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シリコンバレーの企業とお仕事しながら留学の夢まで叶ってしまった話

2012年に流れでフリーランスになった私は、留学への憧れがずっと心のどこかにあった。
英語を使えるようになれたらなぁと思っていたのは、生来「情報」そのものに執着があり、一つの言語だけしか自由に操れないことがとても窮屈に感じていたからだった。

できれば仕事をしながら、言語の壁を逆に強みにして、海外で暮らすことができないかと夢想していた。
結果を先にいうと、独立した2年後、2014年の1月から3ヶ月間アメリカに留学することができた。しかもシリコンバレーの企業からお仕事をいただきながら。

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私の場合、人生はある時急激に変わるということは少なくて
何か起きるときは、段々とその準備がされていって、気がついたらそこにたどり着いていた、ということが多い。
留学することになったのも、頓智ドットでのお仕事の経験から繋がった、Telepathyというウェアラブルデバイスに関わったことが始まりだった。

Telepathyは「和製Google Glass」と言われ、Google Glassよりもスタイリッシュで軽量なデバイスを目指した製品。
2012年6月に初めて試作機が発表されたGoogle Glassは、2013年は何度かバージョンアップし、様々な機会で目にするようになった。

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↑Google Glassを付けてはしゃぐ私。

Telepathyは2013年4月が初披露だったので、タイミングも話題性もバッチリだった。初披露は、試作機のお披露目パーティをニューヨークで記者向けに行った。最初からアメリカのメディアを中心に広報活動を行う戦略だった。

私は当時も今も流暢な英語は使えないので、役割は日本のメディア向けに同時に情報提供をすることだった。

日本語のプレスリリースを用意し、ニューヨークのイベントで撮影した動画を使い、盛り上がりつつあったウェアラブルデバイス分野での存在感が増すよう、メディアとコミュニケーションを取っていった。この頃の私はもう、記者さんにどんなふうにアプローチしたらどのような反応が返って来るかはわかるようになっていた。

ニューヨークにPR担当が2名いて、彼らと連携を取りながら日米で広報活動を行った。
ニューヨークにいる2人は、1人が生粋のニューヨーカーで詩的な英語を使う男性、もう1人は完全バイリンガルの、柔らかくわかりやすい英語を使う女性だった。

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↑ニューヨークのPR担当、Mariさんと。

グローバルなワイヤーサービス(プレスリリース配信サービス)の特徴、
アメリカではどうやって編集者やライターにアプローチするのか、
遠くに住んでることも多いため電話取材やオンライン取材が当たり前、
といった、日本と少し異なる広報活動の手法も知っていった。

製品の開発は、日本とシリコンバレーの2拠点で行っていた。
資金調達もシリコンバレーのVCをメインにしていたので、Telepathyに関わる人は海外出張も多かった。そしてほとんどが社員という形ではなく、業務委託やお手伝いという関わり方で、20名くらいが常時出入りしていたように思う。

初期のTelepathyに関わっていた人は、本気で世界中で使われる製品を夢見て、自分のプロフェッショナルな分野で才能を発揮している人ばかりだった。
大手の企業で責任ある仕事をしてきていたりしていたりする人も多く、当たり前に英語を使いこなすけれども英語はただのツールだとよく分かっていて、自分の専門分野での能力を伸ばしていこうとしている、すごい人達だらけだった。

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ニューヨークとシリコンバレーで活躍する日本人の方々とも仕事をするようになり、もっと英語でコミュニケーションを取れるようになりたい、と願うようになった
私はその時他の会社さんのお仕事もさせていただいていたのだけれど、プライベートではどうにもならない恋愛に苦しんでいて、一旦全てをリセットしたかった。

90日間以内の滞在であれば、ビザなどの面倒な手続きなしでアメリカに滞在することができる。
Telapathyは毎年3月に行われるSXSW(サウス・バイ・サウスウエスト)という大規模なイベントで「何かやる」ことだけ決めており、その前後でアメリカに行こう、と思った。

Telepathyの人々に「来年1月から3月、90日以内でアメリカに滞在してもいいですか」と聞くと、どこにいようと仕事をしてくれるならOKと言ってくれた。
アメリカ滞在中は、取材などもオンラインで調整し、写真は私が撮影して送るという場面も出てくることになる。

どうせ行くなら、オフィスのあるシリコンバレー、PR担当者がいるニューヨーク、SXSWが開催されるオースティンの3箇所に1ヶ月ずつ滞在することにした。
1月は西海岸、2月は東海岸(極寒!)、3月は南部に行くことにして、AirBnBで宿を確保し、午前中で授業が終わる語学学校を調べて申込みをした。
仕事はTelepathyともう1社、ブログ用の記事を書いてくれという依頼を受けた会社さんの2社だけ契約が続く形で、後は全て終了となった。

こうして、いつのまにか「留学する」という夢まで叶ってしまったのだった。
そしてこの3ヶ月間は、東京以外に住んだことのない私にとっては大冒険の日々になる。

続きます。

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