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「切手ブーム」暮らしに余裕が生まれ始め‥

「僕の昭和スケッチ」イラストエッセイ171枚目

<「切手ブーム」イラスト© 2023 もりおゆう 水彩/ガッシュ 禁無断転載>

昭和35年から50年頃に一大切手ブームがあった。戦後の貧しさから漸く抜け出し、暮らしにも少しずつ余裕が出始めた頃だ。

僕は小さな切手ブックにほんの数枚の切手を持っていただけだったが、金持ちの家のクラスメイトは大きな切手ブックに高い切手をたくさん持っていた。子供ながらに経済格差がハッキリと出る趣味だった(笑)

デパート等にも切手売り場が設けられており、当時はどこの街角にも切手屋さんがあったものだ。

月に雁、市川蝦蔵などのとても高価な切手も売られていた。
調べてみると、見返り美人などは当時の平均販売価格で何と1枚20,000円。
昭和41年の高卒初任給は、男子で17,550円だったことを思えば中々に高額だ(^。^)💧


当時の日本切手は図柄が非常に美しく、魅力的なものが多かったように思う。高いものは確かに高いが、安いものは10円20円で手軽に買えたことを思えばブームになった事も頷ける。又、古い切手を集めるというのではなく、新しく発売される記念切手を気長にコレクションしていくと考えれば、尚更かも知れない。


*ブームが去った現在では見返り美人は1枚1000円程で売られています。
*<©2023もりおゆう この絵と文は著作権によって守られています>
(©2023 Yu Morio This picture and text are protected by copyright.)

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