続夏の終わりの怪談「忍び寄る影」
「僕の昭和スケッチ」18枚目
(昨日の記事「夏の終わりの怪談/神社に潜むキツネ」の続き)
その神社の縁の下に棲むというキツネには、さらに真しやかな噂もあった
夜な夜なキツネが社から抜け出して家々の屋根の上を飛び廻っている、
と言う噂
夜間にコンコンとキツネの鳴く声が屋根の上から聞こえて来る…と言って恐れる女の子もいたという
「キツネがおるよ…キツネがおるよ…、おやねにキツネがおるよ」
女の子のか細い声が夜更けの街に響いたと言う
*これは昔、岐阜市内で私の周辺の子供らに実際に起きた、謂わば怪談パニック. もちろん実際にはキツネなどいなかったのだが、集団ヒステリーとなった子ども達の胸の奥深くに言い知れぬ恐れが生まれたのだろうと思う.
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