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意外性に満ちた、不意の方向転換、跳躍! 本「野ウサギの走り」中沢新一 本4

「運動性の知覚にめぐまれた野ウサギ特有の不意の方向転換、跳躍。意外性にみちたこの野ウサギの走法に近づくことで、イメージの凝固を避け、思考の振動、思考の自在な展開をみちびこうとする、プレイフルで冒険的な一冊。」https://amzn.to/3w6RVAr

1989年(1986年単行本の文庫版)
久しぶりに中沢新一さん読む。

意外性に満ちた野ウサギの走法。不意の方向転換、跳躍。
イメージの凝固を避け、思考の自在な展開に導こうとする本書。

野ウサギ
こちらとむこうの世界に同時に足をかけ、絶えず二つの世界を行き来している。どこの世界にも帰属しない、境界を生きる、自由でプレイフル。

気違いじみた方向転換、歩幅の乱れ、中心の移動、突然の跳躍などを繰り返してる。

何千匹もの野ウサギと出会ってきた熟練者にさえ、その真実の生態を明らかにしたことがない、人間世界の身近にいながら、とびぬけてわかりにくい。

臆病をしばしば好奇心が勝る。動いているものを見ると、それが何なのか知りたい欲望にかられ、恐怖を忘れる。そんな時、野ウサギは大胆でマッドな行動に出る。毎年三月早春の英国で車に突っ込んでくる野ウサギ。この狂気についても十分わかっていない。あの特有の走り。すごいスピードで何百メートルも走り続けたあと、ふいにくるっと向き変えて反対の方向に向かって一気に駆け出す。この走りをいったい何のためにおこなっているのか、あいかわらず生物学者を悩ませ続けている。


中沢新一さん好きで結構読んでる、
って言っても理解できないんだけど笑
わかんない言葉も多いし。
でも何故か惹かれる。
たぶん、自分の興味ある分野を、
詩的で魅力的な文章で、
語られているからなのかな〜と思う。

本書は、題の通り、
多岐にわたる話が展開されている。
印象に残っているのは、
バリ島のマジックやジャングル。
それから、
チベットや様々な書評、最澄についての話に、
興味惹かれた。
あと中間的なものや風など。
もちろん、野ウサギについても。
あんな存在だとは!?

一部抜粋↓

この世界に外部なんてない。この世界は光に、神に、死に、無に所有されています。その光の、神の、死の、無の叡智に参入することができたとき、この世界には内部もなければ外部もないのだということがわかるはずです。

ジャングル
奥行きも表面もあってはならない、どこまでいっても内側、どこまでいっても表面のような不思議な空間、深さもなければ、どこまでいっても深さばかり、埋め尽くすおびただしい植物の繁茂、無感動にこちらをみつめる動物、恐怖と愛らしさをあわせもつ精霊。

フィールドワーク
この世界の多様性の渦に触れるための手段、宇宙が無限に多様な複数のセリー(連続)からなりたっていることを、あらためて実感しようとしているのかもしれない。

ラマ僧の説法
将来のことにいたずらに希望をたくしたり、恐れをいだいたりするのはおろかなことだ、空想することで人間は幸せになることはできない、空想は結局、人間の生を歪めたり、萎縮させてしまう、希望も恐れもすてて、いま・ここの現実を目をこらし、耳をこらして観察することこそ、本当の幸福をもたらす。

完全に理解できないのが悲しいが、
(いつものこと笑)

それでも十分、知的好奇心を刺激してくれて、
満足できた一冊でした😄

(^^)/


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