📝【書くことによる行動改革】まとめ

おはようございます。今日は【記録による行動改革〜まとめ編〜】を書きたいと思います。これまで心理、思考、行動、習慣といった観点で色々書いてきたわけですが、過去5回の記事は【私たちの中途半端な思考特性】と【それを記録によって補完する】人類補完計画（笑）について書いてきました。書きながら自分自身も理解が深まってきたところはあるのですが、さらなる思考整理も兼ねて、まとめたいと思います。

興味が湧いた記事がありましたら、覗いていただけると本望です。

【記事1】🔥『やりたい』が続き、『やめたい』を遠ざけるためのコツとは？　　

問題定期：「〜がしたい」「〜をやめたい」と思っても、行動に移せない
結論：人間の思考特性ゆえに、「ちゃんと考えていない」「考えたつもり」になっているだけ。『ヒューリスティクス』を知ろう！

この結論に向かって、次の4つの内容で、論点を整理していきました。

❶「どこにレストランを出店するか？」を事例として『コンピュータの思考』と『人間の思考』とを対比して説明。

・コンピュータ･･･【全てのデータ】を処理した上で合理的、多角的に判断する。

・人間･･･【限られたデータ】から【当たりをつける】思考法。勝手な解釈、バイアス、誤解などのリスクはあるが、短時間で結論を出す。また、『過去のデータ』に依存しない『空想』『仮説』的なアイデアを作る。

❷この人間の非完全な思考特性を『ヒューリスティクス（≒近道思考/脳のショートカット）』と呼ぶ。参考書籍等をもとに、簡潔に説明しました。

❸「〜したい」「〜をやめたい」という思考そのものがまだまだ『近道思考』である可能性が高い。考えが成熟していないから、行動が起きていない可能性がある。

❹近道せずに、ちゃんと『寄り道』して考える（＝記録/書く）という手法を導入すれば、行動形成、そして習慣形成ができるのではないか？

👉次回に続く。

【記事2】🔥自己管理の決定版『価値付け』と『価値外し」

前の記事の実践編としての位置付け。『価値付け』『価値外し』という独自手法について、ポイントと合わせて説明。

結論：放置すると発動してしまう『ヒューリスティクス』を抑える装置として『価値付け』『価値外し』をすると、行動が変わる。

❶『価値付け』『価値外し』とは？
事前に作っておいた表（スプレッドシート）の各枠に、記入していくことで、やりたい/やめたい行動の『目的』『価値』『損失』などをきちんと考えて自分を説得することで、行動が変わる。

❷この手法が有効な4つの理由を解説。
✅「書く」という行為が強制的にヒューリスティクスを停止する。
✅「理由の数」が、行動につながる。
✅「空白の魔力」がアイデアを生む。
✅【分解思考】と組み合わせれば、さらに効果的

【記事3】✏️ 我慢貯金　～我慢を『資産』にして楽しむ～

上記2記事の理論をベースに、改めて【立ち寄り思考】という用語を定義。記録等の手段を用いて、『ヒューリスティクス』に基づく、非完全/近道思考を抑制し、合理的・多角的に考える方法を【立ち寄り思考】という。

【立ち寄り思考】の実践テクニックとして、【記録による行動改革】の手法を3つ紹介した。全て、次のような特色のあるメソッドになる。

⭐️メソッド1：我慢貯金

結論：我慢貯金は、ちょっとしたお菓子やアイスの我慢を、記録していくことで、その我慢の【資産的側面】【付加価値】を強調し、行動の抑制につなげる手法である。

❶コンビニのお菓子を我慢した時に得られる3つの資産を、スプレッドシートに記入していく事例を解説

・資産①抑えた出費
・資産②得た特典（健康、時間、集中力など）
・資産③ 回避できた損害

❷我慢貯金のポイントを次のように示した。

✅分解思考で考えること
✅空白の魔力を意識すること。

【記事4】✏️『モチベ』『不安』の『明確化』👉行動変化　WOOPとは？

ヒューリスティクスを抑制し、『立ち寄り思考』によって行動を促す応用メソッドの第二弾。WOOPという手法について解説。

結論：WOOPは、行動の【実行・継続】のプロセスに特化した『立ち寄り思考』であり、モチベーションや不安を明確にして行動改革

次の4章構成で説明した。

❶Wish / Outcome / Obstacle / Planについて記録する。

❷TOEIC700点という目標設定を事例に、WOOPをするビフォーアフターの思考・行動の変容を解説。

❸WOOPとIf-then planning･･･Planの書き方についての補足。

❹Obstacleの書き方の注意点
次記事で書く“Define the Fear”という手法との関連を示唆。

【記事5】✏️不安を恐怖にしたら見えてくるもの/こと/行動とは？　

『立ち寄り思考』メソッド第3弾である。今回は、「不安」との向き合い方。

結論：【不安】が付きまとって、行きづらい。行動できないという場合には、”Define the Fear”という手法が有効。これはWOOPのObstacleの深掘りとしても極めて有効。

