記事一覧
本日のご納棺を担当させていただきます
誰かに職業を問われた際、「納棺師をしています」と答えるとだいたい8割ぐらいの人には業種を思い浮かべてもらえないのですが、「おくりびと」という言葉を出すとだいたい8割ぐらいの人には「ああ、あれね!映画の…」とふんわりしたご返答がいただけます。
ちなみに私は「おくりびと」という言葉が嫌いです。
そのあたりは後述するとして…
志鶕(しあん)と申します。納棺師をしています。
キャリアはだいた
納棺師が繁忙期というのは不適切かもしれないが
繁忙期です。
納棺師という職業は人が亡くなる事で業務が発生するので、繁忙期ということは人がたくさん亡くなるということなんですよね。
言い換えればかきいれ時とも……まあ不適切!
まあ、納棺師に限らず葬祭関係は人が亡くなることにより利益が発生する業種なので、感覚は普通の民間企業とあまり変わりはなくてですね……ちょっとだけ利益発生原因が特殊なのと公共性が若干高いくらいで。
そんな訳で今現在、業界的
死後硬直と生前拘縮と凍結と
お湯かけて死後硬直が解けるわけないでしょうが、フリーズドライじゃあるまいし。
ご遺体の死後変化やそもそも死後硬直と生前拘縮の違いがよく分かってない葬儀社の受注担当者が、湯灌・納棺のオプションを付けたい時によく使うまあまあ鉄板のセールストークがあるのですが。
「お風呂に入ればお口閉じますよ!」
「お風呂に入れたら曲がった脚伸びますよ!」
閉じないよ、悪いけど。
伸びるわけないじゃない、
乾燥機から出した洗濯物のタオルの山に埋もれ暖をとる終わらない残業の冬の夜
終わらない残業の業務内容内訳の9割が洗濯っていう職種はまあまあ珍しいのではないかと。
そこそこ忙しい専門会社所属の湯灌・納棺師の残業はそんな感じです。
回しても回しても終わらない洗濯機と、これ以上回したらたぶんオーバーヒートする乾燥機に絶望的な目線を送りながら業務を強制終了してきました。してきたけど、明日早朝出勤したら終わっていない(そりゃそうだ)洗濯物に絶望しながら業務を開始することになり
湯灌師・納棺師とはいうけれど
近しい人が亡くなった時、日本国内在住で所謂「葬儀」をする金銭的余裕のある人は大半が最寄りの葬儀社に手配をしてもらうのではないかなと思います。(なかには全部オレがやる的なたくましい人もいるだろうけど、できなくはないし)
葬儀社は依頼を受けると、ご遺体の搬送から始まって通夜、葬儀、出棺まで一括で請け負ってくれるのですが、そのプラン作成の際にはじめて「湯灌」「身支度納棺」「メイク納棺」「別注納棺」