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人間になった夢を見るのは、これで二度目だった。その話を友達にしたら、つまらなそうな顔を…
今の人類は、一年ごとに性別が入れ替わるようになっている。 僕はあまり歴史について詳し…
我が星に届いた初めての星外知的生物からの通信は、想像よりも速やかに、簡単に、翻訳された…
私は同性愛者ではなかった。とは言うものの、男の子を好きになったこともなかったし、興味を…
海「私時々思うんだけどさー」 真子「うん」 海「私たちの会話って、みんなついてこれてんのか…
ホップステップジャンプ。 意味もなく飛び跳ねてみる。時間の上で。 三十歳の誕生日。…
その湖は、氷湖と呼ばれていた。 日食の今日、私は氷湖のほとりで静かに佇んでいた。薄暗闇の中、湖はまったく動かない。本当に、湖の全てが凍り付いているかのようだ。 風がないのだ。どういう理屈かは分からないが、この湖の周辺ではすべての風がやんでいる。 「一緒に居たいんだよ」 後ろから、透き通るような声が響く。その音が、ほんの少し氷湖の水面を揺らがせる。私が振り向くと、彼女は座っている私に手を差し伸べ、立つよう促す。 「風がないと、時間が消え去ったみたいに感じる」 「分かるよ
少女時代の妄想なんて、だいたい自分にとって都合のいい妄想ばっかりだ。偶然は全部自分に味…
私はその日、とても疲れていて、仕事帰りの電車の中で眠ってしまっていた。隣にいた人にとん…
私は自分よりすごい人を見ると腹が立ってくる。自分の情けなさを突きつけられたような気持ち…
イライラしていた。日向が私の悪口を言っていた。 「柿谷、前別に頼んでないのにいきなり私…
見捨てられた、と思った。 彼女に連絡をしたが、丸一日返事がなかった。もともと友達はい…
女の話をして楽しいと思ったことはなかった。 真面目だ、と言われることは多かった。 最…
現実はあまりに救いがない、と思った。どうしようもないことばかりだ、と思った。 偉大な先人たちは、その中で、少しでも善くしようと思って、たくさんのことを成し遂げた。人間は愚かで、醜いけれど、それでも…… 多くのことを我慢してきた。疑問も、敵意も、全部見逃してきた。それは抱いて当然のものだったけれど、抱いたからといって、何かができるわけではない。 子供のできることには限りがあるが、大人になったからと言って、その全てができるようになるわけではない。自分の欲望を満たすだけな