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本の感想

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#本

書評 有頂天家族2 森見 登美彦

天狗の赤玉先生の息子二代目がロンドンより100年ぶりに帰朝する。 波乱の幕開けである。 何…

武藤吐夢
2年前
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書評 有頂天家族 森見登美彦  京都在住の狸の一族の自由気ままな現代ライフ。やは…

京都の下賀茂在住の狸の一族の現在ライフ 化け狸だから、普通に人間に変化し生活している こ…

武藤吐夢
2年前
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書評 赤と青とエスキース 青山 美智子

エスキースとは「下絵」のことである。 たぶん、恋愛でも創作でも何でも、この企画の段階が…

武藤吐夢
2年前
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書評 ゴールデンスランバー 伊坂 幸太郎   ハリソン・フォードの「逃亡者」を想起…

*原作小説と映画を比較検討する企画第14回。 この映画は昔、当時、付き合っていた女の子…

武藤吐夢
3年前
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書評 アヒルと鴨のコインロッカー 伊坂幸太郎  ここまで完成度の高いミステリーは珍…

伊坂幸太郎の作品はたくさん映画化されている。 最初に見た映画は「ゴールデンスランバー」…

武藤吐夢
3年前
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書評 遠まわりする雛  「古典部」シリーズ  米澤 穂信   「氷菓」シリーズの短編…

氷菓シリーズの1つです。 短編集でした。 このシリーズはコンプリートしていたと思っていた…

武藤吐夢
3年前
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書評 アウア・エイジ 岡本 学  恋愛ノスタルなのか、それともミステリーなのか?。芥川賞がとれないのは軸がどちらかわからんからだと思う。

思いっきりネタバレしています。 友人が一推しの小説が本作である。 まちがいなしに芥川賞だよ、君・・・ と僕が推す遠野遥さんの「破局」をただのオナニー小説と揶揄していたのだが・・・ 結果は、本書の落選となった。 理由はわかる。 それは理不尽な部分があるからだ。 映画館でバイトをしていた大学の先生の主人公は20年ぶりにバイトしていた映画館に招待され ミスミという女性の残していった塔の写真と再会する。 映写機の葬式をあげるから、ぜひ来ないか これが本書の1行目である。

2020年8月の読書まとめ

2020年8月の読書まとめ 読んだ本の数:28 読んだページ数:5962 今月は夏休みもあり1…

武藤吐夢
3年前
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書評 天空の蜂  東野圭吾 犯人の一人の動機が弱く少しすっきりしないがエンタメとし…

久しぶりの東野作品。やはり充実の安定感だ。この人の作品は大きなハズレがないのがいい。 …

武藤吐夢
3年前
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書評 青春ノ帝国 石川宏千花  こういうの大好きだ。中学生の繊細な少女の感覚が見事…

主人公は中学生の少女。 彼女は学校も自分も何もかも大嫌いだ。 その上、目に問題のある弟の…

武藤吐夢
3年前
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書評 捨て猫のプリンアラモード  麻宮ゆり子    料理ものの小説は、食べ物が美味…

ずっと思っていたんだけど、料理ものに出てくる登場人物って、どうしていい人が多いのだろう…

武藤吐夢
3年前
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書評 サクッとわかるビジネス教養地政学   地政学を学べば世の中の疑問が解決する…

本書を読むと、もあもあしていたものが すっきり してくる。 何故、北方領土は返還されな…

武藤吐夢
3年前
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書評 お父さんはユーチューバー  浜口倫太郎  おバカキャラのペンションの親父が…

感動の・・・という作品がある。 本書は、その手の作品であり 意図的に泣かしにかかってくる…

武藤吐夢
3年前
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書評 羊と鋼の森  宮下奈都 ピアノ調律師の世界を丁寧に描くことで、物語の深みを出している。とても心地よい作品。

本書は、ピアノの調律師の話しなのだが・・・ タイトルが妙だ。 羊と鋼の森 羊と鋼は、ピアノの構成要素(部品の材料)である。 森は、ピアノが醸し出す音をあらわしていることが読み進めていくとわかってくる。 本書の魅力は、ピアノ調律という世界をとても深く描いた その深度にあると思われる。 それを補強する形で、キャラの魅力 先輩たちのピアノへの愛情が見てとれるところだ。 形式としては、お仕事小説であり、青年の成長ストーリーという分類になると思う。 さらに、ここに美文。言葉の