マガジンのカバー画像

知財のおはなし

65
さまざまな知的財産の話題です。海外で事務所をやっているので、外国知財のことも多いです。
運営しているクリエイター

2021年6月の記事一覧

知財でイノベーションをおさえるのに役立つツール
「知財ミックス戦略」

知財でイノベーションをおさえるのに役立つツール 「知財ミックス戦略」

顧客が体験した価値を、デザインやブランドとして、意匠や商標などでおさえると、自社に優位な立場を確立できます。
加えて、モノつくりで製品化した商品の核となる技術を、特許などの知財でおさえることも、従来通り重要です。

特許・意匠・商標で、イノベーションを保護するこのイノベーションを知財でおさえる際に役立つツールとして、知財ミックス戦略を、考えてみましょう。
知財ミックス戦略というのは、特許・意匠・商

もっとみる
社長がやろう、知財には経営感覚が必要です。「知財部門・担当を作らないのがむしろ良い?」

社長がやろう、知財には経営感覚が必要です。「知財部門・担当を作らないのがむしろ良い?」

昔から、会社の知財を強くするのも、弱くするのも、社長次第だと思っています。
知財は複雑で難しいから、専門家に丸投げや、担当者にまかせっきりという経営者も多いですよね。
もう知財部門・担当を作らないで、社長が先頭に立ってやるという方が、中小企業ではうまくいくかもしれません。

アイディアとか、ブランドとかが、事業の価値の9割を占める時代経済産業省が国立大学と企業の持続的な成長に関して、調査したレポー

もっとみる
中国でいま知財で起こっていること 「意匠については、かなり大きな改正が!」

中国でいま知財で起こっていること 「意匠については、かなり大きな改正が!」

中国特許法の第 4 次改正法の内容が、2021 年 6 月 1 日の施行が始まりました。
もう4回目になりますが、12 年ぶりの知財法改正となります。
いま、中国では、知財大国のアメリカに劣らない知財の保護が開始されています。
もうすでに、知財は、日本が中国に遅れている分野になりつつあります。
分かってきた内容を以下にまとめました。

意匠については、かなり大きな改正が!とうとう本格的に部分意匠制

もっとみる
これからの日本には、「イノベーションが必要だ」って聞きますよね。
イノベーションって、カタカナ英語だし、何だか難しそう?

これからの日本には、「イノベーションが必要だ」って聞きますよね。 イノベーションって、カタカナ英語だし、何だか難しそう?

イノベーションって、何でしょうか?
難しく考える必要はないんですよね。
僕が思うに、お客さんへ提供する価値を、どう捉えるかの話なんです。

日本の経営者は、HRやDXよりも、イノベーションの強化が最も重要だと考えている経済産業省が企業の持続的な成長に関して、調査したレポートのデータを基に、ちょっと深掘りしていきたいと思います。
それによるとイノベーションが、最大のビジネスの課題にしている経営者は、

もっとみる
みなさんの事業の値段はいくらですか?「無形資産が企業価値に与える影響が3倍になっています。」

みなさんの事業の値段はいくらですか?「無形資産が企業価値に与える影響が3倍になっています。」

ここ30年で、無形資産が企業価値に与える影響が、3倍になっています。
モノを持つよりかは、目に見えないブランドを持っている方が、ビジネスの価値があるってよく聞きますよね。
いまのビジネス状況では、多くの製造設備を持ったり、大量の在庫を抱えるのは、事業の価値を低くしてしまうんですね。

企業価値に無形資産が占める割合が、ものすごいスピードで上昇少し前になりますが、2017年10月に経済産業省が公開し

もっとみる
中国でいま知財で起こっていること「中国知財の侵害の賠償額が、およそ26.5倍になった!」

中国でいま知財で起こっていること「中国知財の侵害の賠償額が、およそ26.5倍になった!」

中国特許法の第 4 次改正法の内容が、2021 年 6 月 1 日の施行が始まりました。
もう4回目になりますが、12 年ぶりの特許法改正となります。
いま、中国では、知財大国のアメリカに劣らない知財の保護が開始されています。
もうすでに、知財は、日本が中国に遅れている分野になりつつあります。
分かってきた内容を以下にまとめました。

何と言っても、懲罰賠償の本格スタートが今回の目玉!先ずは、特許

もっとみる

外国の知財の申請、どの国に出しますか?

外国へ知財を出すことを考えているけれども、世界のどの国に申請したらよいか、わからない方に、カンタンに説明しました。
おススメです。
外国知財をもっと身近にするために、頑張っています。
https://linktr.ee/yoshimasutani

外国知財のコストダウンに困っていませんか?

基本的に、外国知財の出願業務に対して、日本の出願人は、費用の高い大手の海外の法律事務所を、今でも選んでいます。
それぞれの国ごとに、複数の法律事務所を使っているので、費用も時間も余計にかかります。
このような重複する作業を無くすことだけで、コスト削減が可能です。

何が必要、アメリカ特許出願?―お役所への書類って、どうしてこんなに面倒―

何が必要、アメリカ特許出願?―お役所への書類って、どうしてこんなに面倒―

お役所への書類って、どうして、こんなに面倒なんでしょうね。
コロナの補助金申請とかでも、本当に困りましたよね。
特許の出願書類も同じです。
実は、日本の出願に比べて、アメリカの特許出願は、少し書類が多いんですよね。
どこの国でもそうですが、特許を取得するためには、その国の特許庁へ決められた書類を提出しなければなりません。

我々は、これを書面主義と呼んでいます。
文章で細かく表現していかないと、ダ

もっとみる