呪縛から

小学生の頃は早く大人になりたかった。
買いたい物は(全て)手に入るし、年を取るにつれ色々と成長していくに決まってるから(と思う)だけど…

いざ大人になると…苦しむことも少なくなかった。その中でも、むしろ学生時代の方が、今より色々な面で優れていたのでは?という疑惑いや確信が一番大きかったように思う。

主な原因は、人との比較しすぎ、努力不足。人間関係は悪くはなかった(と思う)。ただ、濃い関係の人は0だった。
なお、現在も1人である…

以前も書いたように学習塾のアルバイトこそしていたものの、それ以外は殆ど任天堂DS、WIIなどのテレビゲーム、一番はカードゲーム(TCG)に明け暮れていた。運がよかったのは…この後が長くなりそうでまたの機会に。

ミドサー世代は、リーマンショックの影響を受けたかもしれないが、ただでさえ就活に疑問があった私は就活をせずに資格の勉強をすることにした。正直、半分は逃げだった…

中堅レベルの可もなく不可もない大学。司法試験で法科大学院を目指す人はヒトケタ。
公務員を目指す者を除けば、3桁の会社を受けて何とか就職という人が多かった(気がする)。

今を除けば、一番輝いていたのは高校生かなぁと思うけれど…そもそも大人になれば勝手に成長するということが間違えだった。

テレビで活躍したり、人は、年を取るごとにぐんぐん成長するのだろうけど、一部の人はむしろ大人になるにつれ、学ぶ姿勢が失われるばかりか、変にラクをしだしたり、すぐに結果を求めたり、ワンクリックでのような楽して稼ぐ系にはしって騙されたり…

思うようにいかなければすぐ諦めたり、イライラして人や物にあたり、新しいことを見もせず拒否したり…etc.
心は荒み、貧しくなっていく人も増えた。

そしてなにより、心は優しいのに言動が優しくないばかりに、お互いに不快、不幸になるという酷な現象が増えてしまった。いわゆる話し方、コミュニケーション、言葉(表現)の乏しさである。

これらの呪縛から解放されるのは決して簡単ではないが、先ずは今のマインドを変え、小学校低学年で学ぶようなことに立ち返るのが第一歩である。

最後に、鹿児島にある知覧特攻記念館にある手紙には、もし贅沢が許されるなら…という内容でこのように書かれているそうだ。

もし贅沢が許されるのなら、
本を読みたい。
映画が見たい。
美味しいものを食べたい。
好きな人に会いたい。
お母さんに会いたい。
家族に会いたい。

特に上3つは99%以上の人が満たせるだろうし、大半の人は全てどころかそれ以上に満たすことができる時代である。

戦時中である約80年前、知覧から片道の燃料を背負って空母へ向かい、特攻隊として旅立った少年達が、将来こんな日本になっていたらなぁと願ったこと以上のものが叶えられている。

辛い、苦しい、厳しいと暗いことを多く言われる今のご時世だけれど、恵まれた贅沢な時代を生きていることを味わわぬのはもったいない〆。

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