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短い物語

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自分の書いた短めの物語をまとめて置いておきます
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#ショートショート

胡蝶の夢【ショートショート】

 人間になった夢を見るのは、これで二度目だった。その話を友達にしたら、つまらなそうな顔を…

睦月
2年前
4

入れ替わる性別・もうひとつの歴史

 今の人類は、一年ごとに性別が入れ替わるようになっている。  僕はあまり歴史について詳し…

睦月
2年前
4

最後のメッセージ【ショートショート】

 我が星に届いた初めての星外知的生物からの通信は、想像よりも速やかに、簡単に、翻訳された…

睦月
2年前
2

愛情

 私は同性愛者ではなかった。とは言うものの、男の子を好きになったこともなかったし、興味を…

睦月
2年前
15

マイペースなのに自分がない

海「私時々思うんだけどさー」 真子「うん」 海「私たちの会話って、みんなついてこれてんのか…

睦月
2年前
7

未来の自分をからかってみる

 ホップステップジャンプ。  意味もなく飛び跳ねてみる。時間の上で。  三十歳の誕生日。…

睦月
2年前
3

小鳥と精霊 氷湖にて

 その湖は、氷湖と呼ばれていた。  日食の今日、私は氷湖のほとりで静かに佇んでいた。薄暗闇の中、湖はまったく動かない。本当に、湖の全てが凍り付いているかのようだ。  風がないのだ。どういう理屈かは分からないが、この湖の周辺ではすべての風がやんでいる。 「一緒に居たいんだよ」  後ろから、透き通るような声が響く。その音が、ほんの少し氷湖の水面を揺らがせる。私が振り向くと、彼女は座っている私に手を差し伸べ、立つよう促す。 「風がないと、時間が消え去ったみたいに感じる」 「分かるよ

妄想を卒業した理由は、妄想と現実のギャップに耐えられなくなったから

 少女時代の妄想なんて、だいたい自分にとって都合のいい妄想ばっかりだ。偶然は全部自分に味…

睦月
2年前
7

怖い話『静かな電車』

 私はその日、とても疲れていて、仕事帰りの電車の中で眠ってしまっていた。隣にいた人にとん…

睦月
2年前
6

珠美はすぐ嫉妬を忘れる【ショートショート】

 私は自分よりすごい人を見ると腹が立ってくる。自分の情けなさを突きつけられたような気持ち…

睦月
2年前
4

理不尽

 イライラしていた。日向が私の悪口を言っていた。 「柿谷、前別に頼んでないのにいきなり私…

睦月
2年前
6

見捨て【ショートショート】

 見捨てられた、と思った。  彼女に連絡をしたが、丸一日返事がなかった。もともと友達はい…

睦月
2年前
6

絶食系男子の落とし方【ショートショート】

 女の話をして楽しいと思ったことはなかった。  真面目だ、と言われることは多かった。  最…

睦月
2年前
8

救い【ショートショート】

 現実はあまりに救いがない、と思った。どうしようもないことばかりだ、と思った。  偉大な先人たちは、その中で、少しでも善くしようと思って、たくさんのことを成し遂げた。人間は愚かで、醜いけれど、それでも……  多くのことを我慢してきた。疑問も、敵意も、全部見逃してきた。それは抱いて当然のものだったけれど、抱いたからといって、何かができるわけではない。  子供のできることには限りがあるが、大人になったからと言って、その全てができるようになるわけではない。自分の欲望を満たすだけな