❶”Define the Fear”という手法について、元となるTED Talksの動画を紹介しながら、説明。

・Define（最悪な結果の定義）
・Prevent（予防策）
・Repair（もしもの時の復旧手順）

を書いていく。

❷Define the Fearの効果とメカニズム　〜【不安】とは何か？〜
「不安」をそのままにしておくのではなく、『立ち寄り思考』によって【恐怖へと昇華させる】ことの重要性を強調。

❸オリジナル要素の提案
筆者個人が考えるより良い記録手法について、理由とともに、以下のポイントで解説。
✅lead / lag ･･･ 立てた対応策が良い策かどうかチェック
✅スケーリング･･･恐怖はall or nothingではない。グラデーションで見よう
✅2週間観測･･･大体の恐怖は「実現しない」。その記録を貯めて楽観性を身につけよう。

❹筆者が不安と向き合った過去、そして、【不安との向き合い方】についての想いを書いておしまい！ついつい熱が入ってしまった。

⭐️最後に

以上、全5回に渡って、【記録による行動改革】をテーマに色々と書いてきたわけですが、最後にSpreadsheet（またはエクセル）でを使い理由について簡単に説明する。

実は、3つの効果が得られると考えている。
✅チリツモ効果
✅ヤッパリ効果
✅シンパイナイサ効果

スプレッドシート（＝表）の形で記録をしていくことの最大のメリットは、【時系列】が見えること。平たくいえば【自分の行動や思考の歴史】を概観することができるわけです。そこから得られる3つの効果を『シンパイナイサ効果』『ヤッパリ効果』『チリツモ効果』と名付けてみました

✅チリツモ効果
その名の通りである。スプレッドシートで集計すれば、自分が貯めた記録の総計が見れる。我慢貯金であれば、どれだけのお金を節約できたのか、また、何回「健康」という最強の資産を手にしたのか、そういう蓄積が可視化できるのが良いところである。

✅ヤッパリ効果
目標や夢、行動、計画などの記録を見ていく時に発動する。例えばWOOPの習慣を3ヶ月続けていくと、WISH（願い）やObstacle（障害）の欄に、何度も同じような言葉が出てきたりする。それをみて「あ、ヤッパリここが自分にとって大事なんだ」「このことにいつも躓いているんだな」ということに気づく。そういう自分の癖や「あるある」に気づくことで、「あ〜いつまで同じことで悩んでんだ！そろそろガチで改善せんとな！」と、行動への加速力が得られたりすることがある。これが「ヤッパリな効果」である。

✅シンパイナイサ効果
不安なこと、迷ったことの記録を貯めていくとこの効果が起きる。例えば、2週間でいいからDefine the Fearのような不安の記録をとって見てほしい。よく「不安はノートに書き出しましょう」というが、僕はやはりスプレッドシート。表の縦列に整然と記録が追加されていく。2週間後にその縦列を遡ってみてみる。たった3分眺めるだけで、「あれ？こんなことで悩んでいたの？」「え、あほらし。」「ありゃま、解決しとるじゃないか。」という実感が湧くこと数多。「シンパイナイサ」というか「シンパイナカッタ」なぁという実感を持てるだろう。そして、この実感を一度、二度と経験していくうちに、【未知の出来事】に対しても、「どうせお前も2週間後には、『シンパイナカッタ』になるんだろう（笑）」という強いマインドを持つことができるようになっているかもしれない。

要するに、この3つの効果を活用することで、
・貯金（資産）は、積み上がる
・目標は、真の願望に
・不安は、些細なことに

進化させていけるのである。そして、この3つの効果を発揮してくれるのがスプレッドシート≒エクセル≒表というツールだ。

過去5回の記事を振り返ってきました。これらの手法自体も、いろんな本からインプットを受けて、自分なりに理論を組み立て、アレンジして作ってきたものです。多くの書籍では「こうしたらいいよ」というテクニックが説明されていながら、そのメカニズムや具体的な思考変容についての説明が弱いなと感じ、自分なりの解釈を載せながら考察してみました。情報量が莫大なため、消化不良を起こしてしまう可能性もありますが、少しでもお役に立てれば幸いです。そして何よりも、【自分なりのアレンジ】が一番重要だと思います。使っているデバイスや道具が違えば、やりやすい方法も違う。生活スタイルや仕事が違えば、書き込む項目も変わってくる。是非あなた自身のやり方を見つけてみてください。

最後までお読みいただきありがとうございました‼️ 少しでも読者の方に貢献できたなら、「スキ」をして激励してやってください。これからも頑張ります。