキ作品を映画化するというのはそれだけで意義深いことなのかもしれない。まあ私に知識がないので、どこがなんなのかは全くわからない。アニメ映画しか見ないし。ニ~メニメニメ!
主人公2人の名前を組み合わせると「藤本」になったり、同作者の作品『ファイアパンチ』と作中作の『シャークキック』の名前が正反対だったり、自伝的な描写も多く、原作の時から「あるある」部分を評価されていた印象だ。絵は描かないが、文芸や歌をずっとやってきているので感情移入できるところが多く、涙が零れる場面も。
これは大したネタバレにならないので言うが、藤野も京本も原作からこんなに美少女だったっけ? くらい美少女だった。
それから、絵の再現度が極めて高いように思えた。そのまま動いてる……! 日頃3Dなんかも駆使してぬるぬる動く洗練された作画に慣れきっているが、こういう素朴で、とはいえ決して手は抜かれていない丁寧な手仕事もよいものだとしみじみ感じられた。
タツキファン……は当然もう観に行ってると思うから、映画好きな人におすすめすべきか。ところどころエモく演出されているが、ストーリーも絵柄も演技もリアリティ重視で、かなり玄人向きな作品という感想。「考えないとわからない」タイプの作品なので、存分に物語世界を反芻して浸りたい人なんかどうだろう。上記の通り「芸術あるある」を多分に含むので、ジャンルを問わず芸術をやっている人にも。作家論で語ったほうがわかりやすい作品であるため、テクスト論者はやめとくほうが無難。

『ルックバック』ネタバレ

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認めている人に認めてもらう件

認めているなんて書くと上から目線だが、好きな人に好かれるというのは世間一般でも並々ならぬ喜びとされている。感情の等価交換だ。
セクース大好きちゃんこと筆者も大変ありがたいことにそのような機会に恵まれているわけだが、先ほど読んでいただいたように、人間様である恋人のために背伸びしてみるも、どうしてもたまに地に足をつけて、その本性を曝け出してしまう。あと別にセックスは好きじゃない。その点も恋人には申し訳ない。
特に何が言いたいでもない。ただ、その有り難い奇跡を噛み締めつつ、どうにか期間を引き伸ばす夢を見てはいけないだろうか。
繰り返すがモラハラ気質なのである。懺悔したところで仕方ない。現実的な話、治さなければいつか見限られる。ああどうか、こんな取り留めもない落書きを読まされているあなたと、作戦会議ができないか。認めている人に認めてもらう至上の承認を、繋ぎ止める方法が知りたい。それともそれは本来、一瞬の輝きに過ぎないのだろうか。たとえば、バンドが解散するように。2人でやってきたはずなのに、いつか袂を分かつ日が来るということか。
結婚したいとか、実はよくわかっていない。ただふわふわと、一緒に居たいだけ。この関係はまもなく3年目を迎える。感謝の気持ちだけでも伝えれば、普段の振る舞いも少しばかり許してもらえやしないだろうか。その甘い考えがデートDVを招いているのかもしれない。
なんの話なんだか。とにもかくにも、映画を一緒に観に行って、感想を言い合える人間が居ることの有り難さを噛み締めておきたい。ただの惚気と投げっぱなしの人生相談を置いていって、本稿を結ばせてもらいたい。

